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興味・関心のある職業テーマから学びたい学問を見つけてみよう 学問ディスカバリー

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どんな分野?

 カウンセリングとは精神的な苦しみを抱える人に語りかけ、対話を通して改善に導く手法。心の悩みの解決にとって大切なのは、悩みをもつ本人が自分の問題に気づいて、今できることから実行していくこと。こうした人の気持ちにそっと寄り添いながら、不安を和らげる手助けをするのがカウンセラーの役割だ。
 目に見えない心の傷の原因を特定するのは、病気やケガの治療に比べて非常に難しい。そこでカウンセラーは、臨床心理学の分析手法を活用して複雑な人のこころの仕組みに迫り、内面に潜んでいる問題点を探り出す。日本の社会が大きな変革の時代を迎えつつある今、不安な心理状態を抱える人は増加する傾向にあり、カウンセリングの社会的役割はますます重要になっている。

活躍の舞台

 大学でカウンセリングを学びたい人は、文学や人文学などの学部に設置される「心理学」を専攻するのが一般的なコースだ。
 大学では、まず基本となる理論科目で人間の心理を科学的に分析する手法を学び、病的な心理が起きるメカニズムを理解する。応用領域では、複雑で多面的な心の病気を診断し治療するための精神分析や行動療法などの実践技法を身につけていく。「人間科学」や「哲学」などの学問領域で、人間とはなにかを考え、心の内面の奥深さに触れることも大切だ。
 将来カウンセラーの専門職をめざしたい人は、卒業後に指定大学院に進学し、所定の科目を履修したうえで「臨床心理士」の資格に挑戦することをおすすめする。

学問へのアプローチ

 カウンセリングの専門技法を専攻した人が活躍できる場は幅広い。病院や福祉施設といった医療・福祉の分野をはじめ、学校や児童施設の教育・保育の分野が挙げられる。そのほか、一般企業の事務所や工場などで働く人の心の健康を守る仕事、大学の相談室で学生の悩みに応え、適切にアドバイスする仕事などもある。
 心の専門家であるカウンセラーには、悩める人の心を解きほぐしていく技術に加え、弱い立場の人々をいたわる慈愛の心と豊かな人間性が欠かせない。大きな災害を経験した日本では、心の悩みをもつ人が急速に増えているといわれており、心理学の高度な知識とカウンセリング技術を備えたプロフェッショナルへのニーズは、いっそう高まることが予想される。

このキーワードについて学べる学問分野

哲学・心理学

人類の根源的な疑問=「人間とは何物か」「何が生きる意味や価値か」という“こころの問題”に思索や論理を通じて迫るのが哲学、科学的なしくみとして解決しようとするのが心理学

教育学

教育の本質を捉え、学校や職場、地域社会において人間の可能性を伸ばすシステムと技法を研究する学問分野。老若男女すべての「学ぶ人」に理想的な教育の環境を提供することが大目標

社会学

家庭・地域・学校・企業など人間が作っている「組織」のしくみやはたらきを検証し、そこに生起する種々の現象を解析。社会病魔、福祉、環境、メディアといった現代的課題に迫る

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