HOME > 学問ディスカバリー > 心理 > 脳科学
学問ディスカバリー−興味・関心から学問を探る−
News&Topics

脳科学


「脳科学」についてのNews & Topics


 従来「心理学」で主流だった、対話やテストによって外に表れる反応を観察して心の動きを解明する手法に代わり、脳科学の手法がこころの解明にも大きな成果をあげはじめている。脳科学では、こころを脳内の物質の作用によって生まれる生理的な現象と捉え、生物学や医学(生理学)の視点から分析的に検証していく。
 脳は、数千億個の神経細胞の集まりである。神経細胞で発生する極微量の電気が伝わることで脳の中の情報の伝達が行われるが、そのときにどんな物質(分子・タンパク質)がどのように伝わっていくのか、そして脳の中の神経細胞が人間の感覚・情動・記憶・学習といったこころの活動を、どのように形作っていくのかを解明することがテーマとなる。

学問へのアプローチ


 脳科学は人間の身体の構造と働きを研究する「生理学」から派生したジャンルで、大学では主に「生物学」や「医学」の領域で研究されている。人間の視覚や触覚など感覚による認知、記憶による学習、推測といった複雑な論理思考、言語や思想、問題解決といった高度な情報処理まで、脳がもつあらゆる機能が分析の対象となる。
 「分子生物学」「遺伝子工学」の手法が中心となり、人間や動物がもつ習性や特定の行動を遺伝子のレベルで分析し、脳の中で起きている現象を実験的に解明していく。
 人間の心理が進化の過程でどのように形成されたのかを考える「進化心理学」、動物の集団的な行動を遺伝子や脳の進化との関連で分析する「動物行動学」などのアプローチもある。

これからの「脳科学」


 この分野の卒業生の進路としては、「生物学」「生理学」の研究者がまず挙げられる。そのほか、人体の構造や機能、脳についての医学的な専門知識を備えることで、大学病院や民間機関で働く「研究医」への道もある。
 「こころ」の実体を捉えるための本格的な研究は、まだ始まったばかりだ。個々の作用を引き起こす物質(アミノ酸・タンパク質)は少しずつわかってきているが、脳の中で起きている化学反応あるいは物理現象と、脳の活動を結びつける全体的なメカニズムの解明はこれからだ。こうした非常に難しい課題がクリアできれば、こころの働きを正確に予測したり、薬や物理的治療によって脳の障害や難病を治すことができる時代がやってくるだろう。

「脳科学」について学ぶならこの学問


$ALT
 生物学は、自然界で生きる多様な「生物」を研究する学問です。生物の身体の構造、生物の身体内部の働き(=生理)および運動や行動のメカニズム(=生態)、さらに発生や成長といった生命現象、遺伝や進化にいたるまで、幅広い領域を研究対象とし、生物がもつ多様性と、共通性を導き出すことが最大の目的です。
$ALT
 理学系学際の分野は、数学・物理学・化学・生物学・地学といった伝統的な理学系の学問を融合し、実践的で、多角的なテーマに取り組む学問ジャンルです。高度な実験機器や研究施設、コンピュータを駆使して、環境や情報、バイオ、システムなど、理学系統の中での最先端領域を扱う学問といえます。
$ALT
 医学は、人間の病気の原因と治療法を研究する学問です。身体のしくみを解明するとともに、効果的な病気予防と健康管理について研究します。また、人間の身体と精神の密接な関係を理解したうえで、患者と向き合い、心身ともに健康を取り戻すための手助けができる有能な医師をめざします。
$ALT
 人間科学は、人間の心と身体のしくみを解明するとともに、人間が生きている社会や環境を研究し、《人間はなにか》という根源的なテーマに迫る学問です。動物としての「ヒト」、文明を作りあげてきた「人類」、社会や組織の中で活動する「人間」など、人間がもつさまざまな側面を統一的に理解することめざします。

「脳科学」に関係する職業


 医師の仕事は大きく二分野に分かれる。一つが疾病の予防、治療、リハビリなどを行う臨床医学の分野。もう一つが、研究を通じて病気の原因を追究する基礎医学の分野である。

 病院、薬局などで薬品の調剤、医療品の供給を行う仕事である。製薬会社や化粧品会社で薬品の開発研究に携わることもある。


心理