広域科学の分野
広域科学は、理学系の幅広い学問ジャンルをカバーし、長期的な視野に立って、大きな課題に立ち向かうことをめざす新しい学問です。幅広い学問の研究者たちが、それぞれの専門的な知識と技術を持ち寄り、理論的な解明から新しい技術や物質を作り出す途上にある、新機軸のさまざまなテーマに取り組んでいます。
広域科学の分野の特徴
将来の開発につながる科学研究の種を育てる
「広域科学」とは、文字通り“幅広い自然科学の領域をカバーする”ことを特徴とする学問領域です。
数学・物理学・化学・生物学・地学といった伝統的な理学の分野では、研究領域の極度な細分化が進み、ややもすると研究者が自分の研究に閉じこもり、異なる専攻をもつ研究者の連携がうまくいかない、あるいは専門の境界に「すき間」ができてしまう、といった“タコ壺化”の弊害が指摘されています。
広域科学は、こうした理学ジャンルの手法を融合して、各学問の研究者がそれぞれの専門知識や技術を持ち寄ることにより、長期的な展望をもって基礎的な理学をじっくり研究する新機軸の学問ジャンルです。
技術への応用や新物質の開発など、研究の到達点がはっきりわかる分野だけに限らず、“まだ先の見えない”研究のシーズ(種)を扱うことも多く、その意味で数十年先の将来を見越したロングスパンの研究分野といえます。
数学・物理学・化学・生物学・地学といった伝統的な理学の分野では、研究領域の極度な細分化が進み、ややもすると研究者が自分の研究に閉じこもり、異なる専攻をもつ研究者の連携がうまくいかない、あるいは専門の境界に「すき間」ができてしまう、といった“タコ壺化”の弊害が指摘されています。
広域科学は、こうした理学ジャンルの手法を融合して、各学問の研究者がそれぞれの専門知識や技術を持ち寄ることにより、長期的な展望をもって基礎的な理学をじっくり研究する新機軸の学問ジャンルです。
技術への応用や新物質の開発など、研究の到達点がはっきりわかる分野だけに限らず、“まだ先の見えない”研究のシーズ(種)を扱うことも多く、その意味で数十年先の将来を見越したロングスパンの研究分野といえます。
大学により研究方針や研究スタイルを工夫
専門研究の相互連携、長期的な視点という共通点はあるものの、学問内容や研究スタイルは、さまざまなバリエーションがあります。たとえば、学科名に《広域科学》を掲げる大学では、あらゆる研究対象を「システム」という視点から捉える、という研究方針を掲げて、宇宙、生命、生態系といった自然界の現象から、情報システムなどの人工的なシステムまでの幅広い研究対象を分析します。自然や社会のさまざまなシステムについて、基本構造や活動のメカニズム、変化などを理解できる「システム思考」と、理学系学問のあらゆる方法論を駆使する応用能力を養成することが目標です。
また、自由で独創的な研究理念をもち、“緩やかな専門化”を掲げる「理学科」では、数理科学系・物理科学系・地球惑星科学系・化学系・生物化学系というコースが設けられ、多くのジャンルから専門研究者を集めて、横断的な研究と教育を行っています。
また、自由で独創的な研究理念をもち、“緩やかな専門化”を掲げる「理学科」では、数理科学系・物理科学系・地球惑星科学系・化学系・生物化学系というコースが設けられ、多くのジャンルから専門研究者を集めて、横断的な研究と教育を行っています。
広域科学の分野では何を学ぶ
複数の理学領域にまたがる科目履修により、横断的な学習が可能
大学によって学ぶ内容や教育目標はさまざまですが、基礎課程で、数学、物理学、化学、生物学、地学という理学5分野の概論を並行して学び、各分野の基本的概念と総合的な思考力を養成する点では、ほぼ共通しています。
専門課程では、多様なバリエーションがあります。たとえば、国立大学の理学部に多い「理学科」「自然システム学科」では、1つまたは2つの理学分野をベースとした、いくつかのコースが用意されています。一般にコースの間の垣根は低く、また、他コースの科目も幅広く学べるなど、横断的な履修スタイルを採用しており、専攻分野に閉じこもらない柔軟な思考力、応用力を養うことが可能です。具体的には、数学の応用分野である《数理》、化学・物理学を基礎にした《物質》、生物学にウェイトを置いた《生命環境》、化学・生物学・地学を融合した《地球環境》などのコースがあります。
専門課程では、多様なバリエーションがあります。たとえば、国立大学の理学部に多い「理学科」「自然システム学科」では、1つまたは2つの理学分野をベースとした、いくつかのコースが用意されています。一般にコースの間の垣根は低く、また、他コースの科目も幅広く学べるなど、横断的な履修スタイルを採用しており、専攻分野に閉じこもらない柔軟な思考力、応用力を養うことが可能です。具体的には、数学の応用分野である《数理》、化学・物理学を基礎にした《物質》、生物学にウェイトを置いた《生命環境》、化学・生物学・地学を融合した《地球環境》などのコースがあります。
教育と研究の連携により、基礎から応用まで一貫して学べる
広域科学を専攻できる大学の中には、教育と研究の緊密な連携を図り、壮大なテーマに立ち向かう体制を整えているケースが増えています。
大学の学生と教員、大学院の院生と研究者たちが集合してチームを築き、学部から大学院・研究機関まで一貫して学んでいけるスタイルで、「長期的なスパンで、基礎的な研究を行う」「新しいフロンティア分野に挑戦する」「理学から工学への橋渡しをする」といった新機軸の教育を行っています。
たとえば、工学部に設置されている「応用自然科学科」は、このうちの“橋渡し”型の代表といえます。工学系に近い学問名を冠した「応用化学」「応用生物工学」「精密科学」「応用物理学」の各コースが設けられ、自然現象のしくみをミクロの視点で解明し、その背景にあるメカニズムを工学技術に応用するための基礎を築くことを目標としています。
大学の学生と教員、大学院の院生と研究者たちが集合してチームを築き、学部から大学院・研究機関まで一貫して学んでいけるスタイルで、「長期的なスパンで、基礎的な研究を行う」「新しいフロンティア分野に挑戦する」「理学から工学への橋渡しをする」といった新機軸の教育を行っています。
たとえば、工学部に設置されている「応用自然科学科」は、このうちの“橋渡し”型の代表といえます。工学系に近い学問名を冠した「応用化学」「応用生物工学」「精密科学」「応用物理学」の各コースが設けられ、自然現象のしくみをミクロの視点で解明し、その背景にあるメカニズムを工学技術に応用するための基礎を築くことを目標としています。
【文章 大学教育研究所】