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技術士通信講座おすすめを厳選|費用・合格実績の比較表や合格者の勉強法

2025.12.26

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技術士試験は、合格率が低く、特に二次試験では論文と口頭試験まで含めた総合的な評価が行われるため、難易度の高い国家資格として知られています。

「実務経験はあるのに合格できない」「何が足りないのか分からないまま不合格になる」と悩む人が多いのも、この試験の特徴です。

独学での対策が厳しい理由は、知識不足ではなく、自分の答案や説明が評価基準に合っているかを客観的に判断しづらい点にあります。特に二次試験では、回答できているつもりでも、課題設定や技術士としての視点が評価とズレていると合格には届きません。

このズレは、独学では気づきにくく、自分だけで修正するのが難しい点に技術士試験の難しさがあります。

そのため、技術士試験では通信講座の選び方そのものが、合否を分ける要素になります。価格や知名度だけで講座を選んでしまうと、自分のつまずきに合わず、時間と労力を無駄にしてしまうケースも少なくありません。

本記事では、技術士試験通信講座のおすすめ紹介、失敗しない選び方の基準、よくある失敗例とその回避法を整理して解説します。「どの講座が自分に合うのか分からない」「遠回りせず合格を目指したい」という方は、ぜひ参考にしてください。

通信講座特徴
スタディング二次試験に向けて「何をどう書くか」をゼロから整理できる
ガチンコ技術士学園復元論文の添削や口頭試験対策まで用意
技術士 Lock-on二次試験の評価視点を意識した答案指導
アガルート講義で前提を整理しながら論文対策を進められる
SAT添削や個別フォローを重視したい人向け

目次

技術士通信講座は「一次試験用」と「二次試験用」のどちらを選ぶかが重要

技術士試験の通信講座を選ぶ際に、まず押さえておきたいのが、「一次試験対策なのか」「二次試験対策なのか」を明確に分けて考える必要があるという点です。

技術士試験は、同じ資格名でも一次試験と二次試験で下記のような特徴があります。

  • 一次試験:知識量・理解度を問う試験
  • 二次試験:実務経験を踏まえた思考力・説明力を問う試験

「技術士の通信講座なら、どれでも同じように使えるはず」と考えてしまうのは、受験者にありがちな誤解です。実際には、一次試験向けと二次試験向けに作られた通信講座では、教材の内容も、サポートの重点もまったく違います。

そのため、技術士通信講座を選ぶ際は、自分がどの試験段階の対策をしたいのかを明確にしたうえで講座を選ぶことが、最初の重要な判断ポイントになります。

一次試験向けの通信講座を利用するメリット

技術士一次試験は、幅広い分野から出題されるため、独学では「どこまで勉強すれば十分なのか」が分かりにくい試験です。

一次試験向けの通信講座を利用する最大のメリットは、出題範囲と優先順位が整理されていることにあります。

具体的には、「頻出分野を中心に学習できる」「苦手分野を効率よく補強できる」「学習計画の目安が示される」といった点が挙げられます。

技術士試験では、市販テキストを最初から最後まで読み切れず、途中で挫折するというケースは少なくありません。

一次試験向けの通信講座は、「合格に必要な知識を、合格に必要な分だけ学ぶ」という観点で構成されている傾向があるため、限られた時間で対策を進めたい人に向いています。

二次試験向けの通信講座を利用するメリット

技術士二次試験は、知識を「知っているか」ではなく、実務経験をもとに、技術者として考え、説明できるかが問われる試験です。

そのため、二次試験対策では、「論文の書き方」「課題設定や構成の考え方」「技術的妥当性の示し方」「口頭試験での説明力」といった、アウトプット中心の対策が不可欠になります。

二次試験向けの通信講座を利用する最大のメリットは、自分では気づきにくい「評価されないポイント」を指摘してもらえることです。

技術士試験では、何年も勉強しているのに、論文の出来が良いのか悪いのか分からないという悩みを抱える人は多く見られます。

二次試験向け講座では、「論文添削を通じて合格水準との差を明確にする」「口頭試験を見据えた答案作成や説明練習ができる」といったサポートが受けられるため、独学では難しい部分を補いやすいのが特徴です。

