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柔道整復師のやりがいや年収|なるためにはどうすれば良い?

2023.03.07

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部活動や体育の授業などでスポーツに打ち込んでいるとき、体のどこかを痛めてしまった経験がないでしょうか。サッカーで肉離れを起こしてしまったり、バスケットボールで足首を捻挫してしまったり。そんなとき、お家の方と一緒に接骨院(せっこついん)へ行った方もいるかもしれませんね。そこでマッサージなどのケアをしてケガの痛みを和らげてくれるのが、柔道整復師です。この記事では、医療・介護・スポーツの分野で活躍する柔道整復師の仕事をご紹介します。


柔道整復師の仕事の内容や想定年収

患者の相談を受ける柔道整復師の男性

柔道整復師とは、どんな仕事なのでしょうか?仕事内容ややりがい、将来働くときの年収の目安までお伝えします。

柔道整復師の仕事の内容

柔道整復師とは、「柔道整復術」と呼ばれる方法によって、患者さんの骨・筋肉・関節などに生じたケガをケアする職種です。具体的には、打撲・捻挫・脱臼・骨折などのケガが柔道整復術の対象となります。柔道整復術では、損傷した骨や関節を元に戻す「整復」、患部を動かさないようにする「固定」、治療機器や運動により回復を促す「後療法」などが行われます。これらのケアによって、患者さんの自然治癒力を活かしながら、回復につなげることができるのです!また、患者さんが患部をいたわりながら日常生活を送れるようにアドバイスするのも、柔道整復師の仕事です。なお、柔道整復師は医師が行う治療のように、手術やお薬の処方などは行わないのが特徴。柔道整復師に対応できるケガの範囲は、法律によってルールが決められています。

柔道整復師と似ている職種に「整体師」があります。整体師の手技には、柔道整復師のような国家資格がないのが大きな違いです。また、体のツボや筋肉を鍼(はり)や灸(きゅう)の技術でケアする「鍼灸師」という職種もあります。詳しくは以下のコラムで解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね!


鍼灸師になるための資格や大学|就職先やキャリアプランも

柔道整復師の仕事のやりがい

体を痛めて接骨院に通う患者さんは、打撲や捻挫をはじめとした痛みの症状が続き、大きな不安を抱えています。その中には、早く元気になって大好きなスポーツに復帰して、チームの仲間たちと一緒にプレーしたいと願っている子どもたちもいるでしょう。柔道整復師は、自分の手を使った手技でそんな患者さんたちの回復に貢献します。根気強くケアしながら寄り添うことで、人から頼られたり感謝の言葉をかけられたりする機会が多い仕事です。

柔道整復師の想定年収

柔道整復師の年収は、全国平均で423.4万円です。月額の求人賃金は全国平均で26万円となっています。柔道整復師の働き方には、正社員として接骨院などで働く方法のほかに、仕事で経験を積んでから自分で接骨院を開業する方法もあります!スキルに磨きをかけて挑戦すれば、より高い報酬も期待できる職種です。

【参考】職業情報提供サイト(日本版O-NET)
URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/173


柔道整復師に向いている人

腰痛のケアを行う柔道整復師の男性

こんな特徴のある人は、柔道整復師に向いているかも!ここでは、柔道整復師の適性をお伝えします。

人の体の仕組みに興味がある

柔道整復師は、患部を見たり触れたりするだけで、的確なケアの方針を判断します。人体の構造はもちろん、効果的な包帯やテーピングの巻き方まで理解していなければなりません。体の仕組みを熟知していなければ務まらない仕事であり、人体に強い関心を持っている人に向いています。

手先の器用さに自信がある

柔道整復師が行う手技では、痛みのある患部を慎重に扱うことが重要となります。患者さんの様子を見ながら少しずつ体を動かすことが多く、時には骨が折れた人の体を触ることも。手先が器用で細かな調整ができる人でなければ、難しい仕事だといえるでしょう。

