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私立大学の学費はいくらかかる?4年間で必要な金額や学費免除の方法

2022.11.02

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私立大学のキャンパス

私立大学の学費は、国公立大学に比べて高額です。では、具体的にいくらかかるのでしょう?気になる人も多いのではないでしょうか。
私立大学の授業料は、文部科学省の「国公私立大学の授業料等の推移」によると、1975年度から2015年度まで上昇し続けています。保護者の皆さんが通っていた時代より、学費は高額になっているかもしれませんね。
この記事では、私立大学の学費の平均額や、文系学部と理系学部の学費、国公立大学の学費との比較などを解説します。加えて、学費以外にかかる費用や、奨学金制度などについても見ていきましょう。

私立大学学費の平均額(初年度納付金と4年間の金額)

文系学部と理系学部で大きく異なるのが、私立大学の学費です。ここでは、それぞれの平均額についてご紹介します。また、国公立大学との学費の違いについても、比較しながら見ていきましょう!

私立大学文系学部の場合

私立大学の文系学部では、初年度に納付する学費の平均金額は、下記のとおりです。

■私立大学の文系学部の納付学費平均額

 私立大学文系学部
入学金22万5,651円
授業料81万5,069円
施設設備費14万8,272円
初年度合計118万8,992円
4年間合計407万9,015円

参照:文部科学省「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について

文系学部では、授業のほとんどが座学です。実験や実習を行うことが多い理系学部に比べ、授業料や施設設備費は低く設定されています。
初年度の学費は、118万8,992円。次年度以降は授業料と施設設備費のみなので、1年間の納付金額は96万3,341円になります。4年間の学費は、初年度と次年度以降3年間分の合計で、407万9,015円がひとつの目安となるでしょう。
「学費は学部によっても違う」。これはぜひ覚えておいてほしいところです!

私立大学理系学部の場合

理系学部では、実験・実習で機材や設備が必要となること、少人数での授業が多くなることから、授業料や施設設備費は文系学部よりも高くなります。
そしてさきほどの「学費は学部によっても違う」と同様、同じ理系学部でも、工学部などの「理科系学部」と「医歯系学部」とでは大きな違いが。
下記の表で初年度の学費を比較してみましょう。医歯系学部のほうが約330万円も高額となるのです!

■私立大学の理科系学部と医歯系学部の納付学費平均額

 私立大学理科系学部私立大学医歯系学部
入学金25万1,029円107万6,278円
授業料113万6,074円288万2,894円
施設設備費17万9,159円93万1,367円
初年度合計156万6,262円489万539円
4年間合計551万1,961円
6年間合計814万2,427円2,396万1,844円

出典:文部科学省「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について

理学部・工学部では150万4,662円、薬学部では207万3,550円と約60万円の差があります。「学費は学部によっても違う」のは、特に理系学部で際立ちますね。

国公立大学学費との比較

国立大学では、文部科学省により学費の標準額が定められています。基本的には学部にかかわらず、納付金額は同じ。2021年時点での初年度の納付金は、81万7,800円(入学金28万2,000円、授業料53万5,800円)となっています。
一方、公立大学の初年度納付金の平均額は、92万7,668円(入学金39万1,305円、授業料53万6,363円)で、国立大学と同じように学部による金額差はナシ。私立大学とはずいぶん違います。
ちなみにこの金額は、地域外からの入学者の平均です。地元のために設立された公立大学の多くは、大学が指定する地域に住んでいれば、地域外出身者よりも入学金が10万~20万円ほど安くなるというのはメリットですね。

私立大学学費の内訳

大学に入学した新入生

私立大学在籍中に必要な学費は、入学金や授業料などのほかにも、さまざまな費用がかかることも。続いては、学費の内訳について確認していきましょう!

入学金

大学に合格したら、まず必要になるのが入学金です。
大学合格後、1~2週間以内に、入学金と初年度の授業料・諸経費を納付する必要があります。合格から納付まであまり時間がないので、事前に準備しておくと安心でしょう。
注意したいのは、志望していたほかの大学に合格して入学する意思がなくなったとしても、一度入学金を納付してしまったら返金されることはありません(授業料は返金される可能性アリ)。複数大学を受験するときには出ていくお金が多くなるので悩ましいところですが、後悔しないようにしっかりと検討してください。

授業料

在学中に納付する学費のうち、大きな割合を占めるのがこの授業料。同じ大学でも、授業料は学部によってかなり異なるもの。志望校選びのときには、あらかじめ学部の授業料を確認しておきたいですね!

施設設備費

施設設備費とは、校舎やグラウンドなどの施設維持管理や、実験・実習に必要なお金。私立大学では設備費は大学が負担していますが、その一部の金額を「利用料」「維持費用」として学生が負担することになっているケースが多いので注意が必要です。
基本的には毎年一定の金額を納めますが、実験や実習を行う理系学部では、学年によって納付金額が変わる場合も。

その他(会費など)

私立大学では、後援会費、学会費、保険料などの費用が必要になることも。留学を計画している人は、留学費用の準備も必要になりますよね。交換留学プログラムがある大学であれば、在籍する大学に学費を納めるだけで、留学先の授業料は支払うことなく留学できます。留学したい人にとって交換留学プログラムの有無は、志望校選びの大事なポイントになるかもしれませんね。

私立大学学費以外にかかる費用

アルバイトする大学生

 
在学中には、学費以外にも家賃、教科書代、通学費のほか、サークル費などが必要になることもあります。これらもまとめると大きな費用になるので、事前に確認しておきましょう。

家賃(下宿生の場合)

進学する大学が自宅から遠いときには、アパートやマンションの家賃が必要です。ひとり暮らしは夢が膨らみますが、毎月の家賃のほか、入居のときに引越し費用、敷金・礼金などのお金がかかります。
アパート・マンションの家賃は、エリアや築年数などによって大きく変わるので注意したいところ。物件によっては、契約時に1ヵ月分の家賃の先払いが必要になることも!

