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合格への近道!適切な睡眠時間と勉強時間、睡眠の質についても解説

2023.12.15

カテゴリー:
うたた寝をする寝不足の高校生

受験生のなかには睡眠時間を削って勉強時間を確保している人もいるでしょう。しかし、睡眠不足では脳や身体が休まらないため、勉強に集中できません。また人間は、睡眠時に記憶を整理し定着させているため、寝不足だと昼間勉強したことが身になりにくいことも。この記事では、受験生の睡眠時間の目安や睡眠時間を確保しながら効率良く勉強する方法について解説します。最後まで読めば、睡眠時間と勉強時間をうまく配分できるようになりますよ。

受験生の理想の睡眠時間と実際の睡眠時間

甲南大学の睡眠と記憶についてのコラムによると、受験生におすすめの睡眠時間は6時間半~7時間だそうです。

6時間半~7時間眠ると、心身が回復するほか記憶の定着にも有効です。詳しくは次の章で解説します。

では、実際の受験生の睡眠時間の平均はどのくらいなのでしょうか。ライズ東京株式会社が全国の受験経験者400名を対象に行った調査によると、受験生の睡眠時間でもっとも多いのは6時間~7時間未満でした。また調査対象者のうち、第一志望に合格した人の平均睡眠時間は6時間10分、第一志望不合格者の平均睡眠時間は5時間51分という結果が出ています。第一志望校合格者の平均睡眠時間の方が約20分長いことが分かります。

受験生にとっての睡眠の役割

受験生にとっての睡眠の役割は以下の2つです。

  • 脳や身体の回復
  • 記憶の整理と定着

順番に解説します。

脳や身体の回復

睡眠には、脳と身体の疲労を回復させる効果があります。

睡眠不足になると疲れがとれず、倦怠感が残ったり集中力が低下したりといった経験はみなさんにもあるでしょう。ほかにも、睡眠不足になるとメンタルが不安定になりやすいとも言われています。

睡眠がもたらす効果について、以下の図を参考に解説します。

ノンレム睡眠とレム睡眠に関する図

引用:繰り返す睡眠のリズム|NEWPEACE(ニューピース)公式サイト

睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があります。
脳や身体の回復は、ノンレム睡眠時に行われており、とくに睡眠時の前半に訪れる深いノンレム睡眠時は、日中に起こった「いやな記憶」を消す働きがあります。そのため、しっかりと睡眠が取れているとメンタルの安定につながります。

図からもわかるように、睡眠時間を6時間半~7時間とると、ノンレム睡眠が4~5回訪れ、脳や身体が十分に回復できます。

記憶の整理と定着

睡眠には記憶を整理し定着させる効果があります。

記憶の整理と定着は、浅い眠りである「レム睡眠」時に行われます。レム睡眠はノンレム睡眠と交互に訪れますが、睡眠の前半では数十秒間と非常に短いです。後半の朝方に訪れるノンレム睡眠は30分近くも続きます。

つまり、睡眠時間が短いと長いレム睡眠が訪れないまま朝を迎えます。記憶の定着はレム睡眠時に行われるので、記憶が定着しにくくなるわけです。

脳や身体の回復と記憶の定着には、6時間半~7時間のまとまった睡眠が大事になります。

睡眠時間を確保しつつ効果的に勉強する工夫

快眠した受験生

睡眠時間を確保しつつ効果的に勉強する工夫は、以下の3つです。

  • 細かく勉強計画をたてる
  • 寝る時間を固定する
  • 朝と夜で勉強内容を変える

順番に解説します。

細かく勉強計画をたてる

睡眠時間を6時間半~7時間とりつつ勉強時間も確保するには、細かく勉強計画をたてることが大事です。勉強計画をたてるときは、まず月単位で目標を設定し、そこから逆算して週、日、時間ごとの計画をたてるとよいでしょう。

