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銀行員の年収は?銀行の種類別、地域別、年代別、男女別、役職別に解説

2023.11.24

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最終更新日: 2025.04.18

銀行員は、大切なお金を預かったり貸し付けたりする、高い信用性を求められる職種です。ビジネスの規模によっては億単位の大きな金額が動くこともあり、責任の重い仕事だといえるでしょう。将来、銀行員として金融業界で活躍するなら、どれくらいの年収が期待できるのでしょうか?この記事では、銀行員の年収を、メガバンクや地方銀行などの種類別、地域別、年代別、役職別に紹介します。就職実績がある大学もまとめたので、進路選びの参考にしてみてください。

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銀行員の平均年収・月収は?

厚生労働省の職業情報提供サイトで公表されているデータによると、令和5年度の銀行員の年収は全国平均で636.6万円です。また、月額の求人賃金は全国平均で26.4万円となっています。

【種類別】銀行の平均年収

銀行員の平均年収を種類別にまとめました。

メガバンク700~900万円
地方銀行550~650万円
信託銀行600~900万円
信用金庫400~600万円

それぞれ解説します。

メガバンクの平均年収:700~900万円

メガバンクとは、総資産が約1兆ドル以上の、巨大な規模の銀行を指す言葉です。国内では「三井住友銀行」「三菱UFJ銀行」「みずほ銀行」が3大メガバンクと呼ばれています。メガバンクは日本全国から海外まで幅広く拠点を持ち、大企業との取引を数多く担うなど、ビジネスの規模が非常に大きいのが特徴です。

数ある銀行のなかでも給与が高い傾向にあり、平均年収は700万~900万円とされています。キャリア次第では、年収が1,000万円を超えるケースも珍しくありません。

金融業界を率いるメガバンクのビジネスは社会に与える影響が大きく、今後はAI(人工知能)をはじめとした新たな技術を活用して、これまでにないサービスを展開していく可能性もあるでしょう。

また、近年は国内でもキャッシュレス(=現金を使わずに決済すること)が普及しており、社会でメガバンクに求められる役割も徐々に変化していくと考えられています。将来メガバンクの銀行員として活躍したい人は、こうした最先端の仕事に挑戦することになるかもしれません!

【日本の5大銀行】

地方銀行の平均年収:550~650万円

地方銀行とは、特定の地域を主な拠点とする銀行のことです。たとえば「北海道銀行」を例に挙げてみましょう。北海道銀行は、北海道全域にわたり数多くの店舗がありますが、一方でその他の地域にはほとんど店舗がありません。このように、地方銀行のサービスは特定の地域の住人へ向けて展開されています。それだけでなく、自治体と連携しながら、地域の運営を支える重要な役割を担っているのです!

地方銀行の平均月収は、550~650万円が目安です。ただし、地方銀行は銀行ごとに年収に差が出やすい点を押さえておきましょう。一般的に、地方のなかでも人口の多いエリアを拠点としている地方銀行ほど、年収が高くなる傾向にあります。たとえば、千葉銀行と島根銀行の従業員の平均年齢は、どちらも38.7歳ですが、平均年収は、千葉銀行が約776万円、島根銀行は約465万円です。将来、どの地域の銀行で働くかも、銀行員の年収を左右するポイントとなるでしょう。

参考:有価証券報告書(2024年3月)|株式会社千葉銀行

有価証券報告書(2024年6月)|島根銀行

地方銀行の平均年収は、メガバンクの平均年収と比べて100万円以上の差があります。しかし、メガバンクと地方銀行は単に収入が違うだけでなく、働き方にも大きな違いがあるのです。全国に拠点を持つメガバンクに就職した場合は、会社から命じられて全国へ転勤する可能性があります。一方で、特定のエリアに拠点を持つ地方銀行に就職した場合は、基本的には銀行の拠点の近くで働き続けることになるでしょう。

地方銀行とメガバンクを比較するときは、年収だけでなく働き方にも着目して、自分の理想のライフスタイルを踏まえて進路を考えたいですね。

【地方銀行の例】

信託銀行:600~900万円

信託銀行とは、銀行業務に加えて信託業務(=個人や企業の財産を管理・運用する仕事)を行っている金融機関です。年収は大手で800~900万円程度、業界平均で600~700万円が目安となり、メガバンクを上回ることもあります。