特に、下記に該当する場合、二次試験向け通信講座の価値は大きいと言えるでしょう。

  • 過去に二次試験で不合格になった経験がある人
  • 自分の答案に客観的な評価がほしい人

技術士通信講座おすすめ5選|選定基準を満たした通信講座を紹介

技術士通信講座には様々な種類があるうえに数が多いことから、「結局どれを選べばいいのか分からない」と迷ってしまうこともあるでしょう。

そこで、ここからは当サイトがおすすめする技術士通信講座を紹介していきます。数ある技術士通信講座のなかから、独自の選定基準を満たした通信講座を紹介していきます。

□選定基準

  • 合格実績が公表されているか
  • 二次試験の論文対策に対応しているか
  • 独学でつまずきやすいポイントを補完できるか
  • 添削・指導・フィードバックのサポートがあるか
  • 講座内容やサポート体制が公式情報として確認できるか

スタディング|二次試験に向けて「何をどう書くか」をゼロから整理できる

価格技術士二次試験(添削・質問カード付/全部門対応)合格コース:69,300円総合技術監理部門コース:59,400円技術士一次試験(建設部門)合格コース:14,850円※その他コースの料金は公式サイトを参照ください
合格数・合格率合格体験談の掲載あり
公式サイトスタディング公式サイト

技術士試験でよくあるつまずきの一つが、一次試験と二次試験の対策を別物として考えすぎてしまうことです。一次は知識、二次は論文と分かってはいても、「二次試験で何をどう書けば評価されるのか」が見えず、対策に移れない人は少なくありません。

スタディングの技術士講座は、「一次試験向け(※主に建設部門)」「二次試験向け(論文対策を中心とした講座)」をオンラインで提供しており、学習を段階的につなげやすい構成になっています。

二次試験向けコースでは、「いきなり論文を書かせる」のではなく、技術士試験で求められる考え方や論文の構成や書き進め方の基本を講義で整理したうえで対策を進めるため、二次試験に初めて挑戦する人がつまずきやすいポイントを回避しやすいのが特徴です。

また、オンライン完結型のため、「仕事が忙しく、通学型や個別指導は難しい」という社会人受験者でも、学習を継続しやすい点もメリットといえます。

スタディングが向いている人

  • 一次試験から二次試験まで、同じ学習スタイルで進めたい人
  • 二次試験対策に入る前に、考え方や型を整理したい人
  • スキマ時間を活用しながら、計画的に学習を進めたい人

ガチンコ技術士学園|復元論文の添削や口頭試験対策まで用意

価格※その他コースの料金は公式サイトを参照ください
合格数・合格率合格実績の公表あり
公式サイトガチンコ技術士学園公式サイト

技術士二次試験で多いのが、「それなりに書けているはずなのに、なぜか不合格になる」という状態です。この段階では、知識不足よりも 論文の構成・課題設定・技術士としての視点が評価基準とズレている ケースが多く見られます。

ガチンコ技術士学園では、復元論文をもとにした添削や解説が用意されており、「自分の論文が、どこで評価されにくくなっているのか」を言語化して確認しやすい点が特徴です。

表現の細かな修正というより、論文全体の考え方・技術的な筋道に目を向けたフィードバックを受けたい人に向いています。

ガチンコ技術士学園が向いている人

  • 二次試験(筆記)で一度以上不合格になった経験がある人
  • 復元論文を使って、自分の答案を客観的にチェックしてほしい人
  • 「どこが評価されないのか」を第三者に指摘してもらいたい人
  • 口頭試験に向けて、想定質問や説明内容を整理したい人
  • 独学では論文の改善点が見えなくなっている人

技術士 Lock-on|二次試験の評価視点を意識した答案指導

価格ロックオン講座視聴コース:初受講の方は44,000円※その他コースの料金は公式サイトを参照ください
合格数・合格率合格者の声の掲載あり
公式サイト技術士 Lock-on公式サイト

二次試験対策でよくあるのが、「形式は守っている」「字数も足りている」のに、それでも合格しないというケースです。

技術士 Lock-onは、二次試験の論文添削に対応しており、答案を技術士試験の評価観点に照らして見直すことを重視した指導が行われています。文章表現よりも、論点の置き方や技術的判断の示し方に目を向けたい人に向いた講座です。

技術士 Lock-onが向いている人

  • 「何が足りないのか分からず、同じ失敗を繰り返している人」です。
  • 二次試験の論文をすでに書いており、添削だけを受けたい人
  • 独学をベースに、部分的にプロのチェックを入れたい人
  • 添削の進め方やルールが明確な講座を選びたい人
  • 論文の構成や論点整理について客観的な意見がほしい人

