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理学療法士の気になる年収や月収は?就職実績があるおすすめの大学

2023.12.06

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理学療法士はPT(Physical Therapist)とも呼ばれる職業です。さまざまな理由で「立つ」「座る」「歩く」といった動作が難しい人のリハビリを行い、回復を目指したり、これ以上の悪化を予防したりします。理学療法士になった場合、どの程度の年収が得られるのでしょうか?この記事では、理学療法士の気になる年収や月収、就職実績のある大学、年収アップの方法などをご紹介します。

「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士の平均年収は430.7万円、月収換算すると35.8万円でした。この金額には毎月もらえる給与のほか、ボーナスや各種手当などが含まれています。

理学療法士の主な仕事はリハビリが必要な人をサポートすること。ケガや病気、障害など、さまざまな理由で思うように体を動かせない人に対して、適切なリハビリの方法を考えたり、実践を手助けしたりします。

こういった仕事があることから、理学療法士は主に病院などの医療機関で活躍します。そのほか、高齢者福祉施設や障害者福祉施設、スポーツ施設などにも活躍の場があります。給与の額は勤務先によってさまざま。ただ、リハビリは基本的に日中に行われるので、夜勤のある職場は少ないといわれています。夜間に働く仕事はその分の手当が出ますが、理学療法士の場合は夜勤手当が出る機会は少ないでしょう。

【参考】職業情報提供サイト 日本版O-NET(厚生労働省)


理学療法士の年代別の平均年収

理学療法士の平均年収は、年齢によっても変動します。年代別の平均年収は下の表の通りです。

年代平均年収
20~24歳約335万円
25~29歳約392万円
30~34歳約421万円
35~39歳約455万円
40~44歳約498万円
45~49歳約518万円
50~54歳約515万円
55~59歳約570万円
60~64歳約463万円
65~69歳約467万円

理学療法士は国家資格で、なるためには国家試験に合格する必要があります。受験のためには高校卒業後、3年制の短期大学や専門学校、4年制の大学などで学び、専門知識や技術を身につけなければいけません。そのため、理学療法士として働き始められるのは、早くて22歳頃となります。20代前半は理学療法士としての道をスタートしたばかりの人が多く、支給される給料も低めです。経験を積んでいくことで、徐々に年収を上げていくことができるでしょう。

【参考】職業情報提供サイト 日本版O-NET(厚生労働省)


理学療法士の男女別の平均年収

男女の理学療法士

令和4年賃金構造基本統計調査によると、理学療法士の男女別平均収入は以下の通りです。

性別決まって支給する現金給与額年間賞与その他特別給与額平均年収
男性31万3,700円71万3,600円447万8,000円
女性28万6,700円68万2,000円412万2,400円

「決まって支給する現金給与額」は、基本的に毎月支払われる月収を指します。上の表の通り、理学療法士の男性の平均月収は31万3,700円、女性の場合は28万6,700円です。「年間賞与その他特別給与額」は、いわゆるボーナスのこと。男性の場合は平均して年に71万3,600円、女性の場合は68万2,000円のボーナスを支給されます。年収に換算すると、男性は平均447万8,000円、女性は平均412万2,400円です。このように、男女別でみると女性の平均年収が35万円ほど低いことがわかります。

【参考】令和4年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)


理学療法士の就職実績がある大学

ご紹介した通り、理学療法士になるためには国家試験に合格する必要があります。試験を受けるためには、理学療法士の養成課程がある大学などで専門的な知識を身につけなければいけません。「じゃあ、どんな大学に通えば理学療法士の資格を目指せるの?」と気になったら、理学療法士の就職実績がある大学を探してみることがおすすめです。こちらでは、理学療法士を養成してきた実績のある大学をご紹介します。進路を考えるときのヒントにしてみてくださいね。

茨城県立医療大学

茨城県立医療大学は、茨城県にキャンパスのある公立大学です。「保健医療学部 理学療法学科」で理学療法士を目指す勉強ができます。理学療法学科の特徴の一つが、アクティブ・ラーニングを活用した講義を実践していること。アクティブ・ラーニングとは、学生側が能動的に学ぶ学習法のことです。たとえば、グループを組んで意見交換しながら一つの課題に取り組んでいく方法があります。

キャンパスには物理治療実習室や運動学実習室、運動治療実習室などが設けられています。カリキュラムのなかで、実際のリハビリで利用する機器の使い方を学んでいくことができるでしょう。大学に隣接している付属病院をはじめ、充実した環境のなかで実習を受けられることも魅力です。

