ガクチカとは?テーマ別の例文9選|見つけ方から参考になる構成も解説
2025.04.08
最終更新日: 2025.11.06

「ガクチカって何?」
「ガクチカが就職で役立つのは何故?」
就職活動を始めた人の中には、「ガクチカ」という言葉を耳にしたことのある人もいるでしょう。
ガクチカは「学生時代に力を入れたこと」の略称です。
企業の面接やエントリーシートで質問されることが多いため、充分に対策することで就活を有利に進めることができるでしょう。
この記事では、ガクチカの基本的な意味や必要性、企業に刺さるガクチカの書き方について解説します。
企業がガクチカに求めるポイントなどについても触れているので、参考にしてみてください。
目次
ガクチカとは

ガクチカは「学生時代に力を入れたこと」の略称です。
就活のエントリーシートや面接では必ずと言っていいほど聞かれる質問で、「学生時代に打ち込んだことは?」「熱心に取り組んだ経験はありますか?」などの質問で聞かれることが多いです。
単に活動内容を説明するだけではなく、活動に取り組んだ過程やエピソードを具体的に伝えることで、自身の人間性や価値観、能力をアピールできます。
ガクチカと自己PRの違い
ガクチカと自己PRは、自分のことを企業にアピールするという点では同じですが、伝える内容は若干異なります。
自己PRで伝える内容は、自身のスキルや長所、強みなどが中心です。自分の能力や特性を活かしてどのように企業に貢献するのかを具体的に説明します。
ガクチカで伝える内容は、自身の人間性や価値観が中心です。学生時代の経験を通じてどのような価値観を得たのか、何をモチベーションにして力を発揮できるのかを伝えるのがガクチカです。
ガクチカで企業が知りたいこと

就活の選考で、学生にガクチカを聞く企業は多いです。
企業がガクチカを聞く理由を知れば、就活に有利なガクチカをつくることができるでしょう。
ここでは、企業がガクチカで重視しているポイントについて解説します。
ガクチカが選考で聞かれる理由
企業が選考でガクチカを聞く理由は、主に二つです。
1.企業が求める人物像とマッチするかを確認する
企業は選考を通じ、自社の文化や業務に求める人物像と一致する学生を見つけようとしています。
例えば、「試行錯誤しながらレポートを作成し、期限通りに提出してきた」というエピソードであれば、丁寧に仕事をする人材であることやスケジュール管理能力を持つ人材であると判断できます。
部活動で具体的な成果を出していなくても「毎日休まず参加した」というエピソードなら、継続力のある人材であると判断できるでしょう。
応募した学生の性格や志向性が見えるガクチカを、自社の求める人材に合致しているかを判断する材料と考えている企業は多いです。
2.学生の価値観や人間性を知る
ガクチカを通じて、企業は学生の価値観や人間性を知ることもできます。
学生時代にどのようなことに挑戦し、どのような成果を出してきたのか、その過程で学んだことを企業でどのように活かせるか、を知りたいと考えています。
成果の大きさより、成果を出すために何を考え、どのように行動したのかを重視しています。
企業がガクチカで重視していること
企業が重視している点をガクチカに盛り込むことで、採用される確率は高くなるでしょう。
企業によって異なりますが、主に下記の3点を重視する傾向にあります。
- エピソードに再現性があること
- 企業で活かせる学びを得ていること
- 思考力」「人柄」「行動力の源泉」を示せていること
エピソードに再現性があること
企業は、ガクチカで書かれている経験を入社してからも活かせるか、その経験を再現できるか、という点を重視しています。
たとえ学生が過去にどんなに素晴らしい成果を出していたとしても、企業としては採用後に業務で成果を出してもらわないと意味がありません。
成果を得るためにどんなことをしたか、どのように考えたのかをガクチカに書き、就職後も業務で同じような成果を出すために力を発揮できることをアピールしましょう。
企業で活かせる学びを得ていること
