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データが証明! 進学に関する保護者のホンネ VS 受験生のホンネ

将来を考え、進むべき道を選択するこの時期は親子のコミュニケーションがいつも以上に大切になります。そこで、「逆引き大学辞典」編集部が高校生とその保護者、大学受験を経験した先輩保護者を対象に実施したアンケート※を基に、両者のホンネを探てみました。子どもはどんなことを考え、保護者にどんな期待をしているのでしょうか。一方、保護者はどんな関わり方をしているのでしょうか。データを通じて、受験期を控えた親子のコミュニケーションのあり方について考えてみました。

※逆引き大学辞典編集部『大学進学に関する調査』(2012年2月実施)

コミュニケーション編

コミュニケーションに関するVS

受験期にうれしい保護者のサポート

受験や進路について保護者に相談した?

VOICE

相談して良かったこと

◎自分とは違う意見が聞けて異なる角度から進路を考えられるようになり、参考になった。(富山県・男子)
◎自分のことをわかっていないと思っていたが、実はわかってくれていて、気が楽になった。(大阪府・女子)

相談しなかった理由

◎反対や賛成の意見ばかりで、本当に欲しい答えを得られないと思ったから。(山形県・女子)

進路選択について保護者からアドバイスがほしい?

VOICE

熱心に調べてアドバイスしてほしい

◎自分だけで調べるのが大変だし、知識があまりないから。(滋賀県・男子)

大枠は決めて細かなところは自分に任せてほしい

◎なんでもありだと甘えてしまいそうなので、「国公立だけ」など大枠を決めてほしい。(岐阜県・男子)

悩んでいるときだけアドバイスがほしい

◎すべてのことにアドバイスをされると、親の言うままになってしまいそうなので。(神奈川県・女子)

自分の意見を尊重してすべて任せてほしい

◎あとから後悔するようなことになったら、人のせいにしてしまいそうだから。(東京都・女子)

特別な干渉はせず、自分の意見を尊重してほしい受験生

受験生から保護者への希望で最たるものは「普段通りで特別な干渉をしない」こと。次に「自分の意見を尊重する」ことでした。変に気を遣わず、子どもなりの進路選択の準備を尊重してほしいという意見が多くありました。また、「規則正しい生活になるような気配り」など生活面のサポートを期待しているようです。受験生がこの時期に嫌がるのが、保護者からの過剰な反応や意見の押し付け。自分の考えを最初から否定されることに拒否反応を示す子どもは多いので、気をつけたいものです。

受験期にうまくコミュニケーションが取れた?

VOICE

うまくコミュニケーション取れた

◎自分の体験をお仕着せにせず、子どもが聞いてきたことを簡潔に答えるようにした。(大阪府・父親)
◎応援していて、いつでも何でも力になるということだけは伝えていた。(東京都・父親)
◎姉がいたので、その時のことを話していろいろと選択肢を与えた。(東京都・母親)

まあまあ取れた

◎親があまり神経質にならず、普段通りに接した。(大阪府・母親)

子どもの進路についてどこまで知っている?

進路や受験に関するアドバイスは難しい?

アドバイスが難しいと感じる理由

1位 受験や進路に関する知識が少ないから
2位 子どもが何を希望しているのかわからないから
3位 入試制度など最新の進路情報を知らないから
4位 経済的な理由で、進路の幅を狭めなくてはならないから
5位 子どもの希望する進路と自分の考えが異なるから

8割を超える受験生が悩みを持ち、保護者のアドバイスを必要としています

アンケートではおよそ8割の受験生が、進路や受験について不安や迷いを感じていると答えています。保護者に相談した受験生も80%を超え、考えの押し付けや否定さえなければ、保護者からのアドバイスを必要としているようです。多くの保護者はアドバイスが難しいと感じていますが、まずは子どもの話を聞くこと。不明点は一緒に調べるのもいいでしょう。進路決定は将来や人生について親子で話し合える絶好の機会。コミュニケーションを大事にして、受験期を乗り越えましょう。

保護者と高校生の意識変化

進路選びで「就職」を重視する保護者が増加

2009年の調査と2012年の調査を比較すると、保護者が就職をより重視する傾向が見られます。「子どもの進学に期待すること」では、「就職を有利にする」と答えた保護者は13.4%も増え(10.6%→24.0%)、「志望校決定時に重視するポイント」では「就職状況」を挙げる保護者が5.8%増加しています(29.8%→35.6%)。これらは近年の厳しい就職状況を反映した数字といえるでしょう。大学が行う就職サポートや就職状況の情報は、大学案内や各大学のホームページなどで確認できます。

子どもは保護者からのアドバイスをさらに求める傾向に

親子のコミュニケーションに関わる変化としては、親のアドバイスを求める傾向が出ています。「進路選択について保護者からのアドバイスがほしい?」という質問に対して、「自分の意見を尊重してすべてを任せてほしい」と答えた高校生は7.2%減少しています(29.3%→22.1%)。先行きが不透明な社会状況のため、子どもがアドバイスを求めていると考えられます。普段から様子をよく見て、悩んでいるようであれば話を聞いてあげるという姿勢を持つことが大切でしょう。

子どもの進路や受験で困ったこんなとき どう対処すればいい?

保護者のための大学進学ガイド

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