アガルート|講義で前提を整理しながら論文対策を進められる

価格第一次試験対策講座(建設部門):21,780円(税込)第二次試験 合格カリキュラム 20部門/フル(添削/模擬口頭試験あり):107,800円(税込※その他コースの料金は公式サイトを参照ください
合格数・合格率令和6年二次試験合格率:50%※全国平均の4.81倍
公式サイトアガルート公式サイト

二次試験対策では、いきなり論文を書こうとして手が止まる人も少なくありません。これは、評価される論文の前提理解が不足していることが原因の場合が多いです。

アガルートは、講義で考え方や構成の前提を整理したうえで、論文演習・添削に進む構成が特徴です。「なぜこの構成になるのか」「技術士として何を示す必要があるのか」を段階的に理解しやすい設計になっています。

アガルートが向いている人

  • 講義と論文添削をセットで進めたい人
  • 独学に不安があり、カリキュラムに沿って学びたい人
  • 二次試験対策を体系的に理解したい人
  • インプットとアウトプットをバランスよく進めたい人
  • 初めて二次試験対策に取り組む人

SAT|添削や個別フォローを重視したい人向け

価格基礎科目・適性科目コース(2026年度版): 14,300円
二次試験対策講座 2026年度版(総監部門以外) パーフェクト講座:141,680円
※その他コースの料金は公式サイトを参照ください
合格数・合格率合格者の声の掲載あり
公式サイトSAT公式サイト

二次試験対策では、「独学だと自分に甘くなり、詰めが甘くなる」という悩みも多く見られます。

SATの講座では、答案提出やフィードバックを前提に学習を進める設計になっているため、「書いたつもり」「分かったつもり」で終わらせず、改善点を意識した復習につなげやすくなります。

特に二次試験では、論文の構成や説明の一貫性など、独学では見落としやすい部分をチェックしてもらえる点が大きなメリットです。

また、オンラインでのやり取りが中心となるため、通学が難しい人や、決まった時間を確保しにくい社会人でも継続しやすい傾向があります。「強制力」と「柔軟さ」のバランスを取りながら二次試験対策を進めたい人にとって、選択肢の一つとなる講座といえるでしょう。

SATが向いている人

  • 二次試験対策を独学で進めているが、学習の質や方向性に不安がある人
  • 自分一人だとペース管理が甘くなり、論文対策が後回しになりがちな人
  • 第三者のチェックやフィードバックを入れながら学習を進めたい人
  • 論文を書いたあと、「どこをどう直せばいいか」で手が止まってしまう人

技術士通信講座のおすすめを比較!費用・合格実績の比較表

技術士通信講座は、価格や知名度だけでは違いが分かりにくく、実際には「対応している試験段階」「添削・フォローの深さ」に大きな差があります。

特に二次試験対策では、論文や口頭試験まで含めてどこまでサポートされるかが合否に直結します。

ここでは、これまで紹介した技術士通信講座のおすすめ5選を、費用・合格実績の公開状況で比較していきます。

講座名価格帯(目安)合格実績の公開
スタディング約1.5万円〜7万円台合格体験談の掲載あり
ガチンコ技術士学園要問い合わせ(コース別)合格実績の公表あり
スタディング約1.5万円〜7万円台合格体験談の掲載あり
技術士 Lock-on約4万円台〜合格者の声の掲載あり
アガルート約2万円〜10万円台二次試験合格率の公表あり
SAT約1.4万円〜14万円台合格者の声の掲載あり

技術士通信講座を選ぶ際の重要ポイント

技術士試験の通信講座を選ぶ際は、「有名だから」「料金が安いから」といった理由だけで判断するのはおすすめできません。技術士試験は他の資格試験と比べて、試験の性質が非常に特殊だからです。

とくに二次試験では単なる知識量ではなく、実務経験をどう整理し、技術的に妥当な判断を行い、技術者として説明できているかといった点が総合的に評価されます。

そのため、通信講座にも「どの分野の知識を教えているか」だけでなく、「どのような観点で評価される試験なのかを理解したうえで指導しているか」が強く求められます。

そこで、技術士通信講座を選ぶ際の重要ポイントとして、下記を確認しておくことが大切です。

  • 自分の受験部門での合格実績・指導実績があるか
  • 口頭試験対策が講座に含まれているか
  • 論文試験のサポートが充実しているか
  • 技術士試験の合格基準を意識した指導が行われているか