当然ですが、ただ経験から学んだことをアピールするだけでは就職に繋がるガクチカとは言えません。
経験から学んだことを、志望企業の業務でどのように活かせるかを伝えるようにしましょう。
人によっては、アピールできるような実績や経験がない、と悩んでしまうかもしれません。しかし、企業が重視しているのは結果ではなく過程です。たとえば資格を取るために苦手な分野の学習が必要になり苦労した経験やアルバイトで失敗してしまった経験などからも、学べたことがないか思い返してみましょう。
成果に繋がっていなくても、失敗の反省から学んだことを業務でも活かせるかもしれません。自分にはまだ伸びしろがあると企業に伝えることが大切です。
「思考力」「人柄」「行動力の源泉」を示せていること
企業はガクチカを通じて、思考力を持つ人材なのか、どのような人柄で何を軸に行動に起こせる人材なのかを判断します。
自身の経験を相手にもわかるように話せれば、「思考力」が備わっていることが伝わるでしょう。学生が「何を源泉に行動を起こしているのか」を知れば、実際の現場でも同様の行動力を発揮できる、と判断される可能性が高くなります。
何より採用担当者も人なので、どのような人柄の人物なら一緒に仕事をしたいか、も重要な指標のひとつと考えています。
自身の人柄や価値観をわかりやすく伝えるガクチカをつくることで、自分の力を最大限発揮できる職場への就職に繋がるでしょう。
ガクチカの基本的な構成

効果的なガクチカにするためには、以下の6つの構成に沿って書くとよいでしょう。構成ごとに書き方のポイントと例文を紹介します。
- 経験・挑戦
- 理由やきっかけ
- 目標と課題
- 課題解決
- 結果・成果
- 得られた学び
1.経験・挑戦
はじめに「どのような経験や挑戦をしたのか」を結論から端的に述べましょう。結論を先に伝えることで相手は「これから〇〇の話をするのだな」とイメージでき、内容が把握しやすくなります。
テーマは部活やアルバイト、ボランティア、ゼミなど何でも構いませんが、1つに絞ることが重要です。役割や活動の規模、期間なども具体的に加えると、相手の理解が深まります。
【例文】
大学2年生のとき、文化祭実行委員として運営リーダーを務めました。約50人のチームでステージ企画を担当し、出演者の選定から当日の進行管理まで幅広い業務を担いました。
2.理由やきっかけ
なぜその経験に取り組もうと思ったのか、自分なりの動機や背景を伝えます。「こうなりたい」「苦手を克服したい」など内面の変化や想いを書くと、共感を得やすくなります。
【例文】
もともと、人を楽しませたり何かを企画して動かしたりすることが好きでした。大学1年生のときに文化祭の雰囲気に感動し「自分も運営側に回ってみたい」と強く思ったのがきっかけです。
3.目標と課題
自分が掲げた目標と、活動中にぶつかった課題をセットで述べましょう。自分なりの課題意識やリーダーシップが伝わるようにすると評価が高まります。課題は具体的に書き、相手が状況をイメージできるようにするのがポイントです。
【例文】
運営リーダーとして「例年以上に来場者の満足度を高めること」を目標に活動しました。しかし、企画の新しさから関係者の理解を得にくく、スケジュールも非常にタイトでした。さらにメンバー間で意見が分かれ、進行が滞る場面もありました。
4.課題解決
「何を考え、どう行動したか」を具体的に伝えましょう。単なる結果報告ではなく、プロセスに焦点を当てることが大切です。ここであなたの強み(調整力やリーダーシップ、傾聴力、主体性など)をさりげなくアピールします。
採用担当者は、目標に向かってどう動いたかという「プロセス」に注目しています。チーム内の自分の役割も明確にするとよいでしょう。
【例文】
メンバー間の意見の対立を防ぐために全員と個別に対話し、不安や意見を丁寧に聞き取りました。また、認識のズレを防ぐために目標やスケジュールを文書にまとめて共有する工夫もしています。
さらに、他の委員会や大学側とも交渉し、協力を得るためにプレゼン資料を作成して説明も行いました。調整を重ねた結果、実現に向けた理解と協力を得られました。