メガバンクと比べて採用人数が少なく、少数精鋭の組織体制が特徴です。支店網がコンパクトなため地方転勤が比較的少ないというメリットがあります。こうした働きやすい環境と高待遇から、就職・転職の競争率は高い傾向にあります。

【信託銀行の例】

信用金庫:400~600万円

信用金庫とは、地域の助け合いを目的として設置された非営利の金融機関であり、利益よりも地域経済への貢献が優先されるのが通常の銀行との違いです。年収は地域によって差があり、都市部では500~600万円、地方では400~500万円程度が目安となります。

地元での長期的な勤務を望み、顧客との顔の見える関係を大切にしたい人に向いている職場です。

【信用金庫の例】

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【地域別】銀行員の平均年収

地方の銀行

銀行員の年収は、勤務する地域によっても差があります。全国各地の平均年収も見てみると、もっとも金額が高いのは、東京都の830万円です。次いで、兵庫県の704.1万円、高知県の684万円の順に金額が高くなっています。東京都の銀行員の平均年収は、全国平均よりも190万円以上高いことがわかります。将来、銀行員を目指したいあなたは、ぜひ以下の表で働きたい地域の平均年収や月額の求人賃金を確認してみてください!

【地域別の平均年収】

都道府県銀行員の平均年収月額の求人賃金
北海道地方
北海道602.5万円19.7万~29万円
東北地方
青森県449.7万円18.2万~23万円
岩手県545.9万円18.1万~27.2万円
宮城県648万円20.3万~26.9万円
秋田県504.8万円
山形県461.7万円
福島県576.6万円19万~26万円
関東地方
茨城県618.4万円21.2万~29万円
栃木県510.8万円20.3万~28.7万円
群馬県498.6万円20.1万~26.8万円
埼玉県544.3万円20.4万~27.1万円
千葉県584.9万円21.2万~28.4万円
東京都718.1万円22.9万~32.9万円
神奈川県638万円21.1万~30.6万円
中部地方
新潟県459.3万円19.6万~28.4万円
富山県565.3万円
石川県582.3万円
福井県575.9万円
山梨県474.2万円
長野県498.7万円
岐阜県529.6万円19.1万~26.6万円
静岡県547.7万円20.7万~30.1万円
愛知県577.6万円20.5万~34万円
近畿地方
三重県638.3万円
滋賀県515.2万円21.6万~30.6万円
京都府619.8万円20.5万~28.3万円
大阪府640.1万円21.9万~30.3万円
兵庫県593.3万円20万~28.1万円
奈良県605.9万円
和歌山県582.9万円
中国地方
鳥取県518万円
島根県386.4万円
岡山県516.6万円18.7万~28.7万円
広島県574.2万円20.3万~31.7万円
山口県506.4万円18.7万~27.8万円
四国地方
徳島県530.9万円
香川県601.5万円
愛媛県510.7万円
高知県595.4万円
九州地方
福岡県530.3万円20.8万~29.6万円
佐賀県513.9万円
長崎県399.1万円
熊本県510.6万円18.3万~24.7万円
大分県456.6万円19.2万~26.6万円
宮崎県552.5万円
鹿児島県528.7万円19.4万~28.2万円
沖縄県472.4万円17.8万~23.9万円

※調査データなし

【参考】職業情報提供サイト 日本版O-NET(厚生労働省)

URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/454

銀行員の年代別の平均年収

稼ぎ時の銀行員

銀行員は、一般的に年齢にともない平均年収が高まる傾向にあります。以下の表では、厚生労働省の職業情報提供サイトのデータを基に、年代別の平均年収をまとめました。

もっとも金額が高くなるのは50歳~54歳で、平均年収は828.43万円です。その一方で、20代前半までの若手の年代では、金額がもっとも低い傾向にあります。たとえば、4年制大学の卒業後に銀行へ就職する場合の年齢は22歳であり、20歳~24歳の平均年収は348.64万円です。50歳~54歳の平均年収と比べると、約480万円の差があることがわかります。

また、50代後半以降の年収の推移にも着目してみましょう。55歳~59歳になると平均年収は753.15万円に下がり、以降は平均年収が400万円台まで下がります。その背景には、銀行員のキャリアが関係しています。多くの銀行では60歳~65歳が定年(=一定の年齢に達したら退職する制度)とされていますが、55歳頃に銀行業務とは別の集配金やロビー案内などの仕事を担ったり、退職したりする人が多いのです。これにともない、55歳以降になると平均年収が下がる傾向にあります。