人とコミュニケーションを取ることが好き

柔道整復師の仕事では、ケガをした人の心に寄り添うことも大切。大好きなスポーツができなくて、一日も早く復帰したいと願いながら、接骨院を訪れる患者さんもいます。柔道整復師は上手にコミュニケーションを取って人間関係を築き、信頼して体を任せていただくことが大切です。


柔道整復師になる方法とおすすめの学部

人体の仕組みについて学ぶ大学生の男性

柔道整復師として働くには、国家資格が必須。大学の学部選びでは、資格を取得できる進路を考えてみましょう!

柔道整復師になる方法

柔道整復師として働くには、まず国家試験に合格しなければなりません。国家試験には受験資格が設けられています。受験資格を得るには、指定された大学・短大・専門学校などの柔道整復師養成施設に通って、3年以上にわたり柔道整復の技能を学ぶことが必要です。柔道整復師を目指すなら、受験資格を得られる進路を選びましょう!筆記試験では、解剖学・生理学・運動学などの分野をはじめとして、人体に関する幅広い専門知識を問われます。国家試験に合格するためには、大学をはじめとした養成施設で必要な知識をしっかりと身に付けて、十分に対策しておきたいですね。

柔道整復師になるためにおすすめの学部

大学で柔道整復師の国家試験の受験資格を得るには、保健医療学部・健康科学部・医療科学部・体育学部といった医療系の学部で、柔道整復学科や柔道整復コースなどを選びましょう。これらの大学では、国家試験に必要な専門知識を学べるだけでなく、柔道整復師の仕事に活かせるカリキュラムが用意されているのが大きな魅力です。大学によっては、附属病院で患者さんと接する実習の機会が設けられていることも。地域の接骨院や医療機関と連携して、現場で現役の柔道整復師から指導を受けながら学べる大学もありますよ。充実した環境で学びたいなら、大学へ進学するのがおすすめです!


柔道整復師が働く場所とキャリアプラン

整骨院で働く柔道整復師の男性

柔道整復師の勤務先や、将来のキャリアプランをご紹介します。どんな風に働くことになるのか、イメージしてみてくださいね。

柔道整復師が働く場所

柔道整復師の代表的な就職先として知られるのは接骨院です。医療や介護の分野では、整形外科の医療機関や、高齢者の機能訓練(=体の機能を改善するために行う訓練のこと)を行う介護施設などが主な就職先として挙げられます。スポーツの分野では、スポーツジムやフィットネスクラブなどの施設のほか、スポーツチームなどに所属して働くこともあります。

柔道整復師のキャリアプラン

仕事で経験を積んで一人前の柔道整復師になったら、自分で接骨院を開業する道があります。スポーツの分野では、スキルに磨きをかけてプロのスポーツチームと契約したり、選手と個人で契約したりして仕事を引き受ける道も!また、国家資格である「はり師」「きゅう師」の資格を取得して鍼灸師を兼ねて、仕事の幅を広げていく道もあります。ダブルライセンス(=複数の資格を持つこと)を目指す人は、柔道整復師の進路選びではぜひ学校の制度についても調べてみてくださいね。


柔道整復師になりたいあなたは「JOB-BIKI」で進路検索!

ここまで、柔道整復師の仕事について解説しました。柔道整復師として働くには国家資格が必須なので、国家試験の受験資格を得るためにも、養成施設に指定されている大学で学ぶ必要があります。柔道整復師を目指せる進学先が知りたいなら、「JOB-BIKI」が便利です。検索画面の就職先検索で「接骨院」と入力すると、全国各地の接骨院で働く柔道整復師の先輩たちの出身大学がわかります。また、人物検索で「柔道整復師」と検索すれば、スポーツの世界で資格を活かして活躍している有名な先輩たちの情報も見つかりますよ。進路を考え始めたら、まずはぜひ検索してみてください!

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