逆引き大学辞典逆引き大学辞典

集中力を高める方法とは?高められない理由や維持する方法も解説

2023.05.10

カテゴリー:
集中して勉強する高校生

集中力を高める方法とは?高められない理由や維持する方法も解説
 
高校の定期テストや模試を控えているのに、勉強に集中できなかったり、集中力を維持できなかったりして悩んでいる高校生は多いのではないでしょうか。
この記事では、集中力が高められない理由や集中力を高める方法のほか、集中力を維持する方法などについてご紹介します。

集中力とは、気持ちや注意を集中して取り組む能力のこと

集中力とは、あることに気持ちや注意を集中し、取り組む能力のことです。
スポーツやゲームが好きな人なら、「ゾーンに入る」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんね。ゾーンとは、集中力がものすごく高まり、周りの状況が気にならなくなって、自分の最大限のパフォーマンスを引き出せるようになった状態のこと。
勉強しているときに集中できると、知識が定着しやすくなったり、より多くの問題を解けたりといったようなメリットがあります。

集中力を高められない理由

勉強を中断してスマホをチェックする高校生

 
集中力を高められず、勉強できないのは、どのような理由があるのでしょうか。続いては、集中力が高められない理由を確認します。

勉強以外に気になっていることがある

勉強に集中できないときには、勉強以外のことへの興味・関心が、勉強より上回っている可能性があります。友人との人間関係や好きなゲーム・音楽、あるいはSNSの通知など…。この場合、上の空になって勉強どころではなくなり、勉強を中断してしまう原因にもなります。

生活習慣が乱れている

食事や睡眠などの生活習慣が乱れていると、おなかが空いたり、倦怠感や眠気に襲われたりしたせいで、集中力が高められなくなります。友人とのチャットやSNSがやめられず夜更かしをしたことで、翌日の授業に集中できなかった経験がある人も多いのでは?
生活習慣を整えることは勉強面以外にも、体が成長している高校生にとって重要です。

同時に複数のことをやっている

同時に複数のことを何度も切り替えながらこなす能力のことを「マルチタスク」といいます。マルチタスクは一見、効率が良さそうに思えるかもしれません。しかし、人間の脳は、ひとつのことに集中する構造になっているため、本来、マルチタスクには不向きで、同時に複数のことをすると集中できなくなります。
例えば、大学受験の勉強で、国語の問題を1問解いたら数学に切り替えて問題を1問解き、次に英語の問題を1問解いて…を繰り返してみると、集中力がまったく保てないことに気づくでしょう。

作業量や難度が合っていない

大学受験までにやるべきことは多いですが、一気にやろうと取り組んだ勉強量が多すぎると、集中できなくなるもの。最初は「がんばろう」と張り切っていても、終わらないと先が見えなくなり、集中力が維持できなくなっていきます。
取り組むべき勉強の難度が高すぎるのも、集中力を低下させる要因のひとつです。数学の公式を覚えた直後に大学入試問題を解こうとしても難しすぎて、心が折れてしまいますよね。

心身が疲れている

集中力の基本となるのは、安定した精神と十分な体力です。反対にいえば心身が疲れた状態で、集中力が高まることはありません。友人と喧嘩したり、寝不足だったりすると、 テスト前に机に向かっても、集中して勉強し続けることは難しいでしょう。

「勉強に集中できない」という人は、下記のコラムをぜひ読んでみてください。
勉強に集中できない!受験勉強に集中できない理由と集中できる方法

集中力を高める方法

勉強の合間にストレッチする高校生

 
高校生が集中力を高めるにはどうしたらいいのでしょうか。ここからは、大学受験に向けて高校生が集中力を高める方法をご紹介します。

生活習慣を整える

人間は、朝に目が覚め、昼に活動し、夜は寝るような体内時計を元々持っています。この生体リズムにマッチした生活習慣を送ることで、本来の力を発揮できるようにするのです。そのためには、朝には日の光を浴び、しっかりと3食とり、時には体を動かすようにしましょう。

オススメなのが、早寝早起きです。夜中、疲れて眠い状態で無理して2時間勉強するよりも、朝早く起きて1時間勉強したほうが高い集中力を保ちやすくなります。早寝早起きが習慣になれば、日中も集中しやすくなって勉強の効率も上がるはずです。

集中時間と休憩時間を繰り返す

勉強する時間と休憩する時間を決めてメリハリをつけると、高い集中力を保ったまま勉強できます。
東京大学薬学部の池谷裕二教授とベネッセコーポレーションが行った「勉強時間と学習の定着・集中力に関する実証実験」によると、休憩なしで60分学習するよりも、休憩を挟んで15分を3回(計45分)学習したほうが好成績だったそう。つまり、こまめに休憩することで高い集中力が継続できるのです。
出典:ベネッセコーポレーション「勉強時間と学習の定着・集中力に関する実証実験」(2017年3月)