5.結果・成果
「経験を通してどのような力が身についたのか」を伝えるパートです。自分の行動の成果をできるだけ客観的に示しましょう。数字や周囲の評価を用いると説得力が増します。自分自身の成長や変化にも触れてください。
【例文】
当日は予想を超える来場者が訪れ、企画は大盛況となりました。特に屋外パフォーマンスには長蛇の列ができ、アンケートでは満足度が過去最高という結果でした。
運営メンバーや出演者からも「やってよかった」「また一緒に組みたい」という声を多くいただいています。私自身もリーダーとして全体をまとめた経験が自信につながり、人前で話すことへの苦手意識も克服できました。
6.得られた学び
経験を通して得られた気づきや成長した点をまとめます。「今後どのように活かすか」まで述べると、前向きで主体性のある印象を与えられるでしょう。
【例文】
この経験を通して「人の気持ちに寄り添い、丁寧に対話すること」の大切さを実感しました。はじめはうまくいかないことも多くありましたが、信頼関係を築くことで協力が得られ、最終的に目標を達成できました。
入社後もチームや取引先と信頼関係を築きながら、目標達成に向けて粘り強く取り組みたいです。
ガクチカを書くコツ

ガクチカを書くときは、下記のコツを意識してみてください。
- 企業が求める人物像を知る
- エピソードや具体性を交える
- 客観的な事実に基づいて書く
企業が求める人物像を知る
基本ですが、企業が求める人物像は事前にリサーチしておきましょう。前述したとおり、ガクチカは企業が求める人物像に合致しているかを確認するためのものです。企業の採用ページや説明会などからどのような人材が求められているかを把握し、自身の経験からその人物像に合致するものを選んでガクチカに盛り込みましょう。
エピソードや具体性を交える
ガクチカは単なる事実の羅列ではなく、具体的なエピソードを交えて書くようにしましょう。
たとえば「部活動の県大会で優勝した」という事実のみを伝えるより、「前年まで地区大会止まりのチームだったが、顧問と連携しチームメイト達と試行錯誤を重ねてチームを立て直し、県大会で優勝した。苦労もあったが、優勝という目標を決めたことで毎日が楽しく乗り越えられた」といった具体的なエピソードのほうがより人間性が伝わります。
困難に直面した場面や、それを乗り越えるために自分が感じたこと、行動したことを具体的に描写することで、企業により深く伝わります。
客観的な事実に基づいて書く
ガクチカは、客観的な事実に基づいて書きましょう。ガクチカは自己PRと似ていますが、自己PRでは主観的な視点による長所や能力のアピール、ガクチカでは客観的な視点による人間性や価値観が求められます。
たとえば、「アルバイト先でSNSの運用を担当し、宣伝に貢献した」といった主観的な内容だけでは人間性までは伝わりません。「アルバイト先でSNSの運用を担当し、毎日投稿を心がけた結果、開始して1か月でフォロワーが100人増え、来店者数も20%増えた」というような客観的な数字や事実を盛り込むと、継続力がある、粘り強い人材であることが伝わるでしょう。
周りの人に評価されたこと、褒められたことなども思い出して盛り込んでみることで、企業は自己PRと合わせてより多角的な視点から判断できるようになります。
テーマ別|ガクチカの例文9選

ガクチカの例文を下記のテーマ別に9つ紹介します。ぜひ参考にして、自身のガクチカを企業にアピールしてみてください。
- 学業
- アルバイト
- サークル活動・部活動
- ゼミ・研究室
- 留学経験
- 日常生活・趣味
- 資格取得
- ボランティア
- インターンシップ
1.学業
私は大学の経済学の授業において、記述式テストの対策に特に力を入れて取り組んできました。要点を整理して論理的に記述することが苦手で、思うように評価が上がらなかったためです。
