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心理カウンセラーになるには?仕事内容や取りたい資格・主な就職先

2022.12.27

カテゴリー:
相談者の話を聞く心理カウンセラーの女性

心理カウンセラーは、悩みを抱えた人に寄り添い、問題を解決できるようにサポートするプロフェッショナルです。相手の話にしっかりと耳を傾け、辛い気持ちを少しでも軽くできるように、専門家の立場から手助けしていきます。一人ひとりと真剣に向き合って解決のお手伝いをしていく、責任とやりがいのある仕事です。そんな心理カウンセラーになるには、どんな方法があるのでしょうか?今回は、心理カウンセラーの仕事の特徴や必要な資質、取っておきたい資格、主な就職先などをご紹介します。


心理カウンセラーとは?

カウンセリングを通じて相談者の状態を記録する心理カウンセラーの女性

心理カウンセラーはどんなことをする仕事なのでしょうか。まずは、心理カウンセラーの仕事内容や、やりがい、年収などについて見ていきましょう!

心理カウンセラーの仕事の内容

心理カウンセラーの働く場所は、学校や民間企業、病院、介護施設、個人運営のカウンセリングルームなどさまざま。子どもからお年寄りまで、幅広い年代の人と接する機会があります。

就職先によって細かい仕事内容は変わりますが、心理学の専門知識・技術を活用することは同じです!カウンセリングを通じて相手の持つ問題に向き合い、ときには対処方法をアドバイスしていきます。悩みを持つ人をサポートするため、医師などの専門家と協力していくことも大事な仕事の一つ。また、対面でのカウンセリングのほか、電話やメール、オンライン通話などでカウンセリングすることもあります。

心理カウンセラーの仕事のやりがい

心理カウンセラーのところには、うつ病や適応障害など、さまざまな心の問題を抱えた人がやってきます。ときには、状況を改善することがなかなか難しい悩みを持つ人が来ることも。心理カウンセラーは、そういった人たちの心の苦しみを取り除けるよう、真剣に向き合っていきます。自分の専門分野であるカウンセリングの力を使って、困っている人の気持ちを少しでも前向きにすることに貢献できると、大きなやりがいを感じられるはず。

心理カウンセラーの想定年収

カウンセラー(医療福祉分野)を含む「他に分類されない保健医療の職業」の全国平均年収は423.4万円です。ハローワーク求人統計データでは、月額の平均は22.8万円となっています。

病院や福祉施設など、勤務先によっても年収は変わってきます。気になるときは、試しに求人情報をチェックしてみましょう!具体的な金額をイメージしやすくなります。

【参考】職業情報提供サイト(日本版O-NET)
URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/411


心理カウンセラーに必要な資質と能力

小学生の相談を受ける心理カウンセラーの女性

心理カウンセラーには、どんなタイプの人が向いているのでしょうか。また、どのような能力が必要となるのでしょうか。ここでは、心理カウンセラーに求められる資質や能力についてお伝えします。

人の話を冷静に聞く力

心理カウンセラーは困っている人の話を聞いて、相手が何を悩んでいるのか、何を求めているのかを判断します。このとき、相手に共感しすぎてしまうと自分自身が苦しくなってしまうことも。相手の気持ちに寄り添いながらも、自分は冷静さを保てることが大事です。

先入観に惑わされない力

カウンセリングに来る人は、一人ひとり違う悩みを持っています。相手の年齢や性別、立場などに惑わされず、その人に合わせたケアをすることが必要です。先入観を持たずに、その人にとって何が正解か、どんなサポートをすれば良いかを考えられることも重要な資質といえます。


心理カウンセラーになるための方法と必要な資格

大学で心理学を学ぶ女性

専門性の高い資格を持っておくと、心理カウンセラーの就職が有利になることも。ここでは、心理カウンセラーになるために取っておきたい資格や、主な取得方法などをご紹介します。

心理カウンセラーになるための方法

心理カウンセラーになるために必須の学問や専攻はありません。資格を持っていなくても、心理カウンセラーとして働くことはできます。ただ、苦しんでいる人のメンタルケアをするためには心理学の専門的な知識が必要とされます。そのため、「臨床心理士」や「公認心理師」などの資格を取得して心理カウンセラーとして働く人も多いようです。