集中して勉強ができる場所に移動する

公共の図書館や塾の自習室など、「集中して勉強できる場所」に行って勉強する方法もオススメです。周りに人の目がある所では程良い緊張感を保てる上、適度な雑音もあって集中しやすくなります。特定の場所において勉強する習慣をつけると、そこに行くだけで勉強モードのスイッチがオンになり、より集中しやすくなるはず。

高校生が勉強できる場所については、下記の記事で詳しく紹介しています。
高校生が集中して勉強できる場所は?勉強場所の条件や利用時の注意点

今日やるべきことをリストアップする

机に向かったらすぐ、その日にやること(タスク)をリストアップしましょう。リストアップすると、やるべきことが「見える化」できるので、集中しやすくなります。また、1つ達成するたびに線を引いて消していくと、終わったタスクも「見える化」されるので、達成感が得られます。
ポイントは、確実に1日で終わるタスク量にすること。そして、タスクをできるだけ具体的に書くことです。

タスクの優先順位と時限を設ける

タスクをリストアップするとともに、タスクに優先順位をつけると集中しやすくなります。なぜなら、優先順位をつけることで「何からやろうか」という迷いがなくなり、勉強を進めやすくなるからです。
優先順位の高いタスクについては、「19時までに」といったような時限を設けることも効果的。時限があることで、時間内に終わらせようと集中できます。設定した時間内にタスクが終われば、さらに達成感を味わえるので、次のタスクも集中したまま取り組めるようになるのです。

集中力を高める栄養を補給する

疲れたときに、果物やラムネなどのおやつを食べると集中力が高まります。それは、脳のエネルギー源であるブドウ糖を補ってくれるから。このブドウ糖は、ぶどうやバナナなどの果物やハチミツ、ラムネに含まれています。ブドウ糖には集中力を高めるだけでなく、眠気を抑えたり、記憶力を高めたりする効果もあるのでオススメです。

高い集中力を維持するためのポイント

時間やスケジュールを意識した勉強

 
集中力を高められたら、できるだけそれを維持させたいところですよね。最後に、集中力を高く維持するためのポイントをご紹介します。

ポモドーロテクニックでこまめな休憩をとる

高い集中力を維持するためには、こまめな休憩が欠かせません。そこでオススメなのが「ポモドーロテクニック」。25分集中したら5分休憩し、また25分集中する…を繰り返す方法です。勉強と休憩というメリハリがついて、集中して取り組めるはず。タイマーをつけて試してみてください。

目標を小分けにしたスケジュールを立てる

大学受験の勉強における目標は、立てて終わりではありません。目標を立てたら、それと連動させたスケジュールを組むのがオススメです。
まず1ヵ月ごとに大きな目標と大きなタスクを洗い出します。その上で1週間ごと、1日ごとといったように、小さな目標と小さなタスクに小分けしてスケジュールを立てていくのです。そうすると、目の前にあるやるべきことがはっきりして、集中力が維持しやすくなります。

勉強できる場所・時間での集中した勉強を習慣化する

集中した勉強を継続して行うには、何かしらのトリガーがあると習慣化しやすくなります。例えば、「ご飯を食べ終わったら歯磨きをする」ことが習慣化されると、「ご飯を食べ終わる」というトリガー(条件) で「歯磨きをする」という行動が自然にできるようになります。習慣化されれば、特に意識することなく、行動を反復しやすくなるのです。
勉強も同じように、図書館や塾の自習室、カフェなど勉強する場所を決めたり、勉強する時間を決めたりすると、自動的に勉強のスイッチがオンになります。

「勉強時間をどう確保すればいいのかわからない」という人は、下記のコラムをぜひ読んでみてください。
受験生は勉強時間をどう確保する?大学受験の勉強時間や時間活用法

ゴールを大学受験より少し先に設定する

大学受験の出題範囲は膨大です。私立大学で3,000時間以上、難度の高い国立大学では3,500時間以上の勉強量が必要だともいわれています。あまりに勉強量が膨大なため、途中で心が折れてしまうかもしれません。
そこで、大学合格後の夢を思い描いてみましょう。「商社パーソンとして世界で働きたい」「人々の健康を支える管理栄養士になりたい」といった夢(ゴール)を思い描いてみれば、今取り組んでいる大学受験は通過点に過ぎないことに気づくはず。夢を叶えるために今の勉強が必要だと思えれば、集中力を維持しやすくなりますよ。

集中力を高めて勉強するために「JOB-BIKI」でゴールを設定しよう!

忙しい高校生の皆さんが集中力を高めるには、こまめな休憩を取ったり、小分けにしたスケジュールを立てたりするなど、明日から実行できることがほとんどです。ぜひ試してみてくださいね。

大学受験において大切なのは、「何のために勉強しているのか」というゴールを明確にすること。自分が興味のある職業について深く知ることで、勉強する目的や進学したい学部などが明確になるかもしれませんよ。
まずは「JOB-BIKI」の「~になるには?」コラムを読んで、自分のなりたい職業のことを調べてみてくださいね。

よく読まれている記事

タグで記事を絞り込む