
推薦入試の特徴と仕組み
推薦入試は、基本的に出身の高校からの推薦を得て出願する入試制度です。従来は、大学から受け入れる学校を選定する「指定校推薦」が中心でしたが、最近では志願者の出身高校を限定しない「自己推薦」や「公募制推薦」を採用する大学も増えています。
優秀な学生を高校の学校長から「推薦」するのが基本
推薦入試は、基本的に出身高校から優秀な学生を「推薦」する入試制度です。
推薦入試に出願するためには、高校での学業成績の基準が設けられるのが普通です。これは「評点平均値」と呼ばれ、この数値が一定のレベルを上回ることが出願の条件となります。各大学や学部・学科ごとに「3.0以上」「4.0以上」などと定められ、一般に大学の難易度によって差があります。そのほか、高校における課外活動や素行・態度を報告する調査書も考慮されます。
推薦の形式によって、大学側が選定した高校が校内選考で推薦する志願者を決める「指定校推薦」、学校長の推薦を得た志願者が出願できる「公募制推薦」、志願者自身が出願できる「自己推薦」というスタイルがあります。自己推薦は、条件がそろえば誰でも自由に出願できるので、受験資格としては一般入試に近い方式といえます。いずれの方式でも出願後に書類選考を経て、小論文や面接試験が課されるのが一般的なパターンです。
志願者になるための校内選考が厳しい「指定校推薦」
指定校推薦は、大学側があらかじめ受け入れる高校を選定し、それに応じて高校の学校長から優秀な学生を推薦する入試です。最初から出願できる高校が絞られており、出願した受験生はほぼ確実に合格になります。ただし、高校ごとに出願できる人数が少数に限られており、まずは校内選考に残ることが重要です。
公募制推薦は、評点平均の条件を満たしていればどの高校からも自由に出願できる入試です。AO入試より少し遅れて10月〜11月頃に実施する場合が普通です。
最近では、高校の普通科以外の専門科(商業、工業)、総合科の学生にも出願を認める大学もあり、この場合、専門科での簿記、ITや工業関連の資格も評価の対象となります。一般に学科試験の負担が軽く、小論文や面接のみを課す大学もあります。
指定校推薦や公募制推薦では、出願の条件として1校に絞って受験する「専願」のみに限定するのが主流ですが、他校との「併願」を認める大学もあります。
学科試験の負担が軽く浪人生も出願できる「自己推薦」
自己推薦入試は、「推薦」という名前がついていますが、志願する学生が自ら書類をそろえて出願するのが基本です。高校長からの推薦は必須ではなく、評点平均など成績条件は公募制推薦よりもさらに緩和されるのが普通で、撤廃する大学も現れています。
従来の推薦入試と大きく異なる点は、現役生ばかりでなく浪人生にも出願の資格があることです。そのほか中学・高校時代に海外留学をしたり、社会奉仕や地域の活動でリーダー的役割を果たすなど、普通の高校生と異なる社会経験を積んだ学生にとっても、合格のチャンスが広がる入試方式となっています。
また、学科の試験対策など、いわゆる「受験勉強」の負担が軽いため、年齢を問わず社会に出て働く人や一度学校をリタイアしたものの勉強の意欲をもつ再チャレンジ組など、幅広い志願者に門戸を広げるシステムといえます。この場合、学校での成績の代わりに社会での経験や実績が評価されます。