過去の記述問題を分析し、授業内容をまとめたノートを参考にしながら答案の構成や表現方法を工夫しました。また、同じ授業を履修している友人と答案を交換し、第三者からの視点でフィードバックを受けることで、改善点を具体的に把握するよう努めています。さらに、教授に直接質問し添削をお願いする機会も積極的に設けました。
取り組みの結果、記述力が向上したと実感しておりテストの成績も安定してきています。この経験から、努力を積み重ねることや他者の意見を素直に取り入れる姿勢の大切さを学びました。社会人になっても努力を惜しまず、周囲の意見を参考にしながら業務に取り組んで参ります。
2.アルバイト
私は個別指導塾で、小学生に国語と算数を教える講師のアルバイトをしていました。もともと人に教えることが好きで「伝える力」を将来の仕事に活かしたいと考えたからです。
担当した生徒の中には「勉強が嫌い」「集中できない」などの悩みを抱える子も多く、どうすれば前向きに取り組んでもらえるか試行錯誤の日々が続きました。そこで、一方的に解き方を教えるのではなく、一緒に考える姿勢を大切にし、少しの成長でも積極的に声をかけて励ますよう工夫しました。さらに、性格や理解度に合わせて説明の仕方を柔軟に変えるよう意識しています。
その結果、担当した生徒の平均点は20点ほど向上し「勉強が楽しくなった」と話してくれる子が増えました。この経験を通じて、相手の目線に立って関わることの重要性を強く実感しています。入社後も、一人ひとりの状況に寄り添いながら、わかりやすく伝える力でチームやお客様に貢献していきたいです。
3.サークル活動・部活動
私はスポーツサークルで会計係を務め、年間の予算管理と支出の見直しに取り組みました。立候補ではなく周囲からの推薦を受けて会計を任されたのですが、運営に関わるチャンスだと前向きに捉え引き受けました。
活動内容が多く出費も多岐にわたる中で、予算を守りつつ運営をスムーズに進めることが会計の役割です。私は過去の収支を分析して支出傾向を見える化したり、月ごとの予算目安や簡易な報告フォーマットを作成して運営メンバーに共有したりしました。
その結果、年間の費用を予算内に抑えられたうえ、使い道も明確になりメンバーからは安心の声が寄せられました。さらに報告フォーマットは改良したものを現在も後輩が使用しています。
この経験を通して、情報を整理しわかりやすく伝える工夫が組織全体の信頼と安定につながると実感しました。
4.ゼミ・研究室
私は研究室で、コンポストの分解過程に関わる微生物の調査実験に力を入れました。食品ロスの問題に関心があり、自然の力で生ごみを分解する仕組みに興味を持ったことがきっかけです。
土壌サンプルの温度やにおいの変化を記録しながら微生物を培養し、抽出した微生物のDNAを解析するという実験をしました。途中、微生物がうまく育たないこともありましたが、論文を参考にして栄養源の量や種類、培養温度を変えるなど、試行錯誤を重ねました。
その結果、3種類の微生物の解析に成功しています。この経験から、自分の手で現象を確かめるおもしろさと、試行錯誤の大切さを学びました。入社後も、課題に対して地道に取り組む姿勢を大切にしたいです。
5.留学経験
私は大学2年生のときに3ヶ月間カナダへ短期留学し、語学だけでなく異文化理解を深めました。留学を決意したのは、異文化に触れて自分の価値観を広げたいという想いがあったからです。
はじめは英語力に自信が持てず、発言をためらうことが多くありました。そこで毎日、日記を英語で書いたり会話表現を自作のフレーズ集で覚えたりして、語彙力と会話の反応スピードを上げる工夫をしました。
留学期間の後半は授業内のディスカッションにも積極的に参加でき、先生からも改善を評価されています。この経験から、困難な状況でも諦めず努力を続ける力を身につけました。今後もこの経験を活かして、あらゆる環境下でも柔軟に対応し、チームに貢献していきたいです。
6.日常生活・趣味
私は日々の献立作成と自炊を通じて「食と健康」に向き合ってきました。食生活の乱れで体調を崩した経験から、栄養の知識の必要性を感じたためです。