自分の受験部門での合格実績・指導実績があるか

技術士試験は資格名こそ一つですが、実際には「部門別試験」といえるほど性質が異なる試験です。建設部門、機械部門、電気電子部門など、受験部門ごとに「評価されやすい論点」「求められる説明の粒度」「背景説明の書き方」が違うためです。

たとえば、同じ「課題解決」を問う設問でも、建設部門では社会的背景や制度との整合性、機械部門では技術的妥当性や安全性といった点がより重視される傾向があります。

そのため、技術士通信講座を選ぶ際には試験全体の指導実績ではなく、「自分が受験する部門での合格実績・指導経験があるか」を確認することが重要です。

技術士試験では、「他部門では評価される書き方が、自分の部門では評価されにくい」というケースも少なくありません。

部門別の合格者事例や、部門ごとの指導実績が明示されている技術士通信講座は、採点のクセや評価傾向を踏まえた指導が期待できる点で安心感があります。

口頭試験対策が講座に含まれているか

技術士二次試験は、筆記試験に合格すれば終わりではありません。その後に行われる口頭試験も、合否を左右する重要な関門です。

口頭試験では、「業務内容を簡潔かつ論理的に説明できるか」「論文に書いた内容と説明が食い違っていないか」「技術者としての倫理観・責任感が伝わるか」といった点が総合的に見られます。

ここでよくあるのが、「論文は添削してもらったけれど、口頭試験は想定問答を自分で考えた」というケースです。実際には、論文の内容をどう口頭で説明するか、どこを突っ込まれやすいかは、経験者の視点がないと対策しにくい部分です。

技術士通信講座を選ぶ際には、「口頭試験対策が標準で含まれているか」「想定質問だけでなく、回答の組み立て方まで指導があるか」を確認しておくと、二次試験全体を通して安心して対策できます。

論文試験のサポートが充実しているか

技術士二次試験で多くの受験者が苦戦するのが、論文試験です。知識や実務経験があっても、「何を書けば評価されるのか分からない」「時間内に論理的な文章がまとまらない」と感じる人は少なくありません。

技術士試験の論文対策で重要なのは、単なる文章の添削ではなく、「設問の意図をどう読み取るか」「課題設定から結論までをどう構成するか」「評価されやすい視点が盛り込まれているか」といった考え方そのものの指導です。

技術士試験では、文章がきれいでも「技術士らしさ」が伝わらない論文は評価されにくい傾向があります。

そのため、下記は技術士通信講座選びの重要なチェックポイントになります。

  • 添削で「なぜこの構成が良いのか」「どこが評価されにくいのか」を説明してくれるか
  • 修正指示が抽象的で終わっていないか

論文サポートが充実している講座ほど、再現性のある論文力を身につけやすいと言えるでしょう。

技術士試験の合格基準を意識した指導が行われているか

技術士試験は、採点基準や配点が明確に公表されていない試験です。そのため受験者からは、「どこまで書けば合格なのか分からない」「不合格理由がはっきりしない」といった声がよく聞かれます。

このような試験だからこそ重要なのが、合格者の答案や過去の傾向を踏まえた合格水準を意識した指導です。

たとえば、「技術士として求められる視点が盛り込まれているか」「単なる作業説明で終わっていないか」「課題と解決策の関係が技術的に妥当か」といった点を、合否の観点からフィードバックしてくれる講座は信頼できます。

技術士試験対策では、勉強量よりも「評価される方向に努力できているか」が合否を分ける場面も多くあります。

このような場面を踏まえても、技術士試験に受かるラインを明確に意識した指導が行われているかは、通信講座を選ぶうえで見落とせないポイントです。

技術士通信講座でよくある失敗例は?

技術士試験の通信講座は種類が多く、一見するとどれも似たように見えます。しかし、選び方を誤ると「時間もお金もかけたのに結果につながらない」という事態になりがちです。

あくまで例ですが、技術士通信講座で起こりやすい失敗例として下記が挙げられます。

  • 費用の安さだけで通信講座を選んでしまった
  • 自分の受験部門に合っていない講座を選んでしまった
  • 誤字脱字や表現修正が中心の論文添削講座を選んでしまった
  • 口頭試験対策を後回しにしてしまった
  • 一次試験と二次試験を同じ感覚で対策してしまった

