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アスレティックトレーナーになるには?仕事内容やキャリアプラン

2023.03.23

カテゴリー:
怪我の具合を聞くアスレティックトレーナーの女性

アスレティックトレーナーは、スポーツ選手の健康管理やケガ予防、応急処置、トレーニングなど、さまざまなサポートを行う仕事です。医学関連の専門知識を生かして、選手たちが万全の状態で活躍できるようにケアをしていきます。今回は、アスレティックトレーナーの仕事内容や求められるスキル、なる方法、キャリアプランなどをご紹介します!


アスレティックトレーナーの仕事の内容や想定年収

ストレッチをサポートするアスレティックトレーナーの女性

アスレティックトレーナーにはどんな内容の仕事があるのでしょうか?まずは、具体的な仕事の内容ややりがい、想定年収をチェックしていきましょう。

アスレティックトレーナーの仕事の内容

アスレティックトレーナーは、スポーツに関する職業の一つです。医療の知識を生かして選手のケガ予防や健康管理を行ったり、コンディションを整えるサポートをしたりといった仕事を行います。加えて、ケガをしたときの応急処置やリハビリなどを任されることもあります。

アスレティックトレーナーがサポートするのは、プロのアスリートやスポーツを楽しむ個人、スポーツ系の部活動に入っている学生など。さまざまなスポーツの現場に活躍の場が広がっています。

アスレティックトレーナーと似たものに「スポーツトレーナー」があります。スポーツトレーナーは選手のコンディションを整えるため、練習やトレーニング指導、体のケアなどを行う仕事の総称です。アスレティックトレーナーもスポーツトレーナーの一種とされます。アスレティックトレーナーは、スポーツトレーナーのなかでも医療の専門知識を求められることが特徴です。

スポーツトレーナーになるには?仕事内容や求められる資質と能力を紹介

アスレティックトレーナーの仕事のやりがい

アスレティックトレーナー本人が競技をすることはありませんが、チームの一員としてサポートを行うことで勝利に貢献することができます。たとえば、自分の考えたトレーニングによって選手たちのパフォーマンスが向上し、勝利をつかむことができたときは、大きなやりがいを感じられますね。また、アスレティックトレーナーはケガをしてしまった選手と二人三脚でリハビリを進めることもあります。担当していた選手が復帰して活躍できたときは、とても嬉しい気持ちになれますよ。

アスレティックトレーナーの想定年収

アスレティックトレーナーの収入は人によって大きく変わります。想定年収は300万円程度~500万円程度ですが、この金額はあくまでも目安です。たとえば、スポーツジムに就職して年収300万円程度をもらう人もいれば、世界的に活躍するプロスポーツチームに所属して年収1000万円程度をもらう人も。経験や資格、スキルなどによって、年収の金額は変わってきます。


アスレティックトレーナーに求められるスキル

首のストレッチをするアスレティックトレーナーの男性

アスレティックトレーナーとして働くには、どんな知識や技術が必要なのでしょうか。こちらでは、アスレティックトレーナーに求められるスキルを解説します。

医学関連の知識

アスレティックトレーナーは、選手の体づくりのサポートやケガ予防、緊急時の応急処置など、さまざまな場面で医学についての知識が求められます。専門的な勉強をして、医学関連の知識を身に付けておくことが重要です。

迅速な判断力

スポーツの現場では、思いがけない事故によるケガが起きたり、体調不良で選手が倒れてしまったりといったトラブルが起こることもあります。そんなときでも落ち着いて、迅速な対応ができるような判断力が必要です。

相手を思いやる力

アスレティックトレーナーは選手やチームのことを第一に考えてサポートすることが重要です。相手のことを思いやって親身になれる人なら、アスレティックトレーナーの仕事を円滑に進めていけるでしょう。


アスレティックトレーナーになる方法とおすすめの学部

健康科学部で学ぶ大学生の女性

アスレティックトレーナーには、どんな方法でなることができるのでしょうか?こちらでは、アスレティックトレーナーになる方法や、おすすめの学部をご紹介します。

アスレティックトレーナーになる方法

アスレティックトレーナーになるためには、スポーツクラブやプロスポーツチームなどの求人募集に応募し、採用される必要があります。取得を義務付けられている資格はありません。ただ、高い専門性を求めるプロチームなどでは、「JSPO-AT」や「JATAC-ATC」といった資格取得者を募集しているケースも。アスレティックトレーナーを目指す人は、これらの民間資格を取ることで就職先の選択肢を広げられるでしょう!