当初は栄養バランスが偏ってしまったり、習慣として定着しなかったりと、思うようにいかないことも多くありました。そこで、まずは管理栄養士が監修した書籍や信頼性の高いWebサイトを活用して、基礎的な栄養知識を身につけました。そのうえで自分自身で栄養バランスを考えたレシピを作成し、SNSで発信を続けています。アカウントは現在約1万人の方にフォローしていただいています。
この経験を通じて実感したのは、目標達成の鍵は「小さな仕組み化」にあるということです。今後は、この工夫や視点を業務にも活かし、効率的な進め方や継続的な成果につなげていきたいと考えています。
7.資格取得
私は大学在学中に簿記2級を取得しました。将来、経理や財務に関わる仕事を希望しており、基礎知識を身につけたいと思ったのが理由です。
独学での学習だったため疑問点がすぐに解決できず、理解が浅いまま進んでしまうことに課題を感じていました。そこで苦手な分野を重点的に復習し、問題演習を中心としたアウトプット重視の学習法に切り替えました。問題を解く方が理解が深まると感じたからです。
さらに、週ごとに小さな目標を立てて進捗を管理し、試験日までに過去問題を4周解いて出題傾向の分析と対策にも力を入れました。
その結果、初回の試験で合格しています。この経験から目標に向かって粘り強く努力する姿勢や、学んだことを実践に活かす力を身につけました。
8.ボランティア
私は大学2年生のとき、地域の子ども向けキャンプボランティアに半年間参加し、企画や運営を担当しました。参加のきっかけは、友人の紹介と「大学以外にもコミュニティを広げたい」という思いからです。
はじめは安全管理やスケジュール調整に不安がありました。そのためリスクを事前に洗い出して対応マニュアルを作成し、スタッフ間で役割分担や緊急時の対応を共有しました。また、保護者向けの説明会を開いて不安の声に耳を傾け、信頼関係の構築にも努めています。
その結果、活動はスムーズに進行し参加者から「また来たい」という声を多くいただきました。この経験から、チームでの連携とリスク管理の重要性を学びました。入社後も周囲と協力し、安全で円滑な業務に貢献したいです。
9.インターンシップ
大学3年生のとき、不動産企業の長期インターンに参加し、SNSを活用した広報のサポート業務に携わりました。インターンに参加することを決めたのは、業界の仕事や広報活動の裏側を知りたいと思ったからです。
最初は業務全体の流れが把握できず、指示を待つ場面が多くありました。そこで、業務フローを自分なりに図解にしたり、質問内容を整理してから先輩に相談したりするなど、自発的に動くことを意識しています。そうした姿勢が評価され、次第に仕事を任されるようになり、最終的にはSNS投稿の作成を一任されました。
この経験を通じて、目の前の課題に対して自ら考え行動する力や、現場の気づきを改善につなげる姿勢を培うことができたと感じています。入社後も周囲と連携しながら、主体的に行動する姿勢を大切にしていきたいです。
魅力的なガクチカを書くためには

企業に「この人材が欲しい!」と思わせるような魅力的なガクチカを書くためのポイントは主に3つあります。
- これまでの経験を深掘りする
- 早いうちからガクチカに書けるような経験を積んでおく
- 企業・業界の研究をする
これまでの経験を深掘りする
「ガクチカでアピールできることがない」と感じている学生は多いようですが、企業が重視しているのは特別な経験ではありません。何を考え、どのように行動したのかという過程に注目しています。
部活動やアルバイト、学業など、一見平凡に思える日常の中にも努力や工夫のエピソードは隠れています。まずは自分の経験を丁寧に振り返ることから始めましょう。
また、家族や友人に長所を聞いてみたり、大学のキャリアセンターで相談したりするのも有効です。日々の行動から自分らしさを見つけ出すことで、自信を持って語れるガクチカが見えてきます。
早いうちからガクチカに書けるような経験を積んでおく
現在大学1年生、2年生の皆さんは、今からガクチカに書けるような経験を積んでおきましょう。