費用の安さだけで通信講座を選んでしまった

技術士通信講座を検討する際、まず目に入るのが料金です。とくに一次試験向けの講座は比較的安価なものもあり、「とりあえず安い講座で様子を見よう」と考える人も少なくありません。

しかし技術士試験では、費用の安さが対策内容の充実度につながるとは限りません。とくに二次試験では、論文添削や個別対応、口頭試験対策などが必要になるため、価格が抑えられている講座ほど、サポート内容が限定的なケースがあります。

技術士試験では「一次試験は安い講座で通過できたが、二次試験では通用しなかった」ということが起こりやすいです。費用だけで判断してしまうと、肝心な二次試験対策が不十分になりやすい点が、典型的な失敗と言えるでしょう。

自分の受験部門に合っていない講座を選んでしまった

技術士試験は、部門ごとに出題の背景や評価の観点が大きく異なります。にもかかわらず、「全技術部門対応」という表記だけで講座を選んでしまう人は少なくありません。

その結果、「添削内容に具体性がなくてわかりづらい」「自分の部門では評価されにくい書き方を教えられる」といったミスマッチが起こることも考えられます。

技術士試験では、他部門では高評価でも、自分の部門では評価されないということが現実に起こります。

自分の受験部門での合格実績や指導経験が乏しい講座を選んでしまうと、学習の方向性そのものがズレてしまう点が大きなリスクです。

誤字脱字や表現修正が中心の論文添削講座を選んでしまった

論文添削があると聞くと、「しっかり見てもらえる」と安心しがちです。しかし、実際には誤字脱字の指摘や表現の言い換えが中心で、論文の中身や評価ポイントに踏み込まない添削も少なくありません。

技術士二次試験の論文では、「課題設定の妥当性」「技術的な判断の筋道」「技術士としての視点」が重視されやすいです。表面的に文章が整っていても、評価される論文構成になっていなければ合格には届きません。

「何がダメで、どう直せば合格水準に近づくのか」を教えてもらえない添削は、結果として同じミスを繰り返してしまう原因になります。

口頭試験対策を後回しにしてしまった

技術士二次試験では、筆記試験の後に口頭試験が行われます。そのため、多くの受験者が「まずは論文対策を優先しよう」と考え、口頭試験対策を後回しにしがちです。

しかし口頭試験では、「論文内容との整合性」「実務経験の説明力」「技術者としての考え方」が細かく確認されます。

技術士試験では「論文は合格したのに、口頭試験でうまく説明できず不合格になった」というケースも珍しくありません。口頭試験は短時間で対策できるものではないため、早い段階から見据えて準備できる講座を選ばなかったことが失敗につながりやすいです。

一次試験と二次試験を同じ感覚で対策してしまった

技術士の一次試験と二次試験では、求められる力がまったく異なります。一次試験は知識中心ですが、二次試験では考え方・判断力・説明力が問われます。

しかし、「一次試験と同じようにインプット中心で勉強する」「過去問を解けば何とかなると考える」といった対策を続けてしまう人も少なくありません。

技術士試験では、「勉強時間は十分でも、アウトプットの質が足りない」という理由で不合格になるケースが多く見られます。一次と二次の違いを理解せず、同じ感覚で通信講座を使ってしまうことは、代表的な失敗例の一つです。

技術士通信講座が向いている人・向いていない人の特徴

技術士試験の通信講座は、使い方次第で大きな効果を発揮しますが、すべての人にとって最適とは限りません。自分の状況や課題に合っていない場合、思ったほど成果が出ないこともあります。

ここでは、技術士試験の特性を踏まえたうえで、通信講座が向いているケース・向いていないケースを紹介していきます。

技術士通信講座が向いているケース

技術士通信講座が向いているのは、学習の方向性に不安がある人です。

とくに二次試験では、「どこまで書けば合格水準なのか」「何が足りないのか」を自力で判断するのが難しく、ここでつまずく受験者が多く見られます。

技術士通信講座は、知識を増やすというよりも、評価される答案・説明に近づけるための軌道修正をしてくれる存在です。下記のような状況に当てはまる場合は、通信講座が向いているといえるでしょう。

