未来を切り拓く進路研究BOOK AO・推薦入試特集
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AO入試の合格対策は「面接」とヤル気!
大学の「求める学生像」を意識する入試。
学校案内・HP・オープンキャンパスを使って情報収集したい。
自分をアピ−ルし、担当官に意欲や志望理由を納得してもらう。
AO入試は「専願」が多い エントリーシート・志望理由が大事
入学者の1割は、「AO入試」で合格している。個人と大学との関係が重視され、大学の出願条件にさえ合えば自由に出願できるのが特徴だ。さらに、アドミッション・オフィス(AO入試事務局)による「面接」(面談)が実施される。
AO入試は、「エントリー・AO 入試登録」(6〜9月)→「願書受付開始」(8月以降)→「予備面接」(9〜10月)→「内定・最終出願」(11月上旬)→「合格発表」(11月中旬以降)―― の流れで行われている。1〜2回の予備面接やインタビューを行うのが、AO入試のメインになりつつある。
エントリー(AO入試への登録)や面談の多くは、大学が主催する説明会などで行われる。また、志望理由書は「エントリーシート」に書き込んで提出。特に、理由書は重視される。
「AO入試」の選考方法の中で、一番多いのが「書類審査+面接」のケース。この入試が、別名「お見合い型入試」などと呼ばれるのは、受験生と大学の担当官が事前に会うからだ。これが、「AO入試」の特徴ということができる。
書類審査における学業成績は、推薦入試より緩やかになっている。私立難関大でも、評定平均値3.8 以上としていたが、実態は各大学によってバラバラである。また、11年度以降は「学力検査」を加える大学もあり、基礎学力の対策も必要になる。
各大学は事前にアドミッション・ポリシーとして、大学側の「期待する学生像」を提示している。したがって、この像に合致していなければ、合格するのは難しいことになる。
「面接」の対策については、後述する。
ワンポイントアドバイス
- ■ 出願前に1 〜 2 回の予備面接やインタビューを行う大学もある
- ■ 面接では、大学の担当官に自分の良さをプレゼンし、アピールする
将来のキャリアプランまで考える「志望理由」は面接の貴重な資料になる
「志望理由書」は、AO・推薦入試において欠かせないシート。専用用紙を付けている大学が多い。横書きのノート形式もあれば、原稿用紙形式もある。
進路に関しては、将来のキャリアプランまで考えて書く。
また、「志望理由書」は面接の貴重な資料となるから、下書きをしたうえでまとめるようにしたい。
大学入試ひとくち情報
「AO・推薦入試」って、そもそもどんな考えで導入されたの?
「AO入試」と「推薦入試」のそれぞれの特徴と導入経過などを考えると、そこには「なるほど」「もっとも」の気持ちがわいてくる。「AO・推薦」という2 つの入試方式がグンと身近なもの、温かいものとなって、受験生に勇気を与えることになるだろう。
【 一般入試 】学力だけに偏り
今では複数回受験できる大学も増えたが、大学入試と言えば、一発勝負の「一般入試」が昔から当たり前とされてきた。
コンディションなど考慮しない厳しい試験であるが、そこにはある種の公平性があり、長い間容認されてきている。
【 推薦入試 】高校3年間の総合力を評価
受験生は、高校で3 年間も真面目に学んできている、一発勝負ではなくて、その努力も評価すべき―という視点で導入されたのが「推薦入試」。そして、推薦入試は、各々が通う高校によって推薦された生徒の中から選抜される入試方法である。
学業成績や出欠・部活動の状況など、高校生活のすべてにわたって、個人ごとに記録しているのが「調査書」であり、その作成には担任、校長など多くの視点、作業が関わっている。
そこからは、受験生の成績や人間としての総合力などが見えてくる。
【AO入試 】大学との相性、ヤル気
推薦入試の後で導入されたのが、「AO入試」。
AOはアドミッションオフィス(Admissions Ofce =「入試事務局」の意) の略で、大学のアドミッションポリシー(教育理念等に照らした大学が求める学生像)と相性の合う学生を選抜する入試方法のこと。
そもそも人間の度量・資質・適性などが、学力試験だけではかれるのだろうか―という疑問点からスタートしている。
それに応える新たな入試として登場したのがAO入試。受験生の個性や高校生活・志望理由などを問い、人物像をより重視した入試方法となっている。
学生インタビュー 将来の夢を実現するため、経済学部のAO入試を受験。部活動を通して成長した自分をアピールして見事合格
ウェディング業界やテレビ制作関係の仕事に興味がある上野さん。受験ではいくつかの大学を訪問し、恵まれた環境と学びやすい雰囲気が気に入って千葉経済大学を選択。面接の場で、自分の長所をアピールしてAO入試の合格をつかみました。将来の進路を最終的に決めるまで、大学4年間でいろいろと経験を積みたいという上野さんに、AO入試成功の秘訣を聞きました。
学生インタビュー 企業経営の夢のため、経営と心理を同時に学べる経営心理学科をAO入試で受験。熱烈な自己アピールで合格をゲット
将来は、会社の経営者という大きな夢がある合田さん。経営学とともに、商業では大切な心理学も学べる「経営心理学」に出会い、この学科を設置する東京富士大学のオープンキャンパスに参加。すぐにこの大学の志望を決定しました。どうしてもここで勉強したい、という強い熱意を直接アピールするために「AO入試」を選んだ合田さんに、合格の秘訣を聞きました。