サークル活動やアルバイト、ボランティア、留学、ゼミ・研究室での活動、インターン、資格取得など、さまざまな活動が対象となります。
大事なのは活動そのものではなく、その中で何を考え、どう行動し、何を学んだかという視点です。
また、業界によっては起業経験のある学生を積極的に採用する企業もあります。
高校生の皆さんは、ガクチカに役立つ経験を積むことを意識して大学を選んでみても良いでしょう。自分が学びたい分野、将来の仕事に直結する分野を学べる大学を選ぶのは勿論ですが、留学の制度が整っている、インターン制度が充実している、なども視野に入れてみると良いかもしれません。
やりたいことをできる環境なのかという視点で探してみると大学選びの幅が広がるでしょう。
企業・業界の研究をする
前述したように、企業の求める人物像や企業の文化、その業界について知っておくことも重要です。
企業の採用ページで知ることもできますし、気になる業界や職業について調べれば業界に向いている人の特徴などを知ることもできるでしょう。
たとえばおもちゃメーカー業界では「流行に敏感な人」「粘り強い人」が向いている、新聞社には「チャレンジ精神がある」「新しいことを楽しめる」人が向いている、など、業界によって求める人柄は異なります。
こちらの記事でより詳しく紹介しているので、興味のある方は読んでみてください。
業界の特徴を知れば、自分の経験や能力を活かせる場所が見つかるかもしれません。
おもちゃメーカー業界とは?働く魅力や仕事内容・目指せる大学を紹介新聞社の仕事とは?働く魅力や職種・求められる人材をご紹介
ガクチカに関するよくある質問

ガクチカに関するよくある質問3つについて解説します。
- ガクチカで高校時代のことを書いてもいい?
- ガクチカで嘘をついたらバレる?
- ガクチカは企業によって変えるべき?
ガクチカで高校時代のことを書いてもいい?
ガクチカに高校時代の経験を書くことは問題ありません。部活動で培った継続力や、学校行事でのリーダー経験などは、その後の大学生活や価値観にもつながる重要な要素です。
大切なのは「高校時代に何をしたか」ではなく、その経験がどのように現在の自分に影響を与えているかを伝えることです。経験から得た学びをもとに、今どのように活かしているかまで一貫したストーリーにすれば、高校時代の内容でも十分に説得力のあるガクチカになります。
ガクチカで嘘をついたらバレる?
ガクチカで嘘をつくのはおすすめできません。たとえ一時的にはバレなくても、面接で深掘りされた際に矛盾が生じ、嘘の内容だとわかる可能性が高いからです。
話に説得力がなくなることで評価が下がったり、最悪の場合は内定取り消しにつながったりすることもあります。ガクチカでは等身大の経験をもとに、誠実に伝えることが大切です。ありのままの努力や工夫を丁寧に言語化すれば、評価されるでしょう。
ガクチカは企業によって変えるべき?
ガクチカは企業が求めている人材であるかを判断する材料となるため、選考企業に合わせて書き直すことが望ましいです。
例えば「ひとつのことに集中して取り組める粘り強さ」を求めている企業に対し、「常に新しいことに挑戦した」経験を盛り込んだガクチカでは、ニーズがマッチしません。その場合は「最後までやり遂げた経験」などを伝える必要があります。
事前準備をして企業に刺さるガクチカを書こう

ガクチカの必要性や書き方のコツについてご紹介しました。
ガクチカは、学生が自分の価値観や人間性をアピールするもので、企業が求める人物像と合致しているかを判断するために重要な要素です。
ガクチカでアピールできるような経験を重ねることは勿論、自分が志望する企業に合う人材であることを伝えるために、業界研究などの下調べも充分にしておきましょう。
「biki-note」では様々な業界を紹介する記事を掲載しています。「業界」で検索して見られる記事や「業界研究」のタグ付けがされた記事では、業界や仕事に向いている人の特徴や就職に有利な学部学科について知ることができますよ。
是非進路選びに役立ててみてくださいね。