当てはまる状況通信講座が向いていると言える理由
何を基準に対策すればよいか分からない技術士試験は評価基準が見えにくく、第三者の視点で方向修正できる価値が大きい
論文を書いたが合格レベルか判断できない自己評価が難しい二次試験では、添削による客観的判断が合否に直結しやすい
不合格経験があり、原因がはっきりしない努力不足ではなく「評価されない書き方」を続けているケースが多いため
口頭試験の受け答えに不安がある想定質問や説明の組み立て方を体系的に整理できる
仕事と両立しながら効率よく進めたい学習順序やアウトプット量の目安が示され、迷いが減る
自分の受験部門に合った指導を受けたい部門ごとの評価傾向を踏まえた指摘が得られる

いずれかに当てはまる場合、技術士通信講座を使うことで「頑張っているのに伸びない状態」から抜け出しやすくなるでしょう。

技術士通信講座が向いていないケース

技術士通信講座が必ずしも必要でない、あるいは効果が出にくいケースもあります。それは、すでに試験の構造や評価の考え方を自力で整理できている人です。

技術士試験は難関資格ですが、分析力・自己修正力が高い人であれば、独学でも十分に合格を狙えます。下記に当てはまる場合、技術士通信講座は向いていないかもしれません。

当てはまる状況通信講座が合わない理由
合格者答案や過去問を分析し、対策方針を立てられるすでに評価観点を把握できており、第三者の補助が不要
論文を自己添削し、弱点を客観的に修正できる添削による気づきが少なく、成長幅が限定的になる
口頭試験の想定問答を自力で作り、練習できる口頭対策は独学でも対応可能な側面がある
添削や指摘を受けても受け身になりがち技術士講座は「指摘→修正」の反復が前提のため効果が出にくい
学習計画や進捗管理が苦手講座を購入しても消化しきれず終わる可能性がある
「講座に任せれば受かる」と考えてしまう技術士試験は最終的に本人のアウトプットが評価対象になる

技術士試験に通信講座を利用して合格した人の体験談

技術士試験は、単に知識量を競う試験ではなく、実務経験をどのように整理し、技術者として説明できるかが問われる試験です。そのため、勉強時間をかけているにもかかわらず、「何が足りないのか分からないまま不合格になる」というケースも少なくありません。

実際、技術士試験に合格した人の多くは、最初から順調に合格したわけではなく「一次試験の広い試験範囲に戸惑った」「二次試験の論文で評価されず原因が分からなかった」「口頭試験でうまく説明できるか不安を感じていた」といった悩みを経験しています。

通信講座を利用した背景も人それぞれで、「学習の進め方を整理したかった」「自分の答案を客観的に見てほしかった」「独学では継続できなかった」など、独学では補いきれない部分を埋める目的で活用されているケースが多いのが特徴です。

ここでは、技術士試験に通信講座を利用して合格した人の体験談を通じて、どの段階で、どのように通信講座を活用したのかを具体的に紹介します。これから受験を考えている方や、現在の勉強方法に不安を感じている方は、自分の状況と重ねながら参考にしてみてください。

技術士一次試験から通信講座を利用した体験談|試験範囲の広さに独学の限界を感じた

技術士試験に挑戦しようと思ったものの、最初に壁に感じたのが一次試験の試験範囲の広さでした。専門科目だけでなく、基礎科目や適性科目まで含めると、どこまで理解すれば合格ラインなのかが全く見えませんでした。

独学で過去問を見てみると、「見たことはあるが、説明できない」問題が多く、このまま知識を積み上げても得点につながらないのではないかと不安になりました。そこで、出題傾向を整理したうえで学習できる一次試験向けの通信講座を利用しました。

通信講座では、すべての範囲を網羅するのではなく、「頻出分野」「捨ててもよい分野」が明確に示されており、学習の優先順位がはっきりしました。とくに基礎科目では、公式や用語を丸暗記するのではなく、「なぜその考え方になるのか」を前提から説明してくれた点が印象的でした。

結果として、一次試験では無理に満点を狙うのではなく、合格点を安定して取る戦略に切り替えることができ、初回受験で一次試験を突破できました。

二次試験で不合格を繰り返し、論文添削を受けて合格した体験談|技術士としての視点が足りなかった

一次試験合格後、二次試験対策は独学で進めていました。実務経験には自信があり、「内容自体は悪くないはず」と思いながら論文を書いていましたが、結果は不合格でした。

不合格後に自分の論文を見返しても、どこが評価されなかったのか分からず、「説明が足りなかったのか」「専門性が弱かったのか」と原因を特定できませんでした。そこで、二次試験対策に特化した通信講座を利用することにしました。

