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自動車整備士はどのような仕事をする?必要な資格やキャリアプラン

2023.02.10

カテゴリー:
車を修理する自動車整備士の男性

自動車は、私たちの社会になくてはならない大切な移動や輸送の手段です。皆さんも日頃、お家の方が運転する車に乗ったり、通学でバスを使ったり、ネットショップで買った商品をトラックで届けてもらったりしているでしょう。そんな自動車が安全に走るためには、自動車整備士による点検や整備が欠かせません。自動車整備士は、あらゆる自動車の安全を守る仕事なのです!この記事では、そんな自動車整備士の仕事について解説します。

自動車整備士とは?

修理した場所を説明する自動車整備士の男性

自動車整備士は、どんな仕事をしているのでしょうか?仕事内容ややりがい、就職後の年収までチェックしてみましょう。

自動車整備士の仕事の内容

自動車整備士は、自動車の点検や整備を担う専門家です。点検の仕事では、自動車のハンドルやブレーキなどの部分が安全に機能して、高い性能を発揮できるように検査を行います。整備の仕事では、自動車の機能が低下してしまった部分や故障してしまった部分に対して、部品の交換や修理などの対応を行い、機能や性能を回復させます。点検や整備の結果、専門家の立場からお客様に自動車の状態をわかりやすく説明することも、自動車整備士の役割です。

自動車整備士の仕事のやりがい

私たちの社会で走っているすべての車は、安全のため必ず点検や整備を受けなければなりません。そのため、車好きな方だけでなく、日常生活で車を使うあらゆる人が自動車整備士のお客様になります。なかには、車のメンテナンス方法をよく知らない方や、故障を疑って不安になっている方もいるでしょう。そんなお客さんに自動車整備のプロとして寄り添い、大切な愛車に乗り続けるお手伝いができることに、大きなやりがいを感じられるはず!

自動車整備士の想定年収

自動車整備士の年収は、全国平均で454.1万円です。求人賃金は全国平均で23.6万円となっています。近年では自動車整備士の人材不足などを背景に、業界全体で給料が上昇傾向にあります。カーディーラー(=特定メーカー車の取り扱い業者)や自動車整備工場といった就職先によって給与に差が出ることも。気になる職場があるなら、ぜひ求人情報を調べて将来の働き方をイメージしてみてくださいね。

【参考】職業情報提供サイト(日本版O-NET)
URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/197


自動車整備士に求められる資質

笑顔でお客様を出迎える自動車整備士の男性

自動車整備士に向いているのはどんな人でしょう?求められる資質をご紹介します。

機械の構造に関心がある

自動車整備士として働くには、単に自動車が好きなだけでなく、自動車の詳しい構造にまで強い関心を持てる人が向いています。最近では、ガソリン車だけでなくハイブリッド車や電気自動車(EV車)に乗る人も増えてきています。複雑な仕組みや最先端の技術を見て、「もっと詳しく知りたい!」と感じて知識や技術を吸収できる人は、大きな成長が期待できます。

手先の器用さ

自動車の内部には非常に小さな部品や構造もあるので、手先が器用で細かな作業が得意な人は、自分の強みを活かして仕事で活躍できるでしょう。小さな部品の付け替えや、微細な調整ができるほか、専門的な工具やツールを正確に使いこなせることも大切です!

接客が好き

自動車整備士の仕事では、車を所有するお客様へ点検・整備の報告を行うことはもちろん、現状の車に関して気になることがないか訊ねたり、車のメンテナンスについて専門家としてアドバイスしたりすることも!車に関する困りごとをなんでも相談してもらえるように、丁寧にコミュニケーションできる人が向いています!


自動車整備士になるための資格とおすすめの学部

自動車整備士になるため授業を受ける大学生の男性

自動車整備士として就職する際は、「一級自動車整備士」などの国家資格を取得していると有利です。ここでは、資格取得のための情報や、おすすめの学部について解説します。

自動車整備士に必要な資格

自動車整備士には、「一級自動車整備士」をはじめとした国家資格があります。資格を持っていなくても、自動車整備の仕事に就くこと自体は可能です。ただし、無資格では就職できる工場の選択肢が少なくなるだけでなく、専門知識や高度な技術が求められる難しい仕事を任せてもらえないことも。そのため、自動車整備の仕事をしている多くの人が、国家資格を取得しているのです。この職種を目指すなら、ぜひ免許の取得を目指しましょう!