「JSPO-AT」は日本スポーツ協会が認定している資格で、スポーツトレーナー関連の資格では特に難易度が高いことで知られています。受験資格を得る方法はいくつかありますが、共通科目150時間、専門科目600時間のカリキュラムをこなすルートが一般的です。日本スポーツ協会の適応コース承認校となっている大学や専門学校に進学することで、必要な科目を学ぶことができますよ。

「JATAC-ATC」はジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会が認定しています。試験を受ける必要はなく、協会に正会員として加入することで認定を受けることができます。入会のためには、いくつかの条件をクリアしなくてはいけません。たとえば、「柔道整復師」「鍼灸師」「あん摩マッサージ指圧師」「理学療法士」「作業療法士」などの国家資格を取得した上で、所定の講習を受けることで入会できる方法があります。こういった国家資格は、指定の大学や短大、専門学校などで取得を目指せます。

アスレティックトレーナーになるためにおすすめの学部

アスレティックトレーナーを目指すなら、医療系や体育系の専門知識をしっかりと身に付けられる学部に進むのがおすすめです。代表的な学部は医学部・体育学部・保険医療学部・健康科学部・スポーツ学部など。学科は「理学療法学科」「体育学科」「スポーツ学科」「健康科学科」「健康スポーツ学科」などです。「JSPO-AT」のカリキュラムに対応した大学もありますよ。また、こういった学部なら「柔道整復師」や「理学療法士」のような医療系の国家資格取得を目指せることもあります。資格があるとケガの治療やリハビリなども、より柔軟に対応できるようになりますよ。大学選びのときは、どんな資格を取れるかについてもチェックすることがポイントです。


アスレティックトレーナーが働く場所とキャリアプラン

スポーツジムで働くアスレティックトレーナーの女性

アスレティックトレーナーはどんな職場で働き、どんなキャリアを積むことになるのでしょうか。最後に、アスレティックトレーナーの主な活躍の場やキャリアプランをご紹介します。

アスレティックトレーナーが働く場所

アスレティックトレーナーの代表的な就職先は、スポーツ選手が所属するチームや実業団などです。トップアスリートと専属契約を結ぶ人も。ただ、プロの選手の数は限られているので、求人数自体が少ない傾向にあります。募集情報が公開されず、知り合いの紹介で就職するパターンも珍しくありません。新卒でいきなりプロスポーツ選手のトレーナーとして働くのは難しいでしょう。「プロの選手を支えるアスレティックトレーナーになりたい!」と思う人は、経験を積みながらスキルを身に付けると同時に、人脈を広げていくことが大切です。たとえば、いきなりプロ選手のトレーナーを目指すのではなく、大学のスポーツチームなどで働いてトレーナーとしてのスキルを身に付ける方法があります。仕事を続けてさまざまな人からの信頼を得ることで評価が高まれば、プロチームの募集があったときに紹介してもらえる可能性もありますよ。

プロの選手だけではなく、スポーツを楽しむ個人のために働くアスレティックトレーナーもたくさんいます。主な就職先はスポーツ関連施設や学校などです。たとえば、スポーツジムやフィットネスクラブなどでは、一般のお客様を相手に指導を行います。スポーツインストラクターを兼ねている人もいますよ。また、トレーナー派遣会社に所属して、スポーツチームやジム、学校などで働く人もいます。決まった職場で働くわけではなく、依頼を受けてからさまざまな現場へ派遣されることになります。

ほかには、スポーツ関係の現場だけではなく、医療機関や福祉施設などで活躍するアスレティックトレーナーもいます。病院や整骨院、整体院、介護施設などで治療やリハビリ、健康指導などのサポートを行います。国家資格を取って「柔道整復師」や「鍼灸師」などと兼業する人もいますよ。

アスレティックトレーナーのキャリアプラン

学校を卒業したばかりのアスレティックトレーナーは、スポーツ関連施設やトレーナー派遣会社などに就職して実績を積み上げていくことが一般的です。そのまま同じ職場で仕事を続けていく人もいますが、経験を生かして別の職場に転職する人もいます。狭き門であるプロスポーツチームとの契約を実現する人も。ただし、結果につながらなければ次のシーズンには契約解除されることが基本です。長く働いていくためには、トレーナーとしての実力を高めていく努力が欠かせません。ほかには、トレーナーの経験を積んで独立して、自分のスポーツジムを立ち上げる人もいれば、トレーナー養成校で講師になる人もいます。

「ヨーロッパのサッカーチームで働きたい!」といった夢を追いかけて日本を飛び出し、海外での就職を目指す人もいます。簡単な道ではありませんが、国によっては日本にいるときと比べて仕事が多くもらえる可能性も。また、アメリカには「NATA-ATC」という国家資格もあり、アスレティックトレーナーの立場が確立されています。海外で働く夢を持っている人は、国によってどんな資格があるのか調べてみることがおすすめです。


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アスレティックトレーナーには医学関連の専門知識が必須とされます。就職に有利な資格を取れるところもあるので、大学でしっかりと学ぶことがおすすめです。アスレティックトレーナーをはじめ、スポーツ関連の仕事を目指せる大学に興味がわいたら、ぜひ「JOB-BIKI」で検索してみてください!たとえば、「アスレティックトレーナー」や「スポーツトレーナー」を「人物検索」に入力して検索すると、スポーツ関連の仕事をしている著名な方の出身大学を調べられます。

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