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【チェックシートあり】オープンキャンパスのチェックポイント

2023.07.26

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夏休みは各大学でのオープンキャンパスが活況となりますので、足を運ぶ方も多いのではないでしょうか。オープンキャンパスでは多くのプログラムが用意されていますので、できれば効率的に参加したいもの。
今回はオープンキャンパスの魅力と進路選択に活用するために押さえておきたいポイントをご紹介します。

レポートの書き方は下記を参照してくださいね。

オープンキャンパスではここをチェック!

皆さんがオープンキャンパスに参加する目的は様々あるかと思いますが、「楽しかった」だけで帰るのはもったいないイベントです。ここではオープンキャンパスのポイントをご紹介します。

事前のチェックポイント

オープンキャンパスに参加する際には、事前の準備が非常に重要です。ここでは参加する前に確認しておくべきポイントをご紹介します。

・参加する大学を決める
まずは参加する大学を決めましょう。自宅の近くにある大学や先生から教えてもらった大学などから検討しても良いでしょう。逆引き大学辞典のウェブサイトでは、学問から大学を探すこともできますので、参考にしてみてください。
https://www.gyakubiki.net/

・開催日程の確認
参加する大学を決めたら、大学のウェブサイトや学校案内を見て、日程をチェックしましょう。
年間で数回開催されることが多く、受付が午前と午後で別になっていることもあります。開催時間もしっかり確認し、部活や他の予定と重ならないように調整しましょう。また、事前予約が必要な場合も多いので、必ず確認しましょう。


・大学までのアクセスを調べる
自宅から大学までの交通アクセスや所要時間、駅から大学までのルートはあらかじめ調べておきましょう。バスを使うときは道路の渋滞なども含めた時間を調べるようにしましょう。

・当日のチェックポイントを決める
質問内容やチャックすべきポイントを事前に整理せずに当日を迎えてしまうと、あっという間にオープンキャンパスは終わってしまいます。事前に大学のホームページやパンフレットで内容を確認し、聞きたいことやチェックしたいことを事前にリストアップしてノートに書いておきましょう。当日聞きたいことが増えたら追加することも大切です。
「チェックポイントがわからない」「何を聞けばいいかわからない」という人は逆引き大学辞典編集部監修のチェックシートを参考にしてみてください。
https://www.gyakubiki.net/op/web_checksheet.pdf

準備万端でオープンキャンパスに向かう女子高生

当日のチェックポイント

オープンキャンパスでは様々なプログラムが用意されています。代表的なプログラムをもとに、注目ポイントをご紹介します。

・大学概要説明
大学の全体的な説明をするプログラムです。学部学科の構成や大学の考え方がわかるため、こちらのプログラムにはぜひ参加しましょう。
各大学には教員やカリキュラムなどの「教育力」や設備、就職サポートなど、それぞれ強みにしている点がありますので、しっかりと理解するようにしましょう。それまでイメージしていた内容と異なることも少なくありませんので、どこに強みがあるのか、他の大学と比較しながら聞いてみましょう。

・キャンパスツアー
職員の方や大学生スタッフがキャンパスを案内するキャンパスツアーも、代表的なプログラムです。ここでは、自分が大学生になった気持ちでキャンパスライフをイメージしながら、見学することがポイントです。
講義室や食堂などがメインになりますが、可能であれば図書館や学生の自習スペースなどもチェックしておくと良いでしょう。学生スタッフの方に普段の使い方やお気に入りの場所、休憩スペースなども聞いてみると、より入学後のイメージが湧いてくると思います。

・模擬授業
大学の先生の授業を実際に受けられる「模擬授業」も魅力的なプログラムです。先生との出会いが進路選択のきっかけになることもありますので、面白そうな授業には積極的に参加することをオススメします。オープンキャンパスだけの特別授業などもありますので、大学での学びをぜひ体験してみてください。授業の後には先生に直接質問ができる時間が設けられていることがありますので、ぜひ大学の研究なども聞いてみましょう。

・学生やゲストによるトーク
学生やゲストによるトークイベントが実際されることもあります。実際のキャンパスライフについてまさに生の声を聞くことができます。大学生活だけではなく、大学を選んだ理由や受験で気を付けたことなど、体験談も貴重な情報になります。さらに、個別に話ができる時間があれば、ぜひ積極的に質問してみましょう。
ここでしか聞けない話も多いので、事前に質問をまとめておきましょう。

・入試制度説明
受験生にとって入試に関する説明は参加必須のプログラムになります。入試の変更点や大学が力を入れている評価ポイントなど、受験に向けて具体的な情報を得ることができます。学部や学科が新設される場合は、直接説明を聞くことができますので、特にチェックしておきたいですね。
1年生や2年生にとっても、受験のトレンドを知ることができる機会です。次年度やその翌年の受験に関する予告情報もありますので、このような情報をふまえて入試方式を検討しましょう。

・当日の持ち物
オープンキャンパスに持っていくものは、出かける前に準備しておきましょう。筆記用具、メモやノート、大学のパンフレット、自分のチェックポイントをまとめたもの、駅から大学までの地図、飲み物などを用意しておくと安心です。オープンキャンパスでは意外と配布物が多いので、大きめのバッグがオススメです!