添削を受けて初めて指摘されたのが、「作業内容の説明で終わっており、技術士としての判断が示されていない」という点でした。自分では課題に答えているつもりでも、課題設定の視点や、技術的妥当性の説明が不足していたことに気づかされました。

通信講座では、単に書き直すのではなく、「なぜその構成では評価されにくいのか」「技術士としてどの視点を示すべきか」を丁寧に説明してもらえました。その結果、論文の書き方そのものが変わり、次の試験で二次試験に合格することができました。

口頭試験に不安を感じ、通信講座で対策した体験談|論文と説明のズレを修正できた

論文試験には何とか合格できましたが、口頭試験を前にして強い不安を感じていました。論文に書いた内容をそのまま説明できるつもりでいましたが、実際に声に出してみると、説明が長くなったり、論点がずれたりしてしまいました。

技術士の口頭試験では、論文内容の深掘りや、判断理由の確認が行われると聞き、「このままでは対応できない」と感じて通信講座の口頭試験対策を利用しました。

対策では、想定質問を覚えるのではなく、「どういう聞かれ方をされたときに、どの観点で答えるべきか」を整理するところから始まりました。特に、「なぜその方法を選んだのか」「他の選択肢は検討したのか」といった質問に対し、技術者としての判断プロセスを説明する練習が役立ちました。

論文と口頭試験の内容をすり合わせることで、自分の説明に一貫性が生まれ、本番では落ち着いて受け答えができました。口頭試験対策まで含めてサポートがあったことが、合格につながったと感じています。

技術士試験合格者へのアンケート結果|学習時間・勉強方法を紹介

当サイトでは、技術士試験に合格した46名を対象にアンケートを実施しました。

  • 技術士試験に合格するまで何年かかりましたか?
  • 技術士試験に合格するまでの学習時間はどれくらいですか?
  • 技術士試験の学習で効果的だったと感じる方法はありますか?

ここからは、技術士試験合格者へのアンケート結果として、学習時間・勉強方法を紹介

していきます。

実施したアンケートについて

  • アンケート方法:インターネットアンケート
  • 集計期間:2025年11月2日〜2025年12月23日
  • アンケート回答人数:46人

技術士試験に合格するまで何年かかりましたか?

実際に技術士試験に合格した人に、「技術士試験に合格するまで何年かかりましたか?」とアンケートをとったところ、下記の結果になりました。

今回のアンケート結果を見ると、2〜3年かけて技術士試験に合格している人が最も多い結果となりました。一方で、1年以内に合格した人は少数派であり、技術士試験が中長期戦になりやすい試験であることが分かります。

合格者からいただいたコメントには、「一次試験と二次試験を別の年に分けて対策した」

「二次試験で一度不合格を経験したあとに合格した」といった声も多く、一度で合格できなくても珍しくない試験であることがうかがえます。

技術士試験に合格するまでの学習時間はどれくらいですか?

実際に技術士試験に合格した人に、「技術士試験に合格するまでの学習時間はどれくらいですか?」とアンケートをとったところ、下記の結果になりました。

今回のアンケートで最も多かったのは500〜1,000時間で、全体の約4割を占めています。一方で、二次試験で不合格を経験した人や、論文対策に時間を要した人ほど、1,000時間を超える学習時間になりやすい傾向が見られました。

合格者からいただいたコメントには、「一次試験は短期集中、二次試験はじっくり型で対策した」「論文を書き始めてから一気に学習時間が増えた」といった声もあり、特に二次試験対策が学習時間を左右しやすいことが分かります。

技術士試験の学習で効果的だったと感じる方法はありますか?

「技術士試験の合格につながったと感じる学習方法」について複数回答で聞いたところ、下記のような結果になりました。

  • 過去問・論文を繰り返し書いた:31名
  • 通信講座の論文添削を活用した:27名
  • 技術士試験の評価ポイントを意識して答案を見直した:22名
  • 口頭試験を想定した説明練習を行った:19名
  • 独学と通信講座を併用した:16名

今回のアンケートで特に多かったのは、「アウトプット中心の学習」です。単に知識を覚えるだけでなく、「実際に論文を書く」「添削を受けて修正する」「口頭試験を想定して説明する」といった取り組みが、合格につながったと感じている人が多い結果となりました。

また、通信講座についても「すべてを任せるのではなく、弱点補強として使った」「独学では気づけない評価のズレを修正できた」といった声が目立ち、使い方次第で大きな効果を発揮することがうかがえます。