「臨床心理士」になるためには、指定大学院や専門職大学院を修了して試験を受ける方法があります。「公認心理師」の場合は、大学や大学院などで指定科目を履修し、受験資格を得られるルートがあります。資格を取りたい場合は心理学を勉強できる大学へ入学することが近道です!心理学の講義を受けられるのは心理学部・人文学部・教育学部・社会福祉学部など。大学でしっかりと学んでおくことで、心理学系の大学院にも進みやすくなるでしょう。

心理カウンセラーに必要な資格や受験すべき試験

・臨床心理士
臨床心理士は、臨床心理学についての専門知識・技術があることをアピールできる民間資格です。よく知られていて信頼性が高いので、心理カウンセラーを目指す人は取得しておきたい資格の一つといえます。

・公認心理師
公認心理師は、心理カウンセラーに関連する唯一の国家資格です。試験内容は心理学が中心で臨床心理士と重なる部分もありますが、より広い範囲を扱います。この資格を持っておくことで、活躍できる場面が広がる可能性も!進学する大学・大学院によっては、臨床心理士と同時に取得を目指すこともできますよ。

・産業カウンセラー
産業カウンセラーは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する民間資格です。世の中には、仕事のストレスや人間関係の問題などが重なり、体調を崩してしまう人が少なくありません。この資格は、そんな働く人のメンタルヘルスのケアや、職場の環境改善などに取り組むときに役立ちます。資格試験を受けるためには養成講座を修了する方法や、大学院で心理学関連の学問を専攻し、所定科目を履修する方法などがあります。

・教育カウンセラー
教育カウンセラーは、NPO法人日本教育カウンセラー協会が認定する民間資格です。取得していると、教育とカウンセリングのどちらにも詳しいことを証明できます。中級以上を取得するためには、大学院で教育学や心理学などを学び、修士以上の学位を持っていることが必要です。教育に興味があり、学校などでカウンセリングの知識を生かしながら働きたい人におすすめの資格といえます!


心理カウンセラーの就職先とキャリアプラン

福祉施設で高齢者のカウンセリングをする心理カウンセラーの女性

心理カウンセラーは、さまざまな施設や企業などで求人募集があります。自分の希望に合わせた就職先を選びやすいのがメリットの一つです。最後に、心理カウンセラーの主な就職先やキャリアについてご紹介します。

心理カウンセラーの主な就職先

・教育現場
小学校・中学校・高校・大学などの教育現場でカウンセリングを行い、不登校やいじめなどの問題に向き合います。児童・生徒だけではなく、教師や保護者などのサポートをすることも。「スクールカウンセラー」として募集されていることもあります。

・企業
民間企業のカウンセリングルームや心理相談室などで、働く人の心身の不調をケアします。本人の悩みを聞き、必要であれば職場全体の改善を働きかけることもあります。

・福祉施設
精神保健福祉センター・児童相談所・老人福祉施設など、幅広い福祉施設で心理カウンセラーが必要とされています。施設の利用者本人だけではなく、家族の相談に乗ることも!

・医療関係施設
病院や診療所などで医師と協力しながら、患者様や家族へのサポートを担当します。心療内科や精神科はもちろん、内科や小児科など、さまざまな病院で心理的なケアを行うことがあります。

・司法の現場
少年鑑別所・刑務所・家庭裁判所など、法務省が管轄する現場でも心理カウンセラーが活躍しています。勤め先によって、仕事の内容はさまざま。たとえば少年院では、トラブルを起こした少年の心のケアを行うことで、社会復帰をサポートすることがあります。

心理カウンセラーになった後のキャリアプラン

ご紹介したように、心理カウンセラーにはさまざまな就職先があります。一度就職してから経験を積んで、別の現場に転職することも。専門性を生かして、幅広い場所で活躍できるのが魅力です。

心理カウンセラーを長く続けていくためには、たくさんの仕事に挑戦して実績をつくることが大切です。多くの人の悩みを聞いて改善に取り組み続けることで、カウンセリングのスキルを磨けます。転職するときにも、どんな経験をしてきたかをアピールしやすくなりますよ。


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苦しい気持ちを抱えている人の不安を取り除き、前向きになる手助けができる心理カウンセラー。「誰かの役に立ちたい」「困っている人を助けたい」という人におすすめの仕事です。就職先の種類が多いため、どんな人たちとどのように関わっていきたいかを考えた上で応募することがポイント。また、「臨床心理士」や「公認心理師」などの資格取得を目指すには、心理学系の科目を学べる大学を選ぶことが大切です。

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