・時間に余裕をもって出発しよう
「電車が遅れて参加したいプログラムに間に合わなかった」ということがないように、当日は時間に余裕を持って出かけましょう。万が一、交通機関に遅延が発生しても間に合うように、複数の路線での行き方も調べておくとベストです。

帰りの電車でオープンキャンパスを振り返る男子高校生

参加後のチェックポイント

オープンキャンパスへの参加後は振り返りが大切です。特に気を付けたい点についてご紹介します。

・感想だけではなく発見や納得感が大事
「雰囲気が良かった」「学食がおいしかった」という感想だけで終わらず、これまで知らなかったことや気付いたことなどをメモしておきましょう。全体説明を聞いていたら、もともと気になっていた学科よりも興味が湧いた、質問して疑問が解消できたなど、オープンキャンパスに参加することで理解が深まったことを書いておくと、後で見直した時にも役立ちます。

・参加前と参加後のイメージを比較しよう
例えば、名前を知っている大学があった場合、どのようなイメージを持っているでしょうか。「おしゃれ」とか「楽しそう」というような漠然としたイメージがあるかもしれません。
オープンキャンパスを通して印象が変わったという場合はぜひその点もレポートに書いておきましょう。これまで知らなかった大学の特徴や強みが発見できると、大きな収穫になると思います。

何年生から行くのが正解?

では実際に、何年生でオープンキャンパスに参加するのが良いのでしょうか。
それぞれのメリットや注意点についてご紹介したいと思います。

1年生で参加する

最近の大学入試は非常に種類も多く、入試日程も複雑になっています。まさに「情報戦」と呼ぶにふさわしい状況になっているため、早めに準備を始めることは良いことだと思います。実際に学校での進路指導も年々早まっており、1年生の6月や7月頃には全体でのガイダンスが行われ、夏休みにオープンキャンパス参加が宿題になっているケースもあります。大学に興味を持つきっかけにもなりますので、良いタイミングではないでしょうか。
一方で早すぎるという面もあり、なんとなく見学してしまうことがあるかもしれません。宿題だから行く、ということであればモチベーションも心配です。また、大学をよく調べずに参加してしまうこともありますので、「文理選択の参考にする」「大学の学問を知るきっかけにする」など、目的を設定して参加するようにしましょう。

2年生で参加する

高校生活において、2年生は非常に大切な時期です。3年生になると一気に受験モードに入りますから、2年生の2月くらいまでには志望校がいくつか絞れている状況が望ましいですね。
そこから逆算しますと、2年生でのオープンキャンパス参加は最適といえます。特に夏休みは振り返りの時間も確保できるのでおすすめです。1年生ではまだ漠然としたイメージである大学が、2年生ではより具体的に検討できる段階になっています。2年生で参加する場合は、特に大学の研究や学問に注目しましょう。選択肢を広げる大きなチャンスと考えて、なるべく複数の大学に参加し、比較検討にも時間をかけましょう。年明けくらいにはどの入試方式で受験するかというところまで検討できているとベストです。

3年生で参加する

総合型選抜や学校推薦型選抜を受験する場合、3年生になったら必ずオープンキャンパスに参加しましょう。特に総合型選抜は9月1日から出願が始まります。夏休みには最新の入試情報や入試対策講座など、重要なプログラムが実施されますので、志望度の高い大学のオープンキャンパスには必ず参加するようにしましょう。
また、これらの選抜方式では、必ずと言っていいほど「面接試験」があります。「なぜこの大学を選んだのですか?」と質問されたとき、オープンキャンパスに参加して施設や設備を見学し、大学生や大学の先生からしっかり話を聞いていれば、説得力のある内容を話すことができます。
また、オープンキャンパスの参加が出願条件になっている大学もありますので、入試要項も早めに確認しましょう。

何回行くのが良い?

オープンキャンパスに参加すべき回数は特に決まっているわけではありません。もし志望する大学が固まってきたら、複数回参加してみるのも良いと思います。時期によってプログラム内容が異なることも多く、1回のみの参加に比べると、複数回参加したほうがさまざまなプログラムに参加できたり、大学のことや学問、研究などについてより理解を深めたりできるでしょう。

オープンキャンパス以外にも個別の見学ができる?

大学によっては、オープンキャンパス開催日以外にも個別の見学などに対応している場合があります。大人数の開催では参加をためらってしまう人は、大学の入試課などに問い合わせてみましょう。受験に関する相談だけではなく、キャンパスの見学が可能な場合もありますので、ぜひ検討してみてください。
ただ、大学によっては受け付けていないこともある点と、対応可能な大学でも時期によっては難しい場合がありますので注意しましょう。

積極的な高校生たち

受け身ではなく、積極的な姿勢が望ましい

オープンキャンパスではプログラムが決まっているので、説明を聞いたり、見学したりすることがメインになると思います。ただ、それだけでは収集できる情報には限りがありますし、自分が本当に知りたかった情報を得られるとは限りません。
やはり大切なことは学生スタッフや大学の先生に積極的に声を掛けてみることです。最初はなかなか緊張してしまうかもしれませんが、質問を受けた側は嬉しいもの。遠慮せずに積極的にいってみましょう。コミュニケーションを深めると、受験へのモチベーションにもつながりますよ。
先生の研究内容や研究のきっかけなどを質問してみると、より具体的な進路選択の参考になります。充実した時間を過ごすことができると思います。

オープンキャンパスに参加することは大学選びの第一歩です。最近では保護者の方がご一緒に参加されることも珍しくありません。オープンキャンパスは本人と保護者とのコミュニケーションの場でもあります。ぜひお互いに感じたことを話していただきたいと思います。

また、コロナ禍以降は事前予約制も多くなっています。定員が設定されている場合もありますので、早めに申し込むようにしましょう。

皆さんのより良い進路選択につながるよう、オープンキャンパスをぜひ活用してみてください。

書いた人:逆引き大学辞典編集長 大迫和亮

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