東北福祉大学

東北福祉大学は、宮城県仙台市にある私立大学です。「健康科学部 リハビリテーション学科 理学療法専攻」にて、理学療法士の資格取得を目指せます。少人数での積み上げ教育が特徴で、1年生のときから大学独自の「リエゾンゼミ」にてチームでの演習を実施。理学療法士の仕事にも必要なコミュニケーション能力を養うことができるでしょう。

専門科目として「運動器系理学療法学」や「神経系理学療法学」などを学んでいくことができます。また、「Early Clinical Exposure(早期臨床体験学習)」で、1年次から実際の現場を目にできることもメリットです。さまざまな病院などで、理学療法士の仕事について理解を深めることができるでしょう。

東京保健医療専門職大学

東京保健医療専門職大学は、東京都江東区にある専門職大学です。首都圏のなかでは唯一となる、作業療法・理学療法の専門職大学となります。専門職大学とは、特定の分野の仕事における実践的なスキルや、幅広い知識を身につけられる大学のこと。卒業したら「理学療法学士(専門職)」のように、専門職つきの学位を得られます。

理学療法士の資格取得を目指せるのは「リハビリテーション学部 理学療法学科」です。独自の選択科目として「予防理学療法」や「リハビリテーション医療工学」などを履修できます。専門職大学の場合は600時間以上の実習が必修となっていますが、東京保健医療専門職大学では900時間もの実習を受けられることも特徴です。学生のうちから多くの時間をかけ、実践的な理学療法士としてのスキルを身につけられるでしょう。

日本福祉大学

日本福祉大学は、愛知県知多郡や半田市、名古屋市などにキャンパスを構える私立大学です。「健康科学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻」にて理学療法士を目指せます。「スポーツ理学療法学」「疼痛医学」などを必修としているほか、日本で学べる大学の少ない「前庭リハビリテーション」といった科目も履修できます。

学生同士でチームを組んで学び合う学風があることも特徴の一つ。国家試験前には、自主的な勉強会が開かれることもあるようです。また、日本福祉大学では段階的な実習で学習効果を高めることを重視しており、実習前後には丁寧な指導も行われます。「スポーツ理学療法」など各分野の専門家に学びながら卒業研究に取り組むこともできます。

関西医療大学

関西医療大学は大阪府泉南郡にある私立大学です。理学療法士の資格を取れるのは「保健医療学部 理学療法学科」です。「治せるセラピスト」の育成を掲げていることが特徴で、東洋医学の一種である「鍼灸」も同時に学ぶことができる点が大きな魅力。「経穴刺激理学療法」と呼ばれる、理学療法と鍼灸を融合した技術も身につけられます。より幅広い方法で患者様のリハビリをするために役立つでしょう。

神経難病や精神疾患、スポーツ障害などの理学療法に強い人材を育成することも目指しており、専門的な勉強を行えることも特徴です。臨床実習を重視したカリキュラムを実践し、大阪府をはじめとする関西地方の病院などで実習を受けられます。

福岡国際医療福祉大学

福岡国際医療福祉大学は福岡県福岡市にある私立大学です。「医療学部 理学療法学科」にて資格取得を目指せます。「ラボラトリー(研究室)制度」があることが特徴の一つです。学生は興味のある研究分野を選んで、「モーションセンシング」や「地域リハビリテーション」といったラボラトリーに所属できます。教員に指導を受けながら研究テーマを確定させ、卒業研究まで取り組んでいけることがメリットです。

また、講義や研究では最新の研究機器を使用でき、「動作分析学」などの専門的な内容を学べます。大学の関連病院や協力施設などと連携し、学生2名に対し指導者1名の臨床実習を行っていることも特徴です。しっかりと実践的な技術を身につけていけるでしょう。


理学療法士のキャリアアップや年収を上げる方法

義足の男性を担当する理学療法士

理学療法士としての仕事をスタートしたら、どうやってキャリアアップし、年収を上げていくことができるのでしょうか。最後に、理学療法士のキャリアアップや年収の上げ方などをご紹介します。

理学療法士のキャリアアップの方法

理学療法士はリハビリの専門家です。資格を取って専門性を高めることで、さらに幅広い仕事を任せてもらえることも。努力を続けていくことで、キャリアアップにつながっていくでしょう。代表的な資格が「登録理学療法士」「認定理学療法士」「専門理学療法士」などです。

