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子どもの進路や受験で困ったこんなとき どう対処すればいい?

進学という人生の岐路を前に悩みや不安が重なる時期。 主役はお子さんですが、保護者のサポートが求められる場面も多いものです。一方アンケートでは 3 割以上の受験生が保護者とのぶつかりを経験したと答えています。 そんな受験期の子どもとの接し方について、よくあるケースごとに先輩保護者のアドバイスをご紹介します。

子どもの進路への希望が分からず困っています
もうすぐ高3になる息子がいますが、志望校はおろか大枠の進路すら決まっておらず、真剣に考える気配もありません。「将来どんなことをしたいの?」「大学受験するの?」などと聞いてもうるさがって...。成績は中クラスなので、親としては大学に行ってもらいたいと考えているのですが、意見を言っても反発されて余計に対立しそうで、どうしたものかと思っています。
考えの押し付けを止め、子どもの話をじっくり聞くようにしました
息子も高3当初、将来なりたい夢がなく大学に進学したいかどうかすら分からない状況でした。私の方が焦ってしまい、大学の資料を取り寄せて事あるごとに将来の話をするように仕向けていましたが、息子は余計にうっとうしがり、ケンカ続きの毎日...。「このままじゃいけない」と思ったあるとき、ふと「大学に行くべき」という自分の意見を押し付けてばかりいたことに気がつきました。それからは、意見を押し付けず子どもの話を否定しないでじっくり聞こうと腹をくくりました。その結果、少しずつですが進路について相談してくるようになりました。私と話したり先輩や友達と話したりするうちに行きたい学部が見つかり、無事に合格して今は楽しそうに大学に通っています。この先どういう進路を取るか本人が一番迷い焦っていると思いますので、一度父親も交えて話し合う場を設け、お子さんの思いを口出しせず最後まで聞いてあげるといいかもしれません。そのうえでアドバイスや意見を言うようにするといいと思います。
進路の知識が少ないので、相談されてもうまくアドバイスできません
最近の大学受験は、入試制度も複雑で情報戦と聞いていますが、私自身仕事で忙しく最近の大学や入試の情報に疎いので、子どもに相談されても「自分の好きなようにしなさい」「自分で考えなさい」と言ってしまいます。子どもも色々悩んでいるようで、任せっきりに不安も感じているのですが...。
高校の進路説明会やインターネット、 塾などを活用してカバーしました
うちも共働きで忙しく、なかなか腰を据えて受験や進路について調べる時間が取れませんでした。ただ、基本的な情報は塾や高校の進路説明会で配られる資料でカバーできたように思います。子どもと進路について話し合う時間はなるべく取るようにしていたので、分からないことは子どもに詳しく調べてもらったり、インターネットを使って自分でも調べ、それでも不安のあるところは塾の先生に相談したりしていました。 入試制度については最初から完璧な知識を目指さず、先に挙げたような情報収集で特に不足は感じませんでした。大切なのは、自分の大学受験の記憶で判断したり、噂に惑わされたりせず、確かな情報を得ることではないでしょうか。インターネットで「大学受験」や「入試制度」と検索するだけで、かなりの情報が入手できますよ。
ツブシのきかない進路を志望していて、心配です
音楽が好きで、中学生の頃から吹奏楽部に所属していることもあって、音大を志望している娘。ですが、親から見ても音楽家としての才能があると思えず、受験に苦労しそうなうえ、たとえ入学できたとしても、卒業後にいい就職先が見つかるのか心配しています。親としては、それより得意な英語を生かして英語関係を学べる大学に進んでほしいと思うのですが...。どうアドバイスすべきでしょうか?
一緒にオープンキャンパスに参加し、子どもの希望を確かめました
うちの娘も高2の頃、音大を希望していて同じ理由で反対していました。まず話したのは音楽の演奏だけで将来食べていくのは厳しいことや、音大に行かなくても趣味として音楽を続ける方法はたくさんあるということ。それでも「行きたい」という希望だったので、志望大のオープンキャンパスに一緒に参加し、学べる内容や卒業後の進路について個別相談を受けたり、合格の難易度や音楽関係の仕事について調べさせたりしました。 そんな中で、娘も合格にはかなりの努力がいることを知り、演奏よりむしろ音楽の先生に憧れがあることが分かって最終的には教育学部の音楽教育課程を第一志望にすることにしました。最後は音大志望でも子どもの希望に沿うつもりでしたが、本人が大学で学べることや合格の難易度などを調べて悩んで出した結論なので、これでよかったのかなと思っています。
試験直前の子どもには、どう接すればいいでしょうか?
いよいよ志望校の試験が1カ月後に迫り、子どももすっかり受験生の顔になってきました。普段通りに接しようと分かっていても、親の方が色々気をもんでしまって余計にピリピリさせてしまい...。入試直前はどんなことに気をつけて受験生に接すればいいでしょうか?
体調管理にだけ気を遣って、 普段通りに接するのが一番
試験直前になると、子どもがナーバスになってきますので、親も落ち着かない感じになりました。子どもが部屋にずっとこもっているのを見て、つい「たまには気分転換でもしたら?」と言ったら「放っておいて!」と怒られたことも。それ以来、栄養のある食事を用意することや睡眠がとれているか気を配る以外は、普段通りに接するようにしました。たまに子どもが愚痴をこぼしてきたら、「大変な時期だよね」と共感だけして、アドバイスなどは避けて話を聞くことに徹しました。親としては心配で色々と口を出したくなりますが、ぐっとこらえて見守るのが一番だと思います。この時期のことを振り返って子どもに聞いてみたら、やはり「いつも通りに接してくれたのがよかった」と言っていましたよ。

先輩保護者からのアドバイス

●食事など、生活面を中心に バックアップするよう心がけました
子ども本人が悔いのないように勉強できるよう、母親としては食事面などでのバックアップを心がけました。模擬試験が多くありましたが、結果にはできるかぎり口を出さず、見守るようにしました。成績が悪いときは理由を聞いて一緒にうなずいたり、良かった時は「次回も期待しているよ」と伝えました。 (大阪府・母親)
●「つかず離れず」を心がけつつ 応援する気持ちをさりげなく伝えました
受験期の子どもとの関係は、「つかず離れず」を心がけていました。母親としてできることは、験を担いだり、体調に気をつかってあげたりすることだと思ったので、勉強面では、あまり口を出しませんでした。その代わり、折に触れて「応援しているよ」という親の気持ちがさりげなく伝わるようにしました。 (愛知県・母親)
●子どもの様子をよく観察し タイミングを見計らってアドバイス
子どもの様子をよく観察して、気分の状態を把握するようにしていました。意見をしても大丈夫そうなタイミングをねらって、アドバイスをしました。あくまでも子ども自身のことなので、本人の意思を尊重しつつ、そのためにはどうしたらよいのかを普段の会話の中に入れながら、さりげなく意見しました。 (岐阜県・母親)

入学後の進路が見える 学問系統別の特色と卒業後の進路動向

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