計画倒れを防ぐためには、勉強にあてられる時間を割り出し、実現可能な計画を立てましょう。また、遅れが出たときのために調整日を作っておくのもおすすめです。

ちなみ高校3年生の勉強時間の目安は、平日で3〜4時間、休日は6〜8時間といったところです。勉強時間の目安は現在の学力や志望校のレベルによって変わります。自分に必要な勉強時間の目安や、勉強時間を確保するコツについて知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。


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寝る時間を固定する

睡眠時間を確保しつつ効果的に勉強するためには、寝る時間を固定すると良いです。

寝る時間を固定すれば、夜遅くまで勉強して寝不足になることを防げます。タイムリミットを設けることで「この時間までに終わらせよう!」と脳が集中状態になりやすいのもメリットです。

たとえば、7時間寝ると決めたら起きる時間から逆算して寝る時間を決めましょう。6時に起きる場合、11時には眠りにつく計算になります。

朝と夜で勉強内容を変える

朝と夜で勉強内容を変えることも、睡眠時間の確保と効率の良い勉強に結びつきます。

夜寝る前に時間のかかる問題を解き始めると、寝る時間が遅くなりがちです。難しい数学の問題や現代文の問題は、時間に余裕のある日中をメインに取り組む方がよいでしょう。

人間は寝ている間に記憶が定着するため、寝る前の勉強としては暗記するものがおすすめです。英単語や熟語、歴史の年号、化学式などに取り組むと良いでしょう。ただし、人間の脳は9時間たつと覚えたことを忘れ始めるため、朝起きたら寝る前に覚えたことをテストできるとなお良いです。早い段階で復習することで、ラクに暗記できるようになりますよ。

朝型にシフトする

夜型の人は朝型にシフトすることで、睡眠時間を確保しつつ効率よく勉強できるでしょう。

夜型の人は、とくに寝る時間を設定せずにだらだらと夜遅くまで勉強している傾向にあります。学校がある平日は起きる時間のリミットがあるため、寝る時間が遅くなると寝不足になりがちです。夜は早めに寝て朝早く起きる生活に変えたほうが、睡眠時間は確保しやすいです。

また勉強の効率の面でも朝型にシフトするのはおすすめです。朝に勉強するメリットの一例は以下です。

  • 学校に行くまでの時間制限があるため集中しやすい
  • 入試や定期テストでパフォーマンスを発揮しやすい
  • 1日中勉強モードが続きやすい

入試や定期テストは朝が早いため、朝勉強するくせをつけておくと良いです。試験当日もスムーズに起きられ、試験開始時に脳が活性化されるでしょう。また、朝一で勉強すれば、脳が勉強モードに切り替わり、その後の勉強もはかどります。

朝勉強することは、かなりメリットが多いので「早起きは苦手」という人も、少しずつ寝る時間と起きる時間を早めてみてはどうでしょう?早起きするコツを知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。

受験生は睡眠時間のほかにも睡眠の質も重要

6時間半~7時間の十分な睡眠時間をとっているつもりでも、睡眠の質が悪いと睡眠時間が十分とは言えません。寝付きが悪かったり途中で目が覚めてしまったりする場合は、睡眠時間が短くなっている可能性が高いです。

睡眠の質が落ちると「寝ているはずなのに疲れが取れない」「起きたばかりなのに身体がだるい」といった症状が現れます。

質の悪い睡眠が長期化すると、記憶の定着にも影響が出る場合があります。効率よく勉強するためには、睡眠の質にもこだわりたいですね。どうすれば睡眠の質は高められるのでしょうか?次の章でくわしく解説します。

参考:睡眠の質の低下 | 港北ハートクリニック (kohoku-heart.com)

受験生が質の良い睡眠をとるためのポイント4選

受験生が質の良い睡眠をとるためのポイント4選は、以下のとおりです。

  • 就寝90分前からスマホやパソコンは使用を控える
  • 就寝前の2~3時間前にお風呂に入る
  • 就寝前にカフェインを摂取しない
  • 昼寝は20分以内にとどめる

