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応用化学の分野

化学の研究成果として得られた、物質の“構造”や“はたらき”を土台に、既存物質の新しい機能の抽出や新しい物質の合成など、実際に人の役に立つ技術を生み出すための工学ジャンル

分野の特徴

有用な物質を工業的に作り出す技術を研究する

 応用化学は、化学の研究成果を、新しい物質や技術の開発に利用する学問分野です。
 理学系統に属する化学の分野では、化学物質のつくり(構造)やはたらき(機能)を詳しく調べて、自然の原理や法則を明らかにすることに重点が置かれます。これに対して、工学系統の応用化学では、解明された物質の特性を活かして、人間社会の役に立つ技術を創造することが目的となります。
 具体的には、物質を構成する分子や原子、イオン、電子といった粒子のはたらきを制御して、新しい物質の性質を発現(物質をデザインする、と言います)させたり、特定の性質をもつ物質を、工業的に作り出す技術(プロセス)を考える、といった研究テーマがあります。
 実験により物質の「新しい性質や機能」を発見し、有効に利用すること、物質を組み合わせることで全く性質の異なる「新しい物質」を生み出すことが、応用化学の役割です。いわば、実験室と工場をつなぐ技術分野ということができるでしょう。 

食品から日用品まで、幅広い工場生産をカバー

 応用化学の研究は、化学工業の土台となっており(そのため工業化学とも呼ばれます)、プラスチックや金属化合物、合成繊維、医薬品など、自然界には存在しない有用な物質を開発し、工場で生産するためのさまざまな技術を研究します。
 この分野は、作り出す物質により、大きく次のように分けられます。
1. 「応用無機化学(無機化学工学)」…酸やアルカリ、セラミックス、ガラスといった無機物質の加工と利用を研究します。
2. 「応用有機化学(有機化学工学)」…この領域で扱う範囲は広く、合成繊維、プラスチック、合成ゴム、合成皮革などの「高分子」のほか、染料や塗料、油脂、農薬などの「低分子」、さらに、石油や石炭といった燃料も研究範囲となります。
3. 「食品工学」…乳製品や醸造品、菓子などの食品、食用油や調味料といった、主に工場で生産される食料品を扱います。食品工学は、農学系統の農芸化学に近い研究領域です。

何を学ぶ

4つの基礎化学の基本的な概念と理論をまず修得

 第一に、化学の基礎となる「無機化学」「有機化学」「物理化学」「分析化学」という4部門を講義科目と演習、実験科目により、しっかりと学びます。ここでの課題は、基本的な概念と理論を理解するとともに、実践的な研究技法を身につること。また、数学や物理学の基礎も重要な学習項目となります。
 専門課程で学ぶ内容には、基礎研究から新しい技術を開発するもの、高度な化学的分析手法に関するものなど、多彩な学科目が含まれますが、扱う対象によって上記4部門のいずれかに分類することができます。
 まず《無機化学・物理化学系》としては、「量子化学」「電気化学」があります。量子化学は、ミクロなレベルでの物理法則である量子論と統計力学を元に、分子の化学結合または同一原子・分子の集合体の構造を学ぶ科目、また電気化学は、物質の電気的な性質や、電気によって起きる化学反応について扱う科目で、いずれも基礎から開発までを扱います。 

化学工場で必要な工業化学法、品質管理、工業法規等も

 《有機化学系》には、「高分子化学」「生物化学(生化学)」などの科目があります。高分子化学は、分子量が多く特殊な性質をもつ高分子物質の反応や合成を学ぶ科目、生物化学(生化学)は、生物の体内で起こる反応、あるいは生物分子のはたらきを利用した物質の合成法を学ぶ科目です。また、《分析化学系》では、環境に含まれる成分、有害物などの測定方法を研究し、環境保全技術を開発する「環境化学」があります。
 応用化学では、そのほかに化学工業の生産プロセスに関する科目も、重要な履修項目となります。化学反応の過程や、促進・抑制する触媒について研究する「触媒化学」「反応工学」「分離工学」、化学工場における製造工程や、工業機材、プラントについて学ぶ「化学工学」があります。さらに、工業化学法、品質管理、工業法規など、化学工業の現場で必要となる知識を幅広く学ぶのが、一般的な学習スタイルです。

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