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【例文あり】宿題に出たオープンキャンパスのレポート、書き方とポイント

2023.07.21

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最近ではオープンキャンパス見学が夏休みの宿題になることが増えてきました。感想をまとめたレポートなどを提出しなければならないケースも少なくありません。ここではオープンキャンパスのレポートをどのようにまとめればよいか、書き方のポイントを例文と合わせてご紹介します。

オープンキャンパスに行く際のチェックポイントについては、下記を参照してくださいね。

なぜ先生はオープンキャンパスを宿題にするの?

そもそも、なぜ先生はオープンキャンパスへの参加を宿題にするのでしょうか。ここではまず、その理由について解説したいと思います。

進路選択のきっかけにしてほしい
いくつか理由はありますが、まず大きな理由は「進路選択のきっかけにしてほしい」ということです。大学を調べて、オープンキャンパスに参加することは時間も労力もかかりますので、なかなか自分から取り組むことは難しいこともあると思います。宿題にすることで学校でも事前に参加大学を探したり調べたりすることができますので、進路選択の第一歩として非常に最適なのです。

モチベーションアップにつながる
次に大きな理由として、「モチベーションアップ」が挙げられます。先生方は生徒の皆さんが生き生きと活発に勉強や部活に取り組むことを望んでいます。進路も前向きに考えてほしいところですが、なかなか気持ちが上がらないこともあると思います。
大学のオープンキャンパスで実際に大学の雰囲気を感じ、大学生や大学の先生から話を聞くことで刺激を受けることも多く、「この大学に行きたい!」というモチベーションアップにつながります。

進路選択の幅が広がる
オープンキャンパスに参加することで、自分が知らなかった学問や研究に出会うこともあるでしょう。このような出会いや発見もオープンキャンパスの魅力です。住んでいる地域にいくつか大学がある場合はその中から選択しがちですが、知らない大学のオープンキャンパスにもぜひ参加してみましょう。新たな選択肢が増えることによって、自分自身の進路選択の幅を広げることにつながります。

大学の図書館を調べるオープンキャンパス参加生

オープンキャンパスはなぜ重要?

宿題になるほどのオープンキャンパスですが、なぜ重要なのでしょうか。その理由について解説していきます。

大学の雰囲気を知ることが大事
オープンキャンパスでは、まず大学の雰囲気を確認することが大切です。入学したら実際に大学生活を過ごすキャンパスですので、「ここで学びたい」と思えるかをよく確認しましょう。大学のキャンパスのタイプはさまざまあり、好みや相性は人によって異なりますので、自分に合っているかを確かめる機会にしましょう。

総合型選抜や学校推薦型選抜を受験する人は必須!
総合型選抜や学校推薦型選抜を受験する場合、必ずと言っていいほど「面接試験」があります。「なぜこの大学を選んだのですか?」と質問されたとき、オープンキャンパスに参加して施設や設備を見学し、大学生や大学の先生から話を聞いていれば、説得力のある内容を話すことができます。面接試験がある場合は、必ず参加しましょう。
また、オープンキャンパスの参加が出願条件になっている大学もありますので、早めに出願条件を確認することも重要です。

オープンキャンパスを思い出してレポートを書く女子高生

チェックポイントを押さえればスラスラ書ける!

では実際にオープンキャンパスのレポートを書くためのポイントについてみていきましょう。

参加前・当日・参加後に分けて書く
オープンキャンパスのレポートを書くときには、「参加前・当日・参加後」に分けて書くのがおすすめです。参加前に大学のことを調べてオープンキャンパスの内容を確認することで当日もスムーズに回ることができます。さらに参加後の感想を振り返り、参加前の自分の印象と比較することもできます。

参加前に調べておく内容

・参加する大学
・開催日程と時間
・大学までのルートと所要時間
・当日に質問する内容や参加したいイベント

まずは参加する大学を決めましょう。自宅の近くにある大学や先生から教えてもらった大学などから検討しても良いでしょう。逆引き大学辞典WEBサイトでは、学問から大学を探すこともできますので、参考にしてみてください。
https://www.gyakubiki.net/

参加する大学を決めたら、大学のウェブサイトやパンフレットなどでオープンキャンパスの開催日程を確認しましょう。開催日は複数日設けてあることも多く、午前の部と午後の部に分けて実施していることもあります。開催時間もしっかり確認し、予定と重ならないように調整しましょう。また、予約が必要な場合もあるので、早めに確認することが大切です。

次に自宅から大学までの交通アクセスや所要時間、駅から大学までのルートはあらかじめ調べておきましょう。バスを利用するときは道路の渋滞などにも注意し、余裕を持って計画しましょう。

参加当日に質問することや参加したいイベントを調べておくと、当日が非常にスムーズになります。参加する大学では何が学べるのか、どのような先生がいるのかなどを調べておくことで、目的を持って参加することができます。当日のスケジュールはホームページで公開されていることもありますので、絶対に参加したいイベントをチェックしておくことで、優先的に回ることができます。

参加当日のチェックポイント

・大学までのアクセスで感じたこと
・参加したイベントやプログラム
・重要だと思った内容
・質問した内容

当日は筆記用具、メモやノート、大学のパンフレット、自分のチェックポイントをまとめたもの、駅から大学までの地図などがあると便利です。大学までのアクセスについても気付いたことがあれば書き留めるようにしましょう。