順番に解説します。

就寝90分前からスマホやパソコンは使用を控える

スマホやパソコンから発せられるブルーライトを浴びると、なかなか眠りにつけなくなります。

光を浴びることで脳が昼間と錯覚し、睡眠を促すメラトニンが抑制されるためです。

夜にブルーライトを浴び続けると、体内時計がずれて睡眠リズムが崩れるので良質な睡眠が取れなくなります。寝る90分前からは、なるべくスマホやパソコンに触れないよう気をつけましょう。

参考:ブルーライトが引き起こす睡眠障害とは? | 阪野クリニック (banno-clinic.biz)

就寝前の2~3時間前に40℃程度のお風呂に浸かる

寝る2~3時間前に40℃程度のぬるめのお湯に30分程度浸かると、睡眠時に必要な副交感神経が優位になります。

また、人間は深部体温が下がると眠気が誘発されます。深部体温とは、直腸や脳など、身体の内部の温度を指します。ぬるめのお湯に30分程度浸かれば、温まった深部体温がちょうど2~3時間後に下がり、眠気が訪れるわけです。

42℃の熱めのお湯なら5分、お腹まで湯船に浸かる半身浴を30分するのも同様の効果があるので、試してみてください。

参考:快眠と生活習慣 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

就寝4時間前からはカフェインを控える

勉強中、集中力をアップさせるために、コーヒーやエナジードリンクなどのカフェインを摂取する人もいるでしょう。しかし、就寝前にカフェインを摂取すると、睡眠に影響が出る場合があるため、寝る4時間前からはカフェインは控えましょう。

カフェインは、コーヒーや紅茶、エナジードリンク以外にも以下のような食品に含まれています。

  • 緑茶
  • ウーロン茶
  • 一部の清涼飲料水
  • チョコレートやカカオパウダーが入ったお菓子
  • 抹茶や紅茶の茶葉が入ったお菓子

夜勉強しているとお腹がすくという人は、就寝の2~3時間前なら夜食を食べてもOKです。受験生におすすめの夜食については、以下の記事にまとめています。

昼寝は12時~15時で20分以内にとどめる

昼間眠気に襲われた場合は、昼寝をしても構いません。しかし、30分以上の昼寝や夕方以降の昼寝は夜の睡眠に影響するので、昼寝をするなら12時~15時の間で、20分程度にとどめてください。

寝過ぎを防ぐために有効な方法は以下です。

  • アラームをかける
  • 昼寝の前にカフェインを摂取しておく
  • ベッドやソファで横にならない(机に突っ伏した状態か、イスに座った状態が良い)

昼寝は悪いことではありません。効果的に取り入れれば脳や身体が休まるため、勉強の効率もよくなりますよ。

参考:受験生なのに昼寝をしすぎてしまう…。「NG昼寝」から学ぶ、学習効果UPの昼寝術 | 医学部専門予備校 京都医塾 (kyotoijuku.com)

十分な睡眠をとって効率よく勉強しよう

勉強が捗る受験生

受験生に必要な睡眠時間は6時間半~7時間です。睡眠には脳や身体を休めるほか、記憶を定着させる効果があるため、睡眠不足にならないよう気をつけましょう。しっかり睡眠時間を確保するには、勉強計画をたてて寝る時間を固定するなどの方法があります。

また、朝に勉強することはメリットが多いため、夜型の人は少しずつ寝る時間を調整し、朝早起きして勉強することも検討してみてくださいね。「しっかり寝ているのに疲れが取れない」「集中力が続かない」という人は、睡眠の質が落ちているかもしれません。今回紹介した良質な睡眠をとるポイントを見直してみてください。

「勉強になかなか集中できない」とお困りの人は、以下の記事も読んでみてください。具体的な解決策をいろいろと紹介しているので参考になるはずです!

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