国家試験の自動車整備士技能検定試験には、受験資格が設けられています。そのため、受験資格で優遇される条件を踏まえて進路を選びたいですね。たとえば、一般的な大学・高校・中学卒業者の場合、受験資格を得るには、一定の期間にわたり自動車整備の仕事で経験を積まなければなりません。その一方で、大学・短大・専門学校などで自動車整備士の養成課程を修めた人は、この実務経験の条件が免除されるのです!大学の場合、国土交通大臣が定めた大学を卒業することで、修了過程に応じて国家試験の受験資格を得られますよ。

また、自動車整備の仕事をするには、職場で自動車の運転免許が必須となるケースが多いといえます。学生のうちに取得を目指しましょう!

自動車整備士になるためにおすすめの学部

「一級自動車整備士」などの国家資格を取得するなら、実務経験が免除される大学を選ぶと有利になります。国土交通大臣が定める大学で受験資格を得られるのは、理工学部や工学部などです。なかでも機械工学科・機械システム工学科・自動車工学科・自動車システムコースなどの学科やコースが対象となるので、自動車整備士に興味を持っている皆さんは、ぜひチェックしてみてくださいね。大学では、自動車整備士の試験で問われる機械や電気に関する知識や技術を、基本から体系的に学ぶことができます。自動車整備の仕事に必要なスキルだけでなく、社会人として活躍する上で役立つ幅広い教養を身に付けることもできますよ。

【参考】国土交通省「自動車整備士養成施設について 国土交通大臣が定める自動車に関する学科を有する大学」
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001459543.pdf


自動車整備士の働く場所とキャリアプラン

高級車の修理を担当する自動車整備士の男性

自動車整備士が活躍する場所や、キャリアプランをご紹介します。将来の働き方をイメージしてみましょう!

自動車整備士の働く場所

自動車整備士の就職先として代表的なのは、カーディーラーなどの販売店や、自動車整備工場です。また、運送会社やバス会社、レンタカーやカーシェアリングなどのサービスにおいても、自動車整備士が活躍しています。ほかにも、カー用品店や中古自動車の販売店、ガソリンスタンドなど、自動車を扱うあらゆる場所で活躍できる職種です。

自動車整備士のキャリアプラン

自動車整備士のキャリアでは、まず上位資格の取得を目指すことが目標となります。自動車整備の基本を身に着けた「三級自動車整備士」からはじまり、一般的な自動車整備の知識や技術を持つ「二級自動車整備士」へステップアップして、最高位である「一級自動車整備士」を取得します。大学で養成課程を修めた人のように、学校に通って最初から「一級自動車整備士」の取得を目指すのも一つの手です!

その後は、自動車整備主任者や工場長といった上位の役職を目指す道や、実務経験を積んだ上で「自動車検査員」の国家資格を取得して車検場で活躍する道があります。また、電気装置の整備や鈑金塗装など、専門分野の知識や技術を身に付けて「特殊整備士」の国家資格を取得する道もありますよ。電気自動車やハイブリッド車を扱う国家資格の「自動車電気装置整備士」など、新たな技術に精通した自動車整備士を目指しても良いでしょう。


自動車整備士になりたいあなたは「JOB-BIKI」で進路検索!

自動車整備士の仕事についてお伝えしました。自動車整備の仕事に就くなら、「一級自動車整備士」をはじめとした国家資格を取得しましょう。大学で自動車整備士の養成課程を修めることで、実務経験が免除されて国家試験の受験資格を得られるので、ぜひ進路の参考にしてみてくださいね。進路について考えはじめたら、「JOB-BIKI」を使って調べることからはじめてみませんか?検索画面から「ディーラー」「タクシー」「バス」などのキーワードで検索すると、自動車整備士を含む自動車業界の企業で働く先輩たちの出身大学を調べられますよ!

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