技術士試験の内容・日程まとめ

技術士試験に取り組むにあたっては、通信講座や学習方法を検討するだけでなく、試験全体の構造や年間スケジュールを正しく理解しておくことが重要です。

とくに技術士試験は、「一次試験と二次試験で内容・時期が大きく異なる」「二次試験は筆記試験と口頭試験に分かれている」といった特徴があり、全体像を把握していないと対策の優先順位を誤りやすくなります。

ここでは、技術士試験の基本的な内容と日程を整理して解説します。

技術士試験の内容

技術士試験は、第一次試験と第二次試験の二段階で構成されています。それぞれの試験内容の概要は、以下のとおりです。

主な内容
一次試験基礎科目・適性科目・専門科目(いずれも択一式)
二次試験(筆記)必須科目・選択科目(いずれも論文形式)
二次試験(口頭)筆記試験合格者を対象に、業務内容・技術的判断・倫理観などを確認

第一次試験では、技術者としての基礎的な知識や適性、専門分野の理解度が問われます。

一方、第二次試験では、知識量そのものよりも、実務経験を踏まえて課題を整理し、技術的に妥当な判断を説明できるかが重視されます。

特に第二次試験の筆記(論文)では、「課題設定の妥当性」「解決策の技術的根拠」「技術士としての視点や姿勢」といった点が総合的に評価される点が大きな特徴です。

技術士試験の日程

技術士試験は、原則として年1回実施されます。例年のスケジュールの目安は、以下のとおりです。

時期の目安
第一次試験10月〜11月頃
第二次試験(筆記)7月頃
第二次試験(口頭)11月〜12月頃
最終合格発表翌年2月頃

第一次試験と第二次試験は同じ年に連続して受験するものではなく、原則として、第一次試験合格後に第二次試験へ進む流れとなります。

また、第二次試験は筆記試験に合格して初めて口頭試験に進めるため、長期的なスケジュール管理が不可欠な試験と言えます。

そのため、技術士通信講座を利用する場合も、「どの試験段階を対象とした講座なのか」を明確にしたうえで、自分の受験スケジュールに合った対策を選ぶことが重要です。

技術士通信講座に関するよくある質問

技術士試験は通信講座なしでも合格できますか?

可能ではありますが、特に二次試験では難易度が高くなります。技術士試験の二次試験では、論文や口頭試験を通じて「技術士としての判断力・説明力」が評価されるため、独学では自分の答案が合格水準に達しているか判断しにくいのが実情です。

一次試験は独学で合格する人もいますが、二次試験では通信講座や第三者の添削を活用する人が多い傾向があります。

二次試験対策だけ通信講座を利用しても意味はありますか?

はい。実際、一次試験は独学で合格し、二次試験から通信講座を利用する人は多いです。

特に、過去に二次試験で不合格を経験した人や、論文の評価ポイントが分からない人にとっては、二次試験対策に特化した通信講座は効果的です。

技術士通信講座はいつから始めるのがベストですか?

一次試験対策は、試験の3〜6か月前から始める人が多い傾向があります。一方、二次試験対策は、論文力の定着に時間がかかるため、少なくとも半年前、できれば1年前からの準備が理想です。

とくに論文添削や口頭試験対策を含む講座は、早めに利用するほど効果を実感しやすくなります。

まとめ

技術士通信講座は、「どれが一番有名か」「価格が安いか」といった基準だけで選んでも、必ずしも成果につながるとは限りません。技術士試験は、一次試験・二次試験・口頭試験で求められる力が大きく異なり、どの段階で、どこにつまずいているかによって、適した講座も変わるからです。

特に二次試験では、知識量よりも「論文の構成が評価基準に合っているか」「技術士としての判断や視点が示せているか」といった点が合否を分けます。独学ではこのズレに気づきにくいため、添削やフィードバックなど第三者の視点を取り入れられる通信講座は、大きな意味を持ちます。

一方で、一次試験対策や、学習の進め方そのものに不安がある場合は、講義を通じて前提から整理できる講座が有効です。また、仕事と両立しながら学習を続ける必要がある社会人受験者にとっては、オンライン完結型で、無理なく継続できる仕組みがあるかどうかも重要な判断ポイントになります。

技術士試験は、正しい努力を積み重ねれば、社会人でも十分に合格を狙える試験です。通信講座を上手に活用し、自分の弱点を一つずつ修正しながら、合格を目指してみてください。

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