【年代別の平均年収】

年代銀行員の平均年収
19歳以下228.97万円
20歳~24歳348.64万円
25歳~29歳481.26万円
30歳~34歳612.51万円
35歳~39歳689.3万円
40歳~44歳744.06万円
45歳~49歳755.92万円
50歳~54歳828.43万円
55歳~59歳753.15万円
60歳~64歳486.5万円
65歳~69歳430.33万円
70歳以上447.57万円

【参考】職業情報提供サイト 日本版O-NET(厚生労働省)

URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/454

銀行員の役職別の平均年収

役職別の銀行員の平均年収の目安は、以下のとおりです。

役職平均年収年齢の目安
一般行員400~600万円22~30歳
支店長代理500~700万円30~35歳
課長800~1000万円35~40歳
副支店長600~1300万円40~45歳
支店長1000~1600万円45~50歳
執行役員1500万円以上50歳以降

銀行員は一般行員からスタートし、最初は窓口業務や顧客対応などの基本的な仕事を担当します。支店長代理になると若手行員の指導も行いながら、支店の運営をサポートします。

課長は部門のリーダーとして、部下の指導と業績目標の達成を目指すのが仕事です。副支店長は支店全体の管理を行い、支店長は支店の最高責任者として全体の運営を任されます。執行役員は銀行全体の経営方針を決める立場です。役職が上がるにつれ、より大きな責任と判断が求められ、年収も上がる仕組みです。

銀行員の男女別の平均年収

令和4年賃金構造基本統計調査によると、銀行員の男女別の平均年収は、以下のとおりです。

男性8,11万9,100円(月収51万5,000円+ボーナス1,93万9,100円)
女性5,65万9,400円(月収37万5,900円+ボーナス1,14万8,600円)

男女間で約246万円の年収差があることが分かります。この差は、主に女性の総合職採用が少なく、管理職への昇進機会に差があることが原因とされています。しかし、近年は女性行員のキャリア形成支援や管理職登用を積極的に進める銀行が増えており、格差は徐々に解消される傾向にあります。

参考:職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)|令和4年賃金構造基本統計調査 

※企業規模計10人以上の「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」を参考

銀行員になるには

銀行員になるのに特別な資格は必要なく、各銀行の採用試験を受けて合格すれば働けます。

学歴に応じて一般職と総合職があり、高校卒業後に、一般職として窓口業務などを担当することも可能です。

融資提案や投資相談など幅広い業務を行う総合職は大卒が条件です。大卒・高卒で入社時の給与差は小さいものの、勤続年数とともに年収差が生じる可能性があります。総合職を目指す場合、メガバンクや地方銀行では特に学歴が重視されます。学部は問われませんが、経済学部や経営学部、商学部で学ぶことで、金融の専門知識が身に付きます。

銀行員になる方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

銀行員の就職実績がある大学

慶應義塾大学

銀行員をはじめとした経済分野で活躍するための学びが充実している大学をご紹介します。金融業界に就職したい皆さんは、ぜひ「JOB-BIKI」の就職先検索で「銀行」と検索して、大学情報をチェックしてみてくださいね。

慶應義塾大学

慶應義塾大学は、東京都港区にある私立大学です。私立大学のなかでも日本で初めて経済学部を設置したことで知られ、経済分野でのめざましい功績で「慶應経済人」と称される数多くの専門家を輩出しています。経済学部の経済学科では、国際社会で活躍できる人材の育成に力を入れているのが特徴で、卒業後にメガバンクへ就職する学生も多くいます。

大阪大学

大阪大学は、大阪府吹田市にある国立大学です。1931年に日本で6番目の帝国大学として創設された、長い歴史のある学校として知られています。経済学部には、経済学はもちろん経営科学・マーケティング・経営戦略といった現代のビジネスシーンで役立つ経営分野の専門家が多数在籍しています。就職活動の講座やOBOG交流会などのサポートが手厚く、金融業界への就職実績も豊富です。

西南学院大学

西南学院大学は、福岡県福岡市にある私立大学です。経済学部経済学科では、経済社会の専門知識を身につけ、分析や課題への挑戦まで広い領域を扱います。経済学の思考方法や分析手法を現代社会に活かす力を伸ばせるのが魅力です。経済学部の主な内定先には、福岡銀行・佐賀銀行・大分銀行・熊本銀行・宮崎銀行などの地方銀行が多く挙げられます。