大学に学生寮があれば、アパート・マンションを借りるよりも大幅に家賃を抑えられるので、早めに学生寮があるかをチェックしておきたいですね。

教科書代など

大学では学費とは別に、教科書を毎年購入する必要があります。「教科書なんて大きな費用にはならないでしょう?」と思うかもしれませんが、実は大学で使用する教科書は専門的な内容で、これまでの教科書や一般書籍と比べて高価なものがほとんど。学部によっては年間で数万円かかります!できるだけ出費を減らしたいなら、古本屋で購入したり、先輩に教科書を譲ってもらったりする方法も考えておきたいですね。
また、授業で使うパソコンを、学生自身で必ず用意しなければならない学部もあります。入学前に大学から案内がありますが、あらかじめどんなパソコンが必要なのか、確認しておくと安心かも。

通学費

アパート・マンションが大学に近ければ徒歩や自転車で通学できますが、大学から離れたエリアに住む場合には、鉄道やバスの通学費がかかります。定期券を購入しても、距離によっては年間で数万円が必要になるでしょう。
「せっかくひとり暮らしだから、住みたい街に住みたい」という気持ちもよくわかります。でもかかる交通費を考えると、大学に近い物件を探すほうがオススメかも。

サークル費

大学生活での楽しみのひとつが、サークル活動。どんなサークルに入ろうかと楽しみにしている人も多いのでは?
ただしサークル活動では、運営費用として年会費がかかることが多いようです。道具代や合宿代、遠征費などはもちろんですが、会費もまたサークルによって大きく異なります。高校の部活と違って大学のサークルはそれなりのお金がかかるので、サークルにかかる費用は新入生歓迎オリエンテーションなどでよく確認しておきましょう。

私立大学学費の支払方法と支払時期

私立大学では、合格後1~2週間後に入学時費用として「入学金」「前期の授業料」「施設設備費」をまとめて納めるのが一般的です。総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(旧推薦入試)は、合格発表が一般選抜よりも早いため、支払時期も早まって、秋頃になります。

2年目以降は、1年分の授業料と施設設備費とを2回に分けて、「前期分」を4月に、「後期分」を9~10月に支払う大学が多いようです。半年以上滞納すると除籍や退学になるおそれがあるので、くれぐれもご注意を。

私立大学学費の免除・奨学金の制度

私立大学に進学してかかる学費を支援してくれる制度があるのをご存じでしょうか?それが「高等教育の修学支援新制度」と「奨学金制度」です。私立大学進学にあたって経済的な不安があるご家庭こそ、事前の情報収集が欠かせません!ぜひその内容を確認してくださいね。

高等教育の修学支援新制度(大学無償化制度)

2020年4月から高等教育の修学支援新制度、いわゆる「大学無償化制度」がはじまりました。大学無償化制度は、大学などに進学できるよう「授業料や入学金の免除・減額」と「給付型の奨学金」によりサポートしてくれるもの。大学で学びたい意欲はあるけれど進学費用が…と悩んでいた高校生には、とても嬉しい制度なのです!

サポートの条件は、学習意欲があることと、世帯収入や資産の条件を満たしていることのみ。ただ、注意したいのは、世帯収入や進学したい学校の種類(大学、短期大学など)、さらに自宅から通学するか(ひとり暮らしか)によって、サポートを受けられる金額が異なる点でしょう。
下記の表が、金額の目安です。あなたのご家庭はいかがでしょうか?

■支援の金額例(私立大学に自宅以外から通う場合)

給付型奨学金約91万円/年
授業料約70万円/年(上限)
入学金約26万円(上限)

授業料と入学金の免除・減額の上限金額は、私立大学ではなんと約96万円。家庭で払う金額が大幅に減るので、条件を満たす家庭なら、ぜひとも利用したい制度ですよね!

大学無償化制度の手続や詳しい条件の確認には、文部科学省の下記のページが参考になるので、チェックしてみてください。
高等教育の修学支援新制度(授業料等減免と給付型奨学金)

奨学金制度

あなたが大学在学中にかかるお金のサポートをする制度が「奨学金制度」です。
奨学金制度は、大きく分けて2つ。お金を返す必要がない「給付型」と、社会人になって働きだしてからお金を返さなくてはいけない「貸与型」があります。給付型は貸与型に比べて条件は厳しいものの、大学で学ぶときにかかるお金を返さなくてもいいというのはとても魅力的ですよね!
国や地方自治体、民間団体、大学などが奨学金制度を実施しています。代表的な実施団体として独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)がありますので、経済的に不安がある人はぜひ一度、ウェブサイトを確認してみてくださいね。

ただ、注意したいポイントも一点あります。それは奨学金振込の時期は「入学後」が多いこと。つまり、入学金や授業料の振込など、入学前にかかるお金はどうしても必要になってしまうのです。
経済的負担を軽くしてくれる奨学金を利用するときには、「卒業後の返済は誰がするのか」などをしっかりご家庭内で話し合うこともお忘れなく。


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