・登録理学療法士
登録理学療法士は、日本理学療法士協会が認定している資格の一つです。この資格取得で目指せるのは、理学療法のゼネラリストになること。さまざまな状態の患者様に対して、適切なリハビリができる理学療法士を目指すことが目的とされます。

登録理学療法士の資格を取れるまでには最短で5年かかります。まずは前期研修を受けることが必要ですが、そのためには2年の実務経験が必要です。後期研修を履修するためにはさらに3年の実務経験が求められます。

また、この資格を持ち続けるためには5年ごとの更新でさまざまな要件をクリアしなくてはいけません。登録理学療法士の資格を持っていることは、継続して知識を深め、理学療法士としての技術を磨いている証明にもなるのです。

・認定理学療法士
認定理学療法士の資格を取ることで、質の高い理学療法を提供できる理学療法士であると認められます。複数の専門分野のなかから一つ以上選んで、その分野のスペシャリストとしての資格を取れることが特徴です。たとえば、スポーツ理学療法分野の資格を取れたら「スポーツ理学療法認定理学療法士」として認められます。

現在、認定理学療法士を取得している人は少ないことも特徴です。2022年6月のデータによると、日本理学療法士協会の総会員数は約13万3,900人ですが、認定理学療法士を取得している人の延べ人数は1万6,823人と、1割程度にとどまります。これは、認定理学療法士の資格取得条件が難しいことも関係しているでしょう。

認定理学療法士になるためには、まずは登録理学療法士にならなければいけません。そこから全部で48時間以上のカリキュラムを受ける必要があります。さらに、日本理学療法学術研修大会への全日程参加も必要です。晴れて資格取得した後も、5年ごとに更新が行われます。

資格取得や更新のハードルが高い認定理学療法士ですが、難しい資格だからこそ自分の専門性を証明することにつなげられます。理学療法士としてキャリアアップを目指すなら取得を視野に入れることもおすすめです。

・専門理学療法士
認定理学療法士と同じく、登録理学療法士になった後に目指せる資格です。「基礎理学療法」や「小児理学療法」など、各種専門分野のスペシャリストとして認定されます。理学療法士の資格のなかでも特に取得者数は少なく、2022年6月時点では延べ4,188名が取得しています。

専門理学療法士の特徴は、取得要件のなかに学術大会での発表や、論文の提出が定められていること。取得のためのハードルはもっとも高いといえます。これを乗り越えて資格を取ることができれば、特定の分野の理学療法について、特に高い専門性があることを証明できるでしょう。

【参考】各資格の取得状況(公益社団法人日本理学療法士協会)

理学療法士として年収を上げる方法

義足の男性を担当する理学療法士

理学療法士として就職した後、年収を上げるためには経験を積んでスキルを身につけていくことが大切です。上記のような資格を取ることで知識や技術があることをアピールでき、さらに責任ある仕事を任せてもらえることも。そうして実績を積むうち、勤務先の病院などで役職を任されることもあります。たとえば、リハビリ現場をまとめる主任や部長などになることで手当がつき、年収アップを目指せるでしょう。職場によっては資格を取ることで資格手当が出ることもあります。

また、ほかの職種の資格を取ることで活躍の場を広げ、より年収の高い職場を探して転職するケースもあります。たとえば、介護の現場で役立つ資格に「ケアマネージャー(介護支援専門員)」があります。ケアマネージャーは、介護が必要な人やその家族からの相談を受け、それぞれに合った介護を提供できるようにアドバイスしたり、必要な書類をつくったりする仕事です。理学療法士としての専門知識を活かし、患者様の体の状態を的確に把握して、必要な介護を提案できるでしょう。

理学療法士を目指すなら「JOB-BIKI」で大学検索!

理学療法士の年収や就職実績のある大学、キャリアアップの方法などをお伝えしました。理学療法士になるためには、大学などで専門的な勉強をする必要があります。晴れて理学療法士になれた後は、知識や技術を高める努力を続けていくことで、収入アップにつなげられるでしょう。

理学療法士を目指せる大学に興味がわいたら、ぜひ「JOB-BIKI」を活用してみてください!たとえば、就職先検索で「リハビリ」と入力して調べると、理学療法士の活躍の場となるリハビリテーション病院などがヒットしますよ。そこに就職した人の出身大学をチェックできるので、進路を考えるときのヒントになるでしょう。

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