当日参加したイベントやプログラムについて、印象や感想を記録しておきましょう。全体説明や公開授業で配布される資料もレポート作成に活用できますが、例えば模擬授業の参加人数や様子など、配布物に書かれていないことなども書き留めておくとレポート作成に役立ちます。

重要だと思ったことや感想は、思ったときにすぐメモするのがポイントです。キャンパスの第一印象や学生スタッフの印象など、感じたことを自分の言葉で残しておくと振り返りや他の大学と比較する時に参考になると思います。

事前に質問を考えていても、当日は他の参加者もいるためなかなか質問できない人もいるかもしれませんが、ぜひ積極的に話すようにしましょう。個別で大学生や先生と話せる場面があればチャンスです。疑問や不安なことがあれば合わせて聞いてみましょう。

参加後のチェックポイント

・全体の感想
・特に印象に残ったこと
・参加前と参加後の印象を比較する
・志望校になるかどうか

参加後はメモなども見直しながら、全体的な感想を書き出してみましょう。単に「楽しかった!」で終わらないように、参加してみて感じたメリットやデメリットをまとめておくと、大学を比較する時にも参考になるでしょう。

その中でも特筆すべき点があれば、ぜひ記憶が鮮明なうちにまとめておきましょう。もともと興味を持っていた学問や研究以外にも、面白そうだと思った学びや先生についてメモしておくと良いでしょう。新たな発見や気付きはオープンキャンパスの醍醐味です。今後の進路選択に向けても非常に大切な材料になります。

次に、参加する前と後の印象を比べてみましょう。参加する前よりも印象が良くなったら、その理由と一緒に書いておきます。印象が悪くなってしまった場合も重要です。どうして印象が良くなかったのかをまとめていくと、自分が求める大学の特徴がより具体的になってくるでしょう。

最後に、志望校としての度合いがどのくらいかをまとめてみましょう。学びの内容や大学の雰囲気、自宅からのアクセスなどをトータルして考えてみた時に、自分の中でどのくらいの志望度になるかを自分なりの指標で記録しておくと良いでしょう。他大学のオープンキャンパスにもいくつか参加して比較することで、より自分に合った大学が明確になってくると思います。

楽しかったしか感想のないオープンキャンパスの例

その他の注意点

オープンキャンパスレポート作成に関して、その他気を付けるべき点についてご紹介します。

感想だけではなく発見や納得感が大事
「雰囲気が良かった」「学食がおいしかった」という感想だけで終わらず、これまで知らなかったことや気付いたことなどを意識してまとめましょう。全体説明を聞いていたら、もともと気になっていた学科よりも興味が湧いた、質問して疑問が解消できたなど、オープンキャンパスに参加することで理解が深まったことを書いておきましょう。

参加前と参加後のイメージを比較しよう
例えば、名前を知っている大学があった場合、どのようなイメージを持っているでしょうか。「おしゃれ」とか「楽しそう」というような漠然としたイメージがあるかもしれません。
オープンキャンパスを通して印象が変わったという場合はぜひその点もレポートに書いておきましょう。これまで知らなかった大学の特徴や強みが発見できると、大きな収穫になると思います。

レポートの書き方事例

それではこれまで解説してきた内容をもとに、オープンキャンパスレポートの作成例をご紹介します。

【レポートの例文】
・参加大学:○○大学
・日付:2023年○月○日(○曜日)
・決めた理由:大学を調べていくうちにデータサイエンスに興味を持った。
       自宅からも通いやすそうだったので、参加してみようと思った。
・滞在時間:11:00~14:00
・大学までのルートと所要時間
  ○○キャンパス 最寄り駅:○○駅
  自宅からの所要時間:○○分

  1. 当日参加したイベント
  2. 大学説明会:大学全体の説明。就職情報も少し話していただいた。
  3. キャンパスツアー:大学生のスタッフの方2名が案内してくれた。
  4. 学部学科説明会:データサイエンスは設置されたばかりで、今年2年目。
  5. 個別相談コーナー:入試やお金の話も聞くことができた。
  6. 模擬授業:データサイエンスの模擬授業。終了後に先生とお話することができた。

・感想
初めて大学のキャンパスを訪問し、意外と広いことに驚いた。図書館や大講義室も広く、とても充実しているなと感じた。
特に○○センターという建物は、英語のみ使用できる環境で、ネイティブスピーカーの先生や留学生と一緒に過ごせる施設だった。大学生になったらぜひ利用してみたいと思った。
データサイエンスのことを詳しく知りたかったので、模擬授業を受けた。思ったより数学を使うことに驚いたが、とても面白そうな内容で、ますます興味を持った。
終了後に先生と話すことができ、先生の研究内容も聞くことができた。
数学はそこまで得意ではなかったので相談したところ、入学後にも必要に応じて補習などのサポートがあるそうなので安心して学べると思った。
次回のオープンキャンパスでは授業内容も異なるそうなので、ぜひまた参加したいと思った。
他の大学でもデータサイエンスを学べるので、どのような違いがあるのか、これからもいくつか参加してみて、比較したいと思う。

まとめ

今回はオープンキャンパスレポートの書き方について紹介してきました。
逆引き大学辞典編集部監修の「オープンキャンパスチェックシート」もご用意していますので、上記の作成例と合わせて、ぜひ活用してみてください。

また、コロナ禍以降は事前予約制も多くなっています。定員が設定されている場合もありますので、早めに申し込むようにしましょう。

皆さんのより良い進路選択につながるよう、オープンキャンパスをぜひ活用してみてください。

書いた人:逆引き大学辞典編集長 大迫和亮

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