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養護教諭になるには?仕事内容や目指せるキャリアプラン

2023.07.24

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体育の授業でケガをしてしまったときや、学校で体調が悪くなってしまったとき、“保健室の先生”のお世話になった経験がないでしょうか?学校の保健室にいる先生は、正式には「養護教諭」と呼ばれる職種。養護教諭が支えてくれるお陰で、多くの子どもたちが元気いっぱいで学校に通えるのです。この記事では、そんな養護教諭の仕事内容や、養護教諭になるための進路などを解説します!


養護教諭の仕事の内容や想定年収

身体測定を行う養護教諭の女性

養護教諭とは、どんな仕事なのでしょうか。仕事内容ややりがいなどをご紹介します。

養護教諭の仕事の内容

初めにお伝えした通り、養護教諭とはいわゆる“保健室の先生”のこと。主な仕事内容は、保健室で学校に通う子どもたちの健康管理をすることです。ケガの応急処置をしたり、体調の悪い子を休ませて医療機関の受診を判断したりと、さまざまな対応を行います。

また、養護教諭は学校全体の保健分野の管理者である「保健主事」という役割を担うこともあります。子どもたちが学校の環境で健康的に過ごせるように、水道の水の安全性を確かめたり、定期的に健康診断を行ったり、「感染症対策の責任者」のような管理者として責任ある仕事を任せられることも!

なお、養護教諭は学級担任や教科担任の教員とは異なり、基本的にクラスの担任になったり授業を担当したりすることはありません。例外的に保健の授業を担当するケースもありますが、普段は主に子どもたちのケガや体調不良に備えて保健室で待機する仕事が中心となります。

養護教諭の仕事のやりがい

日々たくさんの子どもたちが通う学校には、健康に関するトラブルがつきものです。養護教諭は体や心についての専門知識を活かして、学校に通う全ての子どもたちの健康を守っています。困ったときに“保健室の先生”がいるからこそ、みんなが安心して学校に通えるようになる、学校の運営に欠かせない職種です。

養護教諭の想定年収

学校や勤務年数によって差がありますが、養護教諭の年収の目安は300~600万円です。クラス担任や教科指導を受け持つ一般的な学校教員の年収と比べると、やや低めになります。公立の学校の場合、都市部と地方で年収に差が出る場合があるため、将来働きたい地域の求人情報を調べてみると参考になりますよ。


養護教諭に向いている人の特徴や求められるスキル

熱が出ている生徒の看病をする養護教諭の女性

養護教諭に向いているのは、どんな人?適性や必要なスキルを解説します。

子どもを思いやり、尊重できる

保健室にやって来る子どもたちは、体や心に何らかの不調を抱えています。時には、担任の先生やお友達には言いづらい悩みごとを、養護教諭に打ち明けてくれる子もいるかもしれません。そんな子どもたちの話をしっかりと聞ける傾聴力や包容力がある人でなければ、安心して相談できる“保健室の先生”の役割を務めるのは難しいでしょう。

子どもの健康状態を見抜く判断力がある

養護教諭には、子どものケガや体調不良の様子を見て、適切な応急処置や対応を行う判断力が求められます。場合によっては「この症状は危険性が高いから、すぐに医師の診察を受けなければ!」と速やかに判断を下さなければならない場面も。仕事に必要な専門知識を身に付けるとともに、日々の経験を積み重ねて判断力を高めることが大切です。

多様な職種と連携してサポートできる

養護教諭は、各学校に1~2名のみ配置される職種です。少人数で学校全体の子どもたちを担当するので、仕事では教員や保護者はもちろん、スクールカウンセラーや学校医などの多様な職種と関わることになるでしょう。どんな職種とも円滑にコミュニケーションを取って協力できる人でなければ、学校全体のサポートの役割を担うのは難しいといえます。子どもたちから親しまれるだけでなく、多様な職種から頼られるサポート役となることが重要です。


養護教諭になる方法とおすすめの学部

教育や看護について学ぶ大学生の男女

養護教諭になるには、どんな進路を選べばよいのでしょうか。大学のおすすめの学部もお伝えします。

養護教諭になる方法

養護教諭になるには、まず養護教諭免許の取得が必須です。免許には複数の種類があり、取得するには大学や大学院などで所定の単位を修める必要があります。養護教諭を目指すなら、免許を取得できる大学の学部へ進学しましょう。免許には「一種免許状」「二種免許状」「専修免許状」の種類があります。より専門性の高い「一種免許状」や「専修免許状」のほうが、「二種免許状」よりも採用された際の給与が高くなる傾向にあることを押さえておきましょう。

【養護教諭の免許の種類】
・養護教諭一種免許状…4年制大学で養護教諭課程を修了することで取得可能
・養護教諭二種免許状…短期大学などで養護教諭課程を修了することで取得可能
・養護教諭専修免許状…大学の養護教員養成学部で単位を取得後、大学院を修了することで取得可能

養護教諭免許を取得したら、教員の採用試験に合格する必要があります。採用試験では、筆記試験や論文、面接などによる選考が行われます。筆記試験の出題範囲は、学校保健や学校環境衛生のほか、学校に関連する法律、体や心に関する幅広い分野が対象です。これらはいずれも、大学などで養護教諭の免許を取得する課程で学べる内容。採用試験に合格するためにも、養護教諭の仕事で必要な専門知識を確実に身に付けておきたいですね!

養護教諭になりたい人におすすめの学部

養護教諭を目指すなら、養護教諭免許を取得できる進路を選ぶ必要があります。免許を取得できるのは、養護教諭課程がある大学です。免許を取得できる学部は大学によって異なりますが、例として教育学部・保健医療福祉学部・人間科学部・看護学部などの選択肢があります。養護教諭課程の有無は、大学の公式Webサイトで確認できるため、取得できる免許状の種類をチェックしておきましょう!


養護教諭が働く場所とキャリアプラン

高校に勤める養護教諭の女性

養護教諭はこんな学校で活躍しています!将来の働き方もチェックしてみましょう。

養護教諭が働く場所

養護教諭が主に働く場所は、公立または私立の小学校・中学校・高校・特別支援学校などです。公立の学校は、都道府県や市区町村が運営しているのが特徴で、採用されたら地方公務員として働くことになります。一方、民間で運営される私立の学校では、学校ごとの特色に合わせて教育に携わります。また、学校よりも数は少ないものの、保育園や幼稚園で働く養護教諭もいますよ。

養護教諭のキャリアプラン

養護教諭として働き始めたら、まずは仕事の経験を積んで、知識とスキルに磨きをかけていきます。その後、学校によっては「保健主事」の役割を担うことも。また、食物アレルギーや応急処置といった専門知識や、カウンセリングなどの技術を高めるために、仕事に役立つ資格を取得する人もいますよ。養護教諭は勤務先の学校によって関わる子どもたちの年代や傾向に違いがあるので、子どもたちとの接し方や必要なサポートが異なります。さまざまな学校で働くことが自分のスキル向上につながる職種です!


養護教諭になりたいあなたは「JOB-BIKI」で進路検索!

ここまで養護教諭の仕事についてお伝えしました。養護教諭になるには、養護教諭免許の取得が必須です。そのため、進学先を考え始めたら養護教諭課程がある大学から進路を選びましょう。養護教諭課程が設置されている学部の例は、教育学部・保健医療福祉学部・人間科学部・看護学部などです。

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