早稲田大学

早稲田大学は、東京都新宿区にある私立大学です。金融業界で活躍する卒業生も多く、メガバンクから地方銀行まで就職実績が豊富にあります。特に商学部は、金融・会計・経営・経済といった金融業界の仕事に役立つ専門知識を学べるカリキュラムが魅力です。商学部のほかに、政治経済学部の経済学科でも、経済学を学ぶことができますよ。

同志社大学

同志社大学は、京都府京都市にある私立大学です。経済分野で活躍する卒業生も多く、主な就職先の一つに金融業界が挙げられます。京都を主な拠点とする「京都銀行」をはじめとして、銀行への就職実績が多い学校です。特に商学部の商学科・経済学部の経済学科では、金融・経済の専門知識を学ぶのはもちろん、社会を率いるリーダーの育成に力を入れています。

明治大学

明治大学は、東京都千代田区にある私立大学です。金融業界へ就職する学生が多いのは、商学部・政治経済学部・経営学部など。なかでも商学部は柔軟性の高いカリキュラムが特徴です。金融や保険の分野を学べる「ファイナンス&インシュアランスコース」や、応用経済学を学べる「アプライド・エコノミクスコース」など、多彩なコースが用意されています。

銀行員の出身大学

銀行に就職した人の出身大学をまとめたので、進路選びの参考にしてください。

三井住友銀行・慶応義塾大学 ・早稲田大学 ・関西学院大学 ・神戸大学 ・中央大学
株式会社三菱UFJ銀行・慶応義塾大学 ・早稲田大学 ・名古屋大学 ・明治大学 ・神戸大学
株式会社みずほ銀行・慶応義塾大学 ・学習院大学 ・成蹊大学 ・神戸大学 ・東北大学
京都銀行・立命館大学 ・京都産業大学 ・龍谷大学 ・京都先端科学大学 ・同志社大学
北海道銀行・北海学園大学 ・小樽商科大学 ・釧路公立大学 ・北星学園大学 ・藤女子大学
愛知銀行・中部大学 ・名古屋大学 ・中央大学 ・都留文科大学 ・岐阜大学

※2024年3月卒データ

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銀行員のキャリアアップや年収を上げる方法

外資系の銀行

銀行に就職して銀行員になったら、将来はどのようにキャリアアップしたり、年収を上げたりできるのかを解説します。

銀行員のキャリアアップの方法

銀行に就職して銀行員となったら、まずは仕事で経験を積んで、金融分野の専門知識や営業スキルに磨きをかけましょう。たとえば、銀行業務と関連性のある資格として「ファイナンシャル・プランナー(FP)」や「日商簿記検定」などが挙げられます。経験を積んで能力が高まるにつれて、さらに難しい仕事に挑戦するチャンスをもらったり、組織のリーダーとして管理職を任されたりする道が開けてきますよ。このほかに、培ってきた金融分野の専門知識や営業スキルを生かして経営コンサルタントやファイナンシャルプランナーとして活躍する人もいます。

銀行員として年収を上げる方法

銀行員として年収を上げるには、まずは資格取得で自分の能力を高めることや、仕事で実績を残すことが重要です。さらに、仕事で経験を積んでから業界内で転職をして、より報酬の高い銀行で働く道もあります。外資系(=海外から日本に進出した企業のこと)の投資銀行は、一般的に報酬が高い傾向にあります。投資銀行では、企業や投資家に対してM&Aや資金調達のアドバイスを行うのが主な仕事内容です。このほかにも、金融業界でより年収の高い保険会社や証券会社に転職する道もあるでしょう。地方銀行と比べて保険会社や証券会社の年収が高い傾向にあるなど、業種によっても違いがあります。

銀行員を目指すなら「JOB-BIKI」で大学検索!

ここまで、銀行員の年収に関する情報をお伝えしました。銀行員の全国平均年収は607.1万円です。ただし、銀行員の収入は勤務する地域や年代、銀行の種類などによって金額に差が出ることを押さえておきましょう。将来、銀行員として金融業界で活躍したいと考えているなら、「JOB-BIKI」で進路を調べてみませんか?検索画面の就職先検索で、業種「金融・保険」から「銀行」を選択すると、メガバンクから地方銀行まで銀行員として活躍している先輩たちの出身大学のデータをチェックできます。進路に迷ったら、ぜひ「JOB-BIKI」を